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禪院扇の編集履歴

2022-05-04 04:04:02 バージョン

禪院扇

ぜんいんおうぎ

少年漫画『呪術廻戦』の登場人物。

「遅いぞ 何をしていた 実の父親が峠を彷徨っている時に……!!」


概要

呪術界御三家の一つである禪院家呪術師で、特別一級呪術師。

長い髪を後ろで結わえた、痩身の壮年男性。


禪院家26代当主・禪院直毘人の弟で、禪院真希禪院真依姉妹の実父。

禪院直哉禪院甚壱伏黒甚爾叔父で、伏黒恵の大叔父にあたる。


本人の登場は渋谷事変終了後だが、それ以前にも真依の回想で名前のみ登場していた。


人物像・活躍

御三家である禪院家を束ねる幹部の一人。直毘人による遺言の開示の際には直哉甚壱と共に立ち会う事が指定されており、直哉が当主になった場合には、財産の運用に甚壱または扇の承諾が必要とされていた。親子や目上目下などの上下関係にとにかく拘っている。


初登場は第138話。父親が危篤の状態であるにも関わらず、遅参した直哉に上記の台詞で苦言を呈していた(ただし、この時には直毘人と共に真希も死にかけていた事を考えると、ぶっちゃけこの台詞はブーメランでしかない)。直毘人の遺言に異論を挟まなかった事から、直哉には「よお知らんガキ(伏黒恵)が当主になっても俺よりはマシやとなんもせん気や」と思われていた。


欲望丸出しな直哉とは正反対な振る舞いから、冷静な判断が出来る人物だと思われていたが、その本性は禪院家での立場や財産に異常なまでに執着をしつつ、自分自身の非や過ちを一切認めずに他人が悪いと言う一方的な思考や被害妄想に逃避して、他人を一切顧みずに行動する醜悪極まりない人間のクズである。親としても控えめに言ってもクズ親父、率直に言えば最早毒親とすら呼べない何かとしか評しようがない人物であり、その一方で伏黒甚爾のような本物の強者には挑もうともせずに、内心では怯えて忌避しているというどうしようもない小物である。

あらゆる意味で、封建的かつ保守的な思想と既得権益で腐敗しきった体制で、己を顧みたり正すと言う事すらしない御三家や呪術界上層部を、分かり易く象徴するような人物であると言える


初登場時からクズムーブ全開だった直哉に比べると、初登場時はまともに見えた扇がとてつもないクズだった落差は激しく、読者に衝撃を与えたが(そもそも直哉が一種清々しさすら覚えるクズだったのに対して、扇の場合はただ嫌悪感を催すタイプのクズである)、前述通り初登場時に娘の真希の安否を気にしないばかりか一言も言及しなかった時点で、既にその兆候はあったと言える。


真希・真依の事も、自らの出世の道を阻んだ「出来損ない」「我が人生の汚点」と一方的に逆恨みしており、計画の為に真希と対峙した際には「私が禪院家の当主になれなかったのは、娘が出来損ないだからだ」と言い放ち、娘を斬った上で自分自身への憐憫で涙を流していた(本作は良く分からないタイミングで泣くキャラが元々多いのだが、ここまで一方的かつ自己愛に満ちた汚い涙は初めてである)。


「何故前当主が私ではなく直毘人(あに)だったか知っているか?」

「それは子供のオマエ達が 出来損ないだからだ…!!」


当初、直毘人の「(外様である)伏黒恵を当主にする」という遺言に異議を挟まなかったのは、呪術界における禪院家の立場を危めずに、むしろそれを利用して家の立場を上げつつ伏黒を誅殺する計画を練っていたからである。計画とは『伏黒恵・禪院真希・真依を五条悟解放を企てた謀反人として誅殺する』というものであり(皮肉な事に伏黒・真希に関してこの濡れ衣は事実であるが)、ここに真希・真依を巻き込んだのは扇自身が2人の実子を殺す事で信憑性を増し、伏黒を狙った事に対して疑いの目を向けられないようにしつつ、呪術総監部からの信用を上げるという狙いがあった。

さらにこの計画の発案者は扇自身なのだが、扇個人としては単に遺産の為に彼女らを殺害しようとしたというだけでなく、前述通り元より当主の座を得られなかった件で逆恨みしていた娘達に、これ幸いと便乗して積年の恨みをぶつけようとしたという、親以前に人間としてどうなんだ?としか言いようがない動機の元で行われている(直哉ですら「扇のオジサンはそれでええの?」と確認していた)。


しかし、作者からは直毘人が当主に選ばれた理由は純粋な術師としての強さであると明言されている上に、そもそも151話での直哉の回想にて幼少期(恐らく10歳前後)の直哉の発言に「皆言っとる、父ちゃんの次の当主は俺やって」というものがあり、真希と真依は生まれていない、あるいは生まれていたとしても術式の有無さえ分かっていない段階の頃には、既に直毘人が当主となっていた可能性が高いと判明しており、扇の主張は最早逆恨みを通り越してただの妄言である。


一方で、自身から当主の座を奪った直毘人の事も恨んでいたようだが、本心ではその実力差を理解していた為か、直毘人に直接挑んだと思われる描写は一切ない。それどころか家の中では直毘人の弟という立場を活用して、幹部の座についていたような厚顔無恥っぷりである。加えて過去に全く呪力を持たない人間である甚爾に対して、恐怖を抱く程の実力差を味わわされているにも関わらず、甚爾自身を認めたり見返そうとするような気概は皆無であり、逆に甚爾の事やその実力はあくまで忘れて無かった事にするように努めていた器の小ささである。さらにそれに近い真希の特異性も一方的に切り捨てており、甚爾本人への恐怖もあってか受け入れようとしなかった。

ちなみに作中の様子や真希への逆恨みから、高専に圧力をかけて真希の昇級を妨害していた首謀者はこいつだと思われる。内心では真希に自身と同じ等級に追いつかれる事への嫌悪と焦りがあったのだろう。


このような人物なので当然ではあるが、娘達からは一切愛されていないようで、真希からは「子供を殺せるクソ野郎」と軽蔑されており、父を殺す事を躊躇う様子はなかった。そもそも彼女達の回想に登場していたのは主に母親だけであり、彼の方は娘達と何らかの関わりを持っていたのかも不明である。

加えて他の禪院家の人間達からの人望も殆どなく、下部組織である躯倶留隊のレビューは星1.0と直哉に次いで低い。彼等曰く「ずっとちょっとキレてる」「急に忌庫を空にするとかで駆り出された、嫌だった」「嫁怖すぎ」と、かなり嫌われているor苦手意識を持たれていた模様。実際に扇が死んだ事を知らされた際にも、隊長の禪院信朗を筆頭に誰も動揺すらもしていなかった。

また、自身の妻との夫婦関係も冷え切っており、初登場の場面では何気に直哉に付き添っていた彼女と同じ部屋で対面していたのだが、互いに言葉はおろか目を合わせようとすらしておらず、彼女はあくまで女中として振る舞っていた(そもそもこういう家でこういう人物なので、まともな夫婦関係が元々あったのかすら怪しいが)。実際に彼女が今際に見た「幸せな家族のイメージ」の中でも、そこにいたのは彼女自身と娘の真希・真依だけであり、扇はナチュラルに省かれていた。


「来い!!! 出来損ない!!!」

禪院家忌庫にて真依に予め致命傷を負わせた後、戦力強化の為に呪具を求めて忌庫に来た真希と対決。真希との戦闘で刀身を折られて顔に傷を入れられも、術式によって炎で刀身を作り出し、間合いを詰めた真希を不意打ちで斬り捨てる。瀕死の姉妹を2級以下の大量の呪霊を飼っている修練場に放り込んで殺そうとするも、真希が真依の死によって完全なるフィジカルギフテッドとなって復活

真希にかつて骨の髄まで恐怖した伏黒甚爾の面影を見て即座に術式を開放し、全力を持って焼き殺そうとしたのだが、次の瞬間には一瞬にして頭部を両断されて反応すらできないまま絶命した。


戦闘能力

戦闘の際には刀を用い、呪力で強化した剣術で攻め立てるスタイルである。

周囲に呪力を纏い触れたものを迎撃する秘伝の領域対策「落花の情」を居合に転用する事により、超高速の抜刀術を扱う他、術式を用いる事で戦闘の要である刀を一時的に修復する事もできる。

一級推薦を受けていた真希を下した事や領域対策を会得している事、さらに二級以下の呪霊達が彼に怯えて出てこなかった事などから、一応は(特別)一級に相当する最低限の実力はあると考えられる。


一方で、同じ特別一級である直哉からはその実力は「パッとせえへん」と酷評されており、実際にその台詞を言った場面で直哉は、禪院甚壱の攻撃は真顔でおそらく術式も使って躱していたが、扇の攻撃は馬鹿にしたような薄笑いを受かべながら避けようともしなかった。

他にも、躯倶留隊隊長を務める信朗も扇の死を聞いた際には「寝込みやトイレを襲えば真希でも勝てるだろ」とばっさりと言い切って流しており、実際に寝込みなどを襲われて無事な者の方が少ないものの、少なくとも下部組織の彼等からもこんな風に流されるくらいには評価が低かった事は間違いない。


実際に、他の炳のメンバー達は覚醒後の真希相手にも、それぞれがそこそこ善戦したり粘ったりしており、反応すらできないまま瞬殺されたのは彼だけで、作中での描写だけで言えば躯倶留隊の戦闘員達と殆ど変わらない扱いである。しかも術式を解放していなかったとはいえ、覚醒前の真希にも居合を捌かれて刀を折られた上に、顔に傷を入れられながら不意打ちで勝利しており、ますますその実力には疑問が残る。

そもそも「強い術師は素手で戦うもの、武器に頼るのは弱者」という思想が萬栄している御三家において、実際に他の炳のメンバーや前当主の直毘人は全員素手で戦っていた中で、彼だけ刀を使って戦っており、その時点で彼の実力は極めて疑わしい。これについては本作に登場する他の強者とされる術師達にしても武器だけに頼らない者ばかりなので、武器の使用が前提の扇はやはり微妙である。


下記する術式の内容もあって、彼が少なくとも禪院家の主要メンバーの中では最弱なのは疑いの余地はなく、直哉や甚壱ら上層部メンバーと肩を並べていた事への疑問の声は尽きない。ファンからは「扇が上層部にいたのは、あくまで現当主の弟で禪院家では古株という立場によるものだけだったのではないか?」という指摘も少なくない。


術式

焦眉之赳

炎を操作する術式。炎は基本的に刀を起点として発生しており、刀などの一部を炎で補う事も可能である。禪院家相伝の術式ではないらしいのだが、能力的には保守派が好みそうな由緒正しい術式だと言える。

ただし、あくまで基点が刀である為に攻撃範囲が狭い上に、単純な火力もイマイチである。ぶっちゃけ殆ど正面からのタイマンのみに特化した術式であり、意外に応用や戦略の幅が狭い。


他の炳のメンバーの術式は、直哉の投射呪法を始め機動力や攻撃力、さらに攻撃範囲や単純火力などにも非常に秀でた術式を持った者が多く、それらと比べると露骨に見劣りする。直哉の「パッとせえへん」という評価は適格だったと言える(炎という王道な能力でここまで微妙なキャラも逆に珍しい)。


術式解放

焦眉之赳(しょうびのきゅう)

刃全体に炎を纏わせて敵を焼き斬る大技。作中では刀から激しく炎を放出して、大きく間合いを伸ばしている他、周囲にも余波の炎が発生していたが、前述通り範囲はお世辞にも広くない。

本人曰く、骨の髄まで焼き尽くせるとの事だが、実際の攻撃力がどの程度だったのかは不明。

由来は恐らく「焦眉の急」。これは「危機が差し迫っている」という意味の諺であり、かつて恐怖した天与呪縛、甚爾と同じ領域に至った真希が迫っているという状況とも合致している。要は「滅茶苦茶ビビっていて焦っている」という意味の術式名である。ぶっちゃけカッコ悪い…


余談

そのあまりのクズっぷり&責任転嫁ぶりは、『鬼滅の刃』の半天狗に匹敵するとされ、(本人の一人称は「私」であるにも関わらず)ネット上でのあだ名が「儂」(半天狗の一人称が「儂」であるた為)や「令和の半天狗」となった。おまけに扇の生得術式と半天狗の血鬼術がどちらも精神的な負荷をかける事で自身を強化するものであると思われた為、一部のネット民の間でネタが加速する事となったが、その一方で実力も含めてひたすらビックマウスだけだった扇に対して、ちゃんと上弦の鬼に相応しい実力を持ち、且つ「探し求める者の発見」という実績を挙げた半天狗の方がまだマシと評する人も増え、相対的に半天狗の評価が上がる事になった。

他にも「炎属性」「剣士」「名門の出」「(悪い意味で)印象に残る台詞が多い」「フィジカルが突出した強敵と戦って死亡」と言う多くの共通点から「汚い煉獄さん」などと呼ばれる事も…おい考えた奴煉獄さんに土下座して謝れ。

また、同時期に連載されてる逃げ上手の若君に登場した鬼畜武将五大院宗繁とのコラ画像を制作する者もあらわれた。

ただし、特に煉獄さん絡みのネタは本気で嫌がる人も当然ながら多いので、使いどころにはくれぐれも注意されたし。というか扇というキャラ自体を不快に思っている人が少なくないので、扇ネタ自体使いどころには気を付けた方が良い。


兄である直毘人、甥である甚爾が物語から退場後相対的に株を上げているのに対して、逆に退場後であっても物語が進む毎に株を下げ続けている人物であり、当初はクズムーブ全開だった直哉の評価すら相対的に上げてしまった。特に真希が真依の死によって自身の天与呪縛を強め、結果として禪院家を壊滅状態にまで追いやっている事から、禪院家壊滅の最大の戦犯として名指しされる事も多い(娘を殺すにしても呪霊に殺させず、自分で最初から殺しておけば真希が天与呪縛を強める時間は無かった筈であり、詰めの甘さが露呈している)。作者からも露骨に冷遇されており、禪院家の主要メンバーの中では、唯一単行本で書下ろしイラストが掲載されなかったキャラである。


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呪術廻戦 禪院家 呪術界御三家 禪院扇の妻


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