アナタに虚飾はない。獰猛な欲求。偽りない求愛。―――あまりにも幼い、破綻したその恋慕。
同じヒトとして、吐き気を催さずにはいられない。
ああ、だからこそ―――愛に狂え。その姿は、美しい。
プロフィール
真名 | ヴラド三世 |
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誕生日 | 11月10日 |
血液型 | 不明 |
身長 | 191cm |
体重 | 90kg |
出典 | 史実 |
地域 | ルーマニア |
属性 | 秩序・善・人 |
イメージカラー | 赤茶 |
特技 | 焦土作戦 |
好きなもの | 鉄の規律、信仰 |
嫌いなもの | 不道徳、不覚悟 |
天敵 | エルドラゴ |
設定担当 | 奈須きのこ |
ILLUST | ワダアルコ |
CV | 江川央生 |
概要
赤い外套を身に纏い血のついた黒い鎧を着た騎士の姿をしている。マスターはランルーくん。
後世の人々に吸血鬼として扱われた結果、存在をねじ曲げられ本物の怪物になってしまった。
同名のサーヴァントが『Fate/Apocrypha』にも登場する。詳細はヴラド三世(Fate)を参照されたし。
人物像
信仰者であるが、その深すぎる信仰心ゆえに、人格に変調をきたしている。己の信じた価値に殉じ、その思いが純粋すぎた故、他者の思考が介在できない。この為、ほぼ会話は成立しない。
マスターであるランルーくんを「妻」と呼び、彼女の「愛したものしか口にすることが出来ない」という在り方に、「同じヒトとして、吐き気をもよおさずにはいられない」と言いつつも、彼女の理解者として全肯定している。また、彼女に真実の愛を見出し、彼女に尽くすことを生前果たせなかった聖戦と同義と捉えている為、相性は良く強力なサーヴァントとなっている。
鬼将として正義と信仰を重んじ、何よりも愛するものを護らんとする。
その裏では戦場での荒廃と王の孤高ゆえに、哀愁を心の内に秘める“ただ一人の戦士”の顔を隠している。
怪物、吸血鬼と呼ばれることに怒りを覚えてはいるが、それが純粋な疑問であるなら鷹揚に接し、また戦場で敵の血を浴びる自らへの皮肉として語る面も持つ。
また王侯ではなく戦士としての面が強く出るため、竜子公としてよりも気さくで豪快な一面が見られる。
特に親しいものには友人として接し、友のために自ら労することも厭わない。
実は家事も農作業も万能という、どこかの国民的アイドルグループ並みの生活力の持ち主(裁縫に関しては既に「歌うカボチャ城の冒険〜マッドパーティー2015〜」で披露していたが)。
そのためギャグ時空ではYARIOのメンバーに数えられている。
バレンタインでもチョコのお返しに絶品ステーキハンバーガーを作ってくれる。
裁縫と言い料理と言い随分と家庭的な王様である。
聖杯については、聖書に語られるものこそ真正とし、聖杯戦争で用いられる贋作には興味を示さない。
そのうえで「聖杯転臨」で自分に使ってくれるなと釘まで刺してくる。
能力
他のランサーとは逆に敏捷は低いが耐久が高く、戦闘続行などの防御型スキルが豊富にある、城壁のようなランサーとなっている。
ステータス
保有スキル
対魔力(C) | 魔術詠唱が二節以下の魔術を無効化する。大魔術・儀礼呪法などを以ってしても、傷つけるのは難しい。 |
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信仰の加護(A+++) | 一つの宗教に殉じた者のみが持つスキル。加護とはいっても最高存在からの恩恵ではなく、自己の信心から生まれる精神・肉体の絶対性。ランクが高すぎると、人格に異変をきたす。 |
戦闘続行(A) | 名称通り戦闘を続行する為の能力。決定的な致命傷を受けない限り生き延び、瀕死の傷を負ってなお戦闘可能。また、『仕切り直し』と同様の戦闘から離脱する能力がある。 |
無辜の怪物(A) | 生前のイメージによって、後に過去の在り方を捻じ曲げられなった怪物。能力・姿が変貌してしまう。このスキルを外すことは出来ない。ランサーの場合は小説家の創作によるドラキュラ化によりイメージが侵食されている。 |
軍略(B) | 「FGO」からの追加スキル。一対一の戦闘ではなく、多人数を動員した戦場における戦術的直感力。自らの対軍宝具の行使や、逆に相手の対軍宝具に対処する場合に有利な補正が与えられる。 |
戦闘スキル
反逆耐性 | 3ターンの間、自身のGUARD時の攻撃力が3倍になる。 |
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粛清の儀 | 自身に槍を突き刺し相手に同じ苦しみを与える。相手に魔力ダメージを与え、自分の残りHPが少ないほどダメージが増える。 |
呪縛の槍 | 空中に飛翔し、空からの落下と同時に頭上に振りかぶった槍の鉄槌を相手に振り下ろす。相手に筋力ダメージと呪いのバッドステータスを与える。 |
宝具
串刺城塞(カズィクル・ベイ)
- ランク:C
- 種別:対軍宝具
- レンジ:0〜50
- 最大捕捉:300人
妻よ、これなる生贄の血をもって、その喉を潤したまえ……!
正義の一撃。相手の持つ不義・堕落の罪に応じて痛みを増す、呪いと鉄槌の拷問魔城(ドラクリヤ)。
ランサーが生前トルコ軍を迎え撃つために首都の城壁の周囲に築いた串刺しの野原を再現したもの。周囲に無数の杭や槍を生えさせ敵を穿ち拘束、ランサー自身が投槍でとどめの一撃を加える。
敵対する敵兵全てを対象とするため、一対多で真価を発揮する宝具。
その由来からか相手が持つ不義・堕落の罪に応じて痛みを増すという特性を持つ。粛正の対象、「逃走」「不道徳」「暴力」を犯している相手ほど破壊力が増加する。しかし犯罪経歴のない『EXTRA』の主人公にその効果はなかった。
『Grand Order』での演出は、地面から無数の槍を生やし攻撃。直後に対象の真下から巨大な槍で串刺しにする。性能は下記参照。
外部出演
『Fate/GrandOrder』
2016年10月19日~11月2日に開催される期間限定イベント『ハロウィン・カムバック! 超極☆大かぼちゃ村 ~そして冒険へ……~』において、新規サーヴァント&ピックアップガチャ対象として恒常実装。
クラスはもちろんランサーで、ランクは☆4(SR)。カードイラストはワダアルコ氏。
先んじて偶発的に「吸血鬼」として召喚された自身とは、“同一人物かつ別のサーヴァント”という鏡面存在らしい。ランサー・ヴラド三世は、異教徒への怒りと殉教、愛と信念に滾る“護国の鬼将”としてのヴラド三世として召喚された姿とのこと。
なお、マスターの事は「友」と呼ぶ。
またアニメ版『冠位時間神殿ソロモン』においては藤丸が召喚したサーヴァントの一体として登場。宝具を発動し、レフを串刺しにした。
ゲーム上での性能
実装時点でHP:13,000という☆5級の耐久性を誇るランサー。
だがその高いHPの反動で、荒々しい姿とは裏腹にATKが聖杯転臨やフォウくんを利用しないと9,000に届かないほどに低い。
カードバランスは、ランサーらしく《Quick:2/Arts:1/Buster:2》で揃えている。
Quick性能がなかなかに良好で、初手Artsと絡めてBraveチェインを決めると早期に宝具解放が可能となる。
スキルは、3ターン弱体耐性UP&HP大回復&1ターン防御UP&3ターン攻撃UPを自身に付加する高性能キメラスキル「信仰の加護(A+++)」、味方全体の宝具威力をUPする「軍略(B)」、自身に3ターンスター獲得状態&1ターンターゲット集中状態を付与する「無辜の怪物(A)」と、なかなかにバランスが良い。
特に「信仰の加護」と「無辜の怪物」は、他の同一スキルを持つサーヴァントのそれとは違い、ほとんどヴラド三世の独自スキルと化している。
「無辜の怪物(A)」で攻撃を引きつけた後、受けたダメージを「信仰の加護(A+++)」で回復し、バフを伴ったクリティカル攻撃や宝具で低いATKを補っていくという構成になっている。
宝具は「串刺城塞」。カードはBusterで、効果は【自身に無敵貫通状態を付与(1ターン)&敵単体に超強力な〔悪属性〕特攻攻撃〈オーバーチャージで特攻威力アップ〉】となった。
相性の良いアーチャークラスに〔悪属性〕の該当者が乏しい反面(該当者は無垢な子供の全てを踏みにじった因縁のある女狩人、心が壊れた守人、悪のカリスマ、魔眼の保有者、暴虐に生きた妖精騎士ぐらいしかいない)吸血鬼化した自身を含めて悪属性の多いバーサーカーに普段以上の痛撃を通せる。
何気に回避スキル持ちも多いため、無敵貫通付与の恩恵でチェイン込みで標的を叩くのにも向いており、特攻の有無を差し引いても単体宝具なのでなかなかに強力。
特攻効果はオーバーチャージで増幅し、『EXTRA』では不完全燃焼だった宝具本来の効果がより強力になって相手を刺し貫く。
この手の特効宝具の例に漏れず補正倍率が高いため、悪属性の多い四騎(キャスター・ライダー・アサシン)やアヴェンジャーに対しても効果的であり、多くの相手に対して容赦のない串刺し刑が執行される。
月では天敵であったエルドラゴにも特攻が刺さるため、今後のイベントクエストではリベンジも果たせるであろう。
弱点は耐久型の割に、有効なダメージ無効化スキルを要していない点。
そのほか宝具の〔悪属性〕が決まらないと、どうしても決め手不足に陥ってしまう。
霊基再臨やスキルLvUPの素材は全体的には優しいものの、6章実装時と共に登場した「愚者の鎖」が再臨とスキルLvの総合計96個と多量に必要になるのもネック。
再臨を最優先しつつ、スキルは優先順位を付けてLvUPするよう気を付けなければならない。
関連人物
『Fate/Apocrypha』や『Fate/GrandOrder』に登場する“真名を同じくする別の側面”。
「竜子公(ヴラド・ドラキュリア)」として王道を重んじ、寛容さを持ち合わせた執政者としてのヴラド三世。
なお当人ら同士は吸血鬼化していても、あまり険悪ではない様子(願いは同じだからだろうか?)。
武人ヴラド三世からはマスターへ「苦労を掛ける」と謝意を述べてくる。
EXTRAシリーズ
『Fate/EXTRA』におけるマスター。妻として信頼し慈しんだ。
キリスト教を迫害した過去を持つ大淫婦。その信仰弾圧と暴君としての治世は決して相容れない。
『Fate/EXTRA-CCC』で自分の代わりに召喚されたランサー。
黒幕に唆されて、マスターであるランルーくんを裏切って殺害。その軽率さを大いに怨んでいる。
『Fate/GrandOrder』では「竜子公」としての自分を通じて関わりながらもなお、再会したそのときまで憎悪は燃え滾っていた。
未熟者ゆえの罪と知っているが、自身の在り方ゆえに赦すことが出来ない。