概要
『ジョジョの奇妙な冒険』に登場する吸血鬼によって生み出された怪物。
主に他者の吸血の際に“吸血鬼のエキス”なるものを相手の体内に注入してその人間を直接屍生人にする(ワンチェン、ジャック)か、人間の遺体にそのエキスを注いで屍生人として蘇らせる(タルカス、ブラフォード)かのどちらかで生み出される。
今作の屍生人は一般的なゾンビとは異なり、一応は知性を備え姿も振る舞いも人間に近いが、個体によってはまるで怪物のような人間離れした姿と化している者も少なくない。
基本的な性質は吸血鬼と同じで、常人以上の怪力と獣じみた俊敏性を有し、肉体操作の応用で独自の特殊能力を持つようになった者もいる。しかし生命力だけは普通の人間とそこまで変わらず、ツェペリさんによると痛みを感じないだけでダメージが回復することはないとのこと。
生前では善人だった人間も屍生人化すると理性が低下して他者を食らうことしか考えない邪悪な存在と成り果ててしまうが、元より悪党だった人間はそれほど変わらない模様。
なお、直接的に描かれたわけではないが、スピードワゴンとワンチェンの台詞から屍生人に襲われた人間も屍生人になってしまうことが示唆されている(1部終盤でジョースター夫妻の乗った船の観客を暴走させたシーン参照)。なお、PS2ゲーム「ファントムブラッド」では、ワンチェンが他の人間を吸血して屍生人にするというゲームオリジナル設定があった。
屍生人一覧
作中最初に登場した名ありの屍生人。ジョナサン抹殺のため送られた最初の刺客でもある。最も忠誠心が高く、理性の高い屍生人である。元々は毒薬を売っている東洋人で、金に汚いケチな悪党だった。
二番目の刺客。体にナイフを埋め込んでいる。波紋疾走の修業に利用された。元々は人を斬り刻んで殺すことに快感を覚える猟奇殺人者だった。
ジョースター一行の三番目の刺客。この戦いが切っ掛けでジョナサンは波紋使いとして完成する。ちなみにブラフォードはジョナサンとの戦いで人間の心を取り戻し、礼を言いながら剣を託してこの世を去っていった。二人とも生前は高潔な騎士であったが、タルカスのほうは改心することなく倒された。
ジョースター一行の四番目の刺客。生前の人間に擬態が出来る。ポコを脅したりと元々はひょうきんな性格だった様子。
体内に無数の蛇を買っている。美少女である「ポコの姉」を凌辱しようとしており、性欲を持っている様子。「ルンルンルン♪」と歌ったりなど陽気な性格。
最終決戦で登場。名前のある技を使用した唯一の屍生人。技の名前は血管針攻撃。ストレイツォと対決した。名前の出た屍生人としては最後に登場。
原作では過去の人物として1コマしか登場しないが、PS2ゲーム「ファントムブラッド」では隠しボスとして登場する。
- イギリス軍の将校
2部『戦闘潮流』の回想シーンで登場。
ジョースター夫妻の息子にしてジョセフの父であるジョージ・ジョースター二世を襲い殺したディオの手下。
相当計算高い性格であり、うまい事理由をつけて日向を避け続け証拠も残さずにひたすら生き延び続ける事に特化した結果、なんとイギリス空軍の司令官にまで出世していた。
いつの時期に誕生したのかは不明。騎士ゾンビの可能性もあるが、司令官という地位から元々空軍の関係者だった者が屍生人になった可能性の方が高いと思われる。
第3部『スターダストクルセイダース』に登場。事実上の準ラスボス(ジョジョの奇妙な冒険)。作中では吸血鬼ということにされているが、一度死んだ後にDIOの血を受けて再生した、ポルナレフの攻撃を何度受けても死ななかったが傷が再生していない、などの描写から厳密には屍生人(ゾンビ)と思われる。
第3部『スターダストクルセイダース』に登場。こちらも吸血鬼とされるが厳密には屍生人(ゾンビ)の可能性が高い。
余談
後に第五部黄金の風では、ブローノ・ブチャラティがディアボロの手によって致命傷を負わされた直後にジョルノ・ジョバァーナに治療措置を
施されたことにより似たような現象が起きた。
奇しくも息子もまた蘇生者を生み出すことになった。とはいえ屍生人とは異なり処置を施したジョルノも想定していなかった偶然の産物であり、ブチャラティも身体こそ死んだものの生前の部下想いで自己犠牲の精神をもつ誇り高き性格は最期まで崩れることはなかった。むしろこの場合はブチャラティの精神力が基盤となっていた可能性もある。
また、第六部ストーンオーシャンではストレートにゾンビを作り出すスタンドが登場した。
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