概要
略称は「FF10」。
シリーズ初のプレイステーション2向け作品であり、前作からグラフィック・音楽・演出などあらゆる面で大きくクオリティが進化した。
本作の舞台となる世界「スピラ」はFFシリーズ初の全体が東洋的世界観に包まれた世界(『VII』のウータイなど部分的に東洋的な世界観が生かされた例は過去にも存在する)であり、音楽や左右非対称の衣装デザインなどがそれを象徴している。
戦闘面は、戦略性の高いシステムになるよう調整され、CTB(カウント・タイム・バトル)と称するもので、先々の行動順がわかるゆえに、敵の行動を的確に予測する必要がある。
ストーリーの組み立て方・登場人物の描き方が、単純な善悪に囚われない「現実的な選択」という一面を持っていたりする。人の心の「深い」ところに結構突っ込んでいく作り方を中心に、高く評価されている。
なお、重大なネタバレになるため深くは触れないが、主人公であるティーダや災厄の象徴『シン』の正体、そしてエンディングはシリーズ異例のもの。
後に発売された続編『ファイナルファンタジーX-2』でもエンディングの分岐はこれに関わる重要なポイントとなっており、本作のエンディングの台詞は印象的で、インターナショナル版のCMで使用された。
余談だが、フルボイス作品であるにも関わらずティーダだけは名前の変更が可能であるため、彼だけはゲーム中で二人称(キミ、お前など)で呼ばれている(一部のモブキャラの字幕のみの台詞では名前で呼ばれることがある)。
その結果、生死を共にした旅を潜り抜けた仲間からも最後(次回作の『X-2』も含む)まで名前を呼ばれないという不自然な状態になり、難色を示したファンもいた(DDFFにユウナが参戦したとき、そこで初めて「ティーダ」と呼ぶことになる)。
これを受けてか、『ファイナルファンタジー12』以降のナンバリング作品ではキャラクターの名前は変更不能になっている。
2013年12月26日には続編の『X-2』とセットでプレイステーション3とプレイステーション・ヴィータのHDリマスター版が同時発売。後年には、PS4、XboxONE、Steam、NintendoSwitchでも販売された。
物語
機械仕掛けの大都市「ザナルカンド」でブリッツボールというスポーツの選手として暮らしていたティーダは、試合中に突如現れた正体不明の巨大な怪物『シン』によって、ザナルカンドが滅び去った1000年後の未来の世界「スピラ」へと飛ばされてしまう。
流れ着いた孤島ビサイドで出会った召喚士の少女ユウナとそのガード達と共に、ティーダは『シン』が撒き散らす死の恐怖に怯えるスピラの人々を救うため、『シン』を倒す唯一の手段「究極召喚」を求めて旅に出る。
登場人物
プレイヤーキャラクター
- ティーダ (プレイヤー) (CV:森田成一)
- ユウナ (CV:青木麻由子)
- ワッカ (CV:中井和哉)
- ルールー (CV:夏樹リオ)
- キマリ=ロンゾ (CV:長克己)
- アーロン (CV:石川英郎)
- リュック (CV:松本まりか)
ノンプレイヤーキャラクター
モンスター
再注目?
2022年、ある動画が切っ掛けで発売から20年以上経っているにもかかわらずSteamのジャンル「RPG」カテゴリにおいて本作が人気上位にランクインした。
関連イラスト
関連タグ
表記ゆれ
キングダムハーツ(本作のキャラクターがゲストで登場)
ディシディアファイナルファンタジー(本作のキャラクターがゲストで登場)
夢をみる島(設定に共通点が多い)