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ノコギリ大僧正の編集履歴

2022-09-11 00:19:25 バージョン

ノコギリ大僧正

のこぎりだいそうじょう

特撮『五星戦隊ダイレンジャー』に登場する敵怪人の一体。

「自分の息子だから止めを刺すのを躊躇っただとぉ!? 駄目だそんなのはっ! カァーッ!」

「弟子の罪は師匠の罪だ、こうなったらワシ自らの手で、ダイレンジャーめを葬ってくれるわ!

 ホーホッホッホ!ホーッホホホホホ・・・!」


CV / 演:大月ウルフ

登場話話数: 第7話「裏切り者ォッ!」、第8話「おやじィィッ!」


概要

ゴーマ十五世の側近たるゴーマ怪人にして、ゴーマ族という組織の中でも為政を司る「元老院」の重鎮の1人。

怪人態はノコギリを模した頭部に縦に並んだ3ツ目と、身にまとう真紅の道着が特徴で、戦闘においては一対のノコギリを得物として振るう。人間態である大僧正リジュは、やはり真紅の法衣にもじゃ髭が目を引く老人で、如何にも和風然とした出で立ちとは裏腹にイントネーションや大仰な振る舞いはどこか西洋風なものを感じさせ、和洋混在のちぐはぐな様は見る者に違和感と謎の威圧感を与える。この姿でも妖力を駆使して戦う事が可能・・・というより下手をすればリジュの姿での活躍の方が印象深い、という向きもいるかも知れない。


泰然自若な性格で、元老院を疎んじて何かと突っかかってくるシャダムたち三幹部に対しても良く言えば余裕綽々、悪く言えばひよっ子も同然と言わんばかりに見くびるような態度を見せている。

また、愛弟子として育て上げた鉄面臂張遼とは「固い絆で結ばれてる」と自負するほどに全幅の信頼を置いており、ザイドスが彼に危害を加えようとした際にはこれを手ひどく痛めつけたり、張遼がに止めを刺せず、シャダムたちから所詮は信用ならない奴と吐き捨てられた際も、張遼に制裁を与える一方で「弟子の罪は師匠の罪」として自らダイレンジャー抹殺に乗り出してもいる。


登場した話数こそわずかに2話のみであるが、れっきとした幹部怪人として数えられており、実際に作中でもその立ち位置に見合った活躍や、強烈なインパクトを残した怪人の1体でもある。


作中での動向

5体の気伝獣の復活という事態にシャダムたちが焦りを見せる中、ゴーマ十五世の命によって3人を「助ける」べく現れたリジュは、ダイレンジャー潰しのためまずは道士・嘉挧の打倒を画策。愛弟子である鉄面臂張遼をその刺客として差し向ける。

しかし嘉挧を後一歩のところまで追い詰めながらも、乱入してきた亮が実の息子であると知って張遼が止めを刺さずに去ったと知ったリジュは、前述の通り自らが始末をつけるべくダイレンジャーを「地獄の一丁目」へとおびき出し、気力ボンバーをも片手で難なく跳ね返して圧倒してみせた。


「お前か!張遼を惑わしたのは? まずお前から血祭りにしてやらぁ」


上記の台詞からも窺えるように亮に対する怒りは特に凄まじく、「見学」させていた張遼の眼前で変身が解除された亮を、手や口から放つ妖力波で執拗なまでに痛め付けるが、土壇場で助けを呼ぶ息子の絶叫に心を動かされた張遼の刃を不意打ち同然に喰らい、それでも妖力波による反撃で深手を負わせるも、張遼の渾身の気力を受けて吹き飛ばされてしまった。


その後、張遼が天に昇っていった直後にノコギリ大僧正の姿で巨大化し、再びダイレンジャーの前に立ちはだかる。

対するダイレンジャーは、張遼たち過去の戦士たちから託された大いなる力で大連王を誕生させ、両者ともしばしの間睨み合いにおよぶが、しびれを切らして挑みかかったノコギリ大僧正は逆に大連王の鮮やかな剣撃を喰らって得物を取り落とし、そのまま大王剣・疾風怒濤で両断された末、


「ワシが負けるなんて・・・ないぞよ・・・!!」


と断末魔を残して夕陽の中に散っていったのであった。


備考

演者の大月は、ハスラー教授役として出演した『大鉄人17』(1977年)などに代表されるように独特の一挙手一投足に定評のある俳優の一人であり、『高速戦隊ターボレンジャー』(流れ暴魔カシム役)以来のスーパー戦隊シリーズへの出演となる本作においても、そうした怪演ぶりを遺憾なく発揮。その出自に由来した西欧風の容貌と相まって、ゴーマという組織の根底に流れる無国籍なテイストをより強く体現してみせた。


デザインは篠原保が担当。あらかじめまとめてデザインを上げていた初期の4体に対し、各回のエピソードに応じてデザイン作業に当たるようになってからの最初の1体でもあり、そうした事情からモチーフのみのシンプルなラインを志向していた前者とは異なり、ノコギリの要素だけでなく和服っぽさも「おかずをちょっと一品加えるいらん気遣い」で盛り込まれるなど、デザイン的にはちょっと胃もたれする感じと後年のインタビューにて言及している。

またデザイン画稿で白とされていた二の腕と腿の布地部分は、造形の段階で赤へと変更された。


人間態である大僧正リジュの名は、『三国志』に登場する董卓の軍師・李儒に由来する。李儒もまた主君と共に数々の悪行を行った事で知られており、その点においてはピッタリのネーミングである。


人間態のデザイン、それに闇堕ちした主人公の実父の師匠という設定は、登場エピソードのストーリー展開と併せて、『STARWARS』シリーズのダース・シディアスを意識したものではないか、と指摘する声も根強く残されている。


関連タグ

五星戦隊ダイレンジャー ゴーマ族 ゴーマ怪人


ヌエ(カクレンジャー)

プロプラ キュララ ドロドロ

暗黒の使徒ガイルトン

ニゴール・ゾ・アレルンブラウズマキホーテ

衛星のターゲイト

デラツエイガーザイエンザツリグ

ジャグド

エリードロン

ライモン・ガオルファング

ウデン

いずれもノコギリ大僧正と同様にごく短期間の登場ながらも、作中での扱いは幹部格であるという共通項を有する、スーパー戦隊シリーズの敵怪人の後輩たち


ヂェンゾス 妖怪カマイタチ:いずれもノコギリ(チェーンソー)をモチーフとした、戦隊怪人の後輩たち

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