「煙突を地面に突き刺せ!これを使って、この下にいる地球魔獣に急成長エキスを流し込むんだ!!」
登場話数:第四十五章「妖精の涙」
概要
宇宙海賊バルバンの4軍団のうち、バットバス魔人部隊(バットバス特殊部隊)に属する魔人の一人。
青と銀で彩られた甲冑と、得物の回転ノコギリへと置き換えられている右腕が特徴。右手のみならず、兜の鶏冠から肩周り、手足に至るまで随所に回転ノコギリの刃を思わせる意匠が盛り込まれており、刺々しさだけで言えば魔人部隊の中でも随一と言える出で立ちである。
得物の回転ノコギリは、煙突を用意に寸断するほどの切断力を発揮する他、刃を連続して射出する飛び道具としても活用される。
作中での動向
逃亡を続けるブクラテスとヒュウガを追撃する傍ら、バルバンの新たな指針である「地球魔獣の探索とその急成長」に向けた動きも継続されており、荒くれ無敵城から西へ127003歩、北へ85502歩の地下深くに幼体の出現が確認されたのを受け、ヂェンゾスの指揮のもと新たな作戦が実行に移されようとしていた。
ヂェンゾス「俺達は!」
ヤートット「バットバス特殊部隊!」
ヂェンゾス「諦めるんだな!」
ヤートット「ギンガマン!」
ヂェンゾス「最後に勝つのは!」
ヤートット「俺達だ!」
地下に潜む幼体に急成長エキスを与えるという目的こそ、先に散ったダングスによる作戦と同じとはいえ、ヂェンゾスは煙突を自慢の回転ノコギリで切断し、目標の地点に開けた穴にこれを突き立てることで、そこからエキスを流し込むことを画策・・・したまでは良かったのだが、手始めに必要な煙突を切り倒したところで、例によってギンガマンからの邪魔立てが入ってしまう。
さらに戦いの中で突如現れた、白い花を持つ謎の少女とギンガピンクが触れ合ったことで、突如として地球魔獣が目標の地点から逃げ去るという不測の事態が発生。ヂェンゾスの攻撃により、手にした花を散らされ少女は姿を消してしまうが、このことをきっかけに白い花の正体が、花の戦士のアースとの共鳴で魔獣を鎮める効果を発揮する「ハクサンスミレ」であると判明、謎の少女がそのハクサンスミレの妖精であると察したサヤはその群生地へと急行する。
しかし時既に遅く、先行していたバルバンの手により群生地の花はことごとく焼き払われており、サヤが手に入れられたのは辛うじて姿を留めていた一輪のみであった。そもそも3,000年前の戦いの時点で、バルバンも既にハクサンスミレの効果の脅威を認識しており、現代において細々と生息するのみであったのも、かつての戦いの折にバルバンによってその多くが焼き払われていたがゆえのことであった。
ともあれ、作戦を阻害する要因もこれで消失し、さらに逃げ去った地球魔獣の潜伏先が割り出されたのを受け、作戦を再開したヂェンゾスは今度はマンホールから急成長エキスの注入を実行。ピンクを除くギンガマン4人を回転ノコギリの刃を飛ばして迎撃し、彼等からの妨害を阻んで目論見通りエキスの投与に成功する。
しかし、そこにサヤとボックが遅れて駆けつけ、これに応戦したヂェンゾスはボックの石頭によって回転ノコギリを破壊されるに留まらず、花の妖精が遺した命の結晶とピンク(=サヤ)の花びらの爪の合わせ技で、折角成長しつつあった地球魔獣が再度幼体へと退行・逃走するという憂き目に見舞われてしまう。
そしてヂェンゾス自身も銀河の戦光の前に敗北を喫し、バルバエキスを飲んで巨大化した後もそれに伴って修復された回転ノコギリで超装光ギンガイオーを切り裂こうとするも、駆けつけたギガフェニックスの攪乱戦術に圧倒された後、銀河大獣王斬りで引導を渡されたのであった。
備考
デザインは下條美治が担当。モチーフにチェーンソーというアイディアは、制作サイドから注文として最初に出てきたものであろうと振り返っており、得物の回転ノコギリについては「やっぱり片手に変な武器が付いてると面白い」とも語っている。
CV担当の津久井は、髙寺成紀がプロデュースしたスーパー戦隊シリーズ作品では常連ともいうべき声優の一人であり、副長ゼルモダ役でレギュラー出演していた『激走戦隊カーレンジャー』から、1作間を空けての参加となった。髙寺が手掛けた作品への出演は本作が最後となるが、スーパー戦隊シリーズへは翌年以降も引き続き、ほぼ連年のように参加していくこととなる。
関連タグ
チェーンソーバンキ、妖怪カマイタチ:いずれもスーパー戦隊シリーズの他作品に登場する、チェーンソーをモチーフとした戦隊怪人達。