お前たちに、ジャッジヲ···下ス!」
「善も悪もない…。人類そのものが愚かだったのだ…。」
演:ケイン・コスギ
変身する仮面ライダー
概要
『劇場版 仮面ライダーリバイス バトルファミリア』に登場する人物。
仮面ライダーダイモンに変身する。
かつて赤石英雄とともにギフと契約して不老不死となった男。人類をジャッジすべく赤石とは違う形で長年暗躍し、劇場版ではある目的から五十嵐家を狙い、仲間と共にハイジャック事件を起こす。
演者がかつて演じた役と同じように若干片言口調で喋っているが、おそらく後述のように世界各地を渡り歩いていたため、単に日本語に慣れていないことが原因かと思われる。
過去(Birth_of_Chimeraにて)
3000年前に赤石と共にギフと契約しギフテクスとなった後、道を誤った愚かな人間をジャッジする誓いに基づき行動。
中世日本や王政期のヨーロッパ、開拓期のアメリカなど様々な時代や国で暗殺者として活動していたが、いくら自分が人類の進むべき道を修正しても世界は良くならなかったこと、その過程で愛した人間を喪い続けたことで人類の愚かさに絶望し、山奥で世捨人となっていた。
その後ギフが五十嵐三兄妹の活躍で駆逐された影響により不老不死だった肉体が崩壊を始め、この頃にシックの勧誘に応じて残されたギフの細胞を求め、とある街で行われていた仮面ライダーキマイラ変身適合者の実験を利用し、向井リュウからキメラドライバーを強奪、仮面ライダーダイモンという戦力を獲得し、手始めに副作用で向井が変貌した悪魔を撃破した。その後、五十嵐三兄妹の持つギフの細胞に狙いを定め、今回の事件を起こした。
余談
- 演者のケイン・コスギ氏は過去に『ウルトラマンパワード』でケンイチ・カイ隊員(ウルトラマンパワードに変身)役で出演し、その後『忍者戦隊カクレンジャー』にジライヤ(ニンジャブラックに変身)役で出演しており、今回の仮面ライダーへの出演&変身によって、日本三大特撮制覇に加え、全作品でのヒーローへ変身という偉業を達成。三大特撮は開始から既に平均約50年が経過しているが、3種類全てに出演・変身するのは、彼が史上初となる快挙である。出演のみに限定すると、ケイン氏はゴジラシリーズにも『ファイナルウォーズ』でミュータントの戦士・風間勝範役で出演しているため、四大特撮制覇も今作品で達成することとなった。
- また、ケンイチ・カイの日本語吹き替えを務めた森川智之氏は冬映画『仮面ライダービヨンド・ジェネレーションズ』にて、クフ・クリスパーのCVを担当していたため、リバイスシリーズの映画にケンイチ・カイ役を務めた両者が連続して出演する事態となった。
- 外国人俳優が演じるキャラクターが作中で仮面ライダーに変身するのは、レオ、リオン=アークランドに引き続き3人目となる。
- ケイン氏は上記にある通り正義のヒーローの変身が多く何気にヴィランサイドのヒーローに変身するのがこれが初。 坂本監督とは、彼がアメリカを拠点にしてた時からの付き合いで、共通の知り合いや当時「パワード」の撮影が行われていた際に近くのスタジオでアメリカの特撮作品にアクターとして参加していたが、ケイン氏を撮る機会がなかなか訪れず、今作にてプロデューサーの望月卓氏から「赤石とは別にギフの契約者がいる」という案を受け、「TVシリーズとはまた違った強キャラを出した上でお客さんに感情移入できるキャラにしたい」ということで、ケイン氏をキャスティングしたとパンフレットのインタビューにて語っている。
- 映画で非常に迫力のある変身シーンだが、その変身シーンを撮影する際に気合いが入りすぎて2度もキメラドライバーを壊してしまっている。一応、美術スタッフは「力抜いていいから」とアドバイスしたらしいが、どちらにしても美術スタッフ涙目案件である。ケインさん、あなた何者ですか…。
関連タグ
仮面ライダーリバイス 仮面ライダーダイモン バトルファミリア
レオ(仮面ライダー555):こちらも映画限定ライダーで史上初の外国人起用の仮面ライダーである
KAMEN_RIDER_DRAGON_KNIGHT:こちらは日本の仮面ライダーの北米向けリメイクで多数の外国人が仮面ライダーに変身している。
リオン=アークランド:英語を多用する外国人キャラ繋がり。変身するライダーのモチーフが複数ある点も共通している。
吾妻道長:名前が似ている次作の登場人物。彼が変身するライダーはダイモンとはスーツの色がちょうど入れ替わっている。
劇場版仮面ライダーボスキャラクター(スーパー戦隊シリーズとのコラボ含む)
バトルファミリア
ここから先はネタバレです。未見の方は注意!
ギフを撃破するほどの力を持つ五十嵐三兄妹を危険視し、仮面ライダーダイモンに変身。圧倒的な力でリバイス、ライブ、ジャンヌを蹴散らし、変身解除させた。
そしてドライバーに内蔵されているギフの瞳の力を解放し、バイス、カゲロウ、ラブコフを強制的に実体化させ、暴走させる。自身は一輝の後を追って彼がバイスに襲われる様子を観察していたが、ドライバーの存在を勘づかれ、一度奪われてしまうもすぐさま奪還。
一輝の「巻き込まれた乗客を解放しろ!」という怒号も「大いなる目的の達成のためには多少の犠牲はつきものだ」と一蹴、自身の目的を語るも、一輝から「そんな奴に『守り神』を名乗る資格はない!」と反論され、若干ではあるが迷いが生じる。それでもその迷いを振り払い一輝を気絶させた。
その後、外海雅人の研究所にて三兄妹からギフの細胞が吸収される様を目撃するが、大谷希望が乱入したことで外海に渡していたドライバーを奪われてしまう。
が、満身創痍でマンドリル・デッドマンを撃破した希望/仮面ライダーキマイラの前に出現し、生身で応戦。キマイラを圧倒し、ドライバーを奪還した。しかし、仮面ライダーギーツが乱入したことに動揺し、「お前は何者なんだ?」と尋ねたが、名前を名乗られただけでギーツはその場を去っていった。
そして研究所に戻り、外海から五十嵐兄弟の危険性を認知聴き、自分の体にも限界が来てることを悟り一輝に守り神を名乗る資格は無いと言われたことが引っかかり、アヅマは消える前に自分の手で一輝を始末すると決意をした。
その後、一輝たちの脱出を妨害するために外海雅人と悪魔軍団とともに登場。ダイモンに変身して、プテラゲノムのリバイスを襲撃し、墜落させ戦闘に移行する。
その後、アルティメットリバイスと交戦し、互角以上に渡り合った。しかし、ジョージが持っていたもう1つのキメラドライバーを装着したオルテカによる生身での特攻によってバリアが相殺されたことで乗客の脱出ルートを確保された上、ギフの消滅によって不老不死だった身体が崩壊しかけており、変身解除してしまった。
その際に一輝から「悠久の時を生き続けていたことで『人生を楽しむ』ことを忘れてしまっていた」ことを指摘され動揺、自身の思いを吐露する。それを聞いた一輝からギファードレックスバイスタンプでギフの細胞を分け与えられたことに困惑、一輝に「最後は思いっきり戦いたいだろ?」と乗せられ、「お前はお節介だな」と投げかけた。そして一輝と守護者やギフテクスも関係ないただひとりの武人として本気の勝負を始めた。
そして、一輝と激しい格闘戦を繰り広げてる時、楽しむ気持ちを思い出していく中で、アヅマは一瞬だが微笑み、再びダイモンに変身し、仮面ライダーリバイと1対1の決戦となった。最終的に必殺技の撃ち合いとなって相打ちとなり、結果は引き分けに終わった。しかし、もう既に肉体の維持が不可能になったことを悟って「お前との戦いが人生で一番楽しかった」と満足したような笑顔を浮かべた。アヅマが行ってきた人類の守護を一輝達次の世代へと託し彼を「My Friend」と称え、役目を終えたキメラドライバーおよびトライキメラバイスタンプとともにギフの瞳も消滅していった。
余談(ネタバレ)
同じくギフと契約した赤石とは異なり、瞬間移動や衝撃波といった超常的な能力は一切披露しなかった。この件については明確な答えは作中で出なかったものの、「役割上、赤石の方にギフの力がより多く受け渡された為、アヅマは力を有していない」という説がファンの間では有力である。(ギフ消滅の影響で超常の力を失った可能性も勿論あるが、過去のアメリカと思わしき土地でわざわざ拳銃を用いて有力者を射殺しているシーンがある為、ギフ消滅以前よりその手の力を持っていなかった可能性がやはり高い)
しかしその一方で、上述した通り生身且つ純粋な格闘戦で仮面ライダーキマイラを圧倒する等、身体能力の高さはずば抜けている事から、赤石とは異なりフィジカル面での強化を大きく受けているという説も上がっている。
珍しく映画内で主人公と和解(?)でき、主人公を認めた悪役である(前作のバハトは本編に再登場し、一戦交えてから主人公の事を認めた)。
関連タグ(ネタバレ)
ダーゴン:リバイスと同年に始まったウルトラマンに登場する、主要人物の一人をマイフレンドと呼びながら散った悪役。ちなみに監督も同じ坂本浩一氏である。