バダック
ばだっく
概要
レオナが王女であるパプニカ王国に仕えている老兵及びレオナのお目付け役。
ダイとポップが、魔剣戦士時代のヒュンケルとの初戦で惨敗し、クロコダイン配下のガルーダに連れられ敗走している時に出会ったのが初登場。
ヒュンケルが軍団長を務める不死騎団に王国が壊滅させられレオナともはぐれてしまうが、「挽回する機会は必ず来る」と信じてパプニカの近くに潜みヒュンケルの拠点となっている『地底魔城』を偵察していた。
ダイがヒュンケルに勝利してフレイザードによって不死騎団が地底魔城と共に壊滅した後は、レオナを救出するまでの間ダイ達に同行している。
自らを『パプニカ一の剣豪』と名乗り『パプニカ一刀流』という剣術を使えるが、実際は年齢による衰えも含め、ミストバーンの配下であるさまようよろいに斬りかかってもダメージを与えられないどころか、逆に剣も折れて戦闘能力はダイ達には遠く及ばない。しかし、ザボエラ配下のモンスターである物理攻撃に弱いまじゅつし程度なら素手で倒せる程度の強さはある。(後にさまようよろいも自力で倒せる程度には強くなった)。またパプニカの兵士は魔法使いが多いためバダックは数少ない物理戦力としてそれなりに信が置かれていた模様。
戦闘能力に関してはイマイチだが義理と人情には厚く、モンスターであり、身体の大きいクロコダインに最初は驚くものの、すぐに打ち解け「『獣王痛恨撃』は、ちと物騒だから『獣王会心撃』に改名してはどうじゃ?」と提案し、レオナ救出後の宴会に『モンスターである自分が人間達に混ざって酒を飲むわけにはいかない』という理由で一人酒を飲むクロコダインに『勝利の立役者に人間もモンスターも関係ない』と樽酒を差し入れるなど温かくフォローしている。(1991年版ではその言葉にクロコダインは涙を流し、樽酒を飲み干し『美味ぁぁい!! こんなに美味い酒を飲んだのは、初めてだよ!!』と歓喜していた。)
その後は自分が修理したものや、誰かに頼まれた装備品を届けたりしてダイ達の助けとなっている。
クロコダインとの友情も健在で、ザボエラを遂に倒した後で、他者に取り入ることを続けた挙句みじめな最期を迎えたザボエラを見て「オレとて一番手でダイたちと戦っていなかったら、どう歪んでいったのか」とこぼす彼に対し、
「ワシが誇るべき友人・クロコダインは、たとえ敵のままであったとしても己を高めることに命を賭ける尊敬すべき敵であっただろうとワシは思うよ」
と返した。その言葉にクロコダインが救われたのは言うまでもない。
ザボエラとは「力のない老人」「色々と発明・開発をしている」という似通った立場だが、人柄一つでここまで違うものなのか。
装備
鋼鉄の剣
鋼鉄を鍛えて製造された剣。激戦を潜り抜けてきたのが原因なのか、刀身が折れてしまって目立った活躍がなかった。
鉄の鎧
鉄板を重ねて製作された鎧。激戦を潜り抜けて来たため、あちこちが綻んでいた。
檜の棒
檜を棒状に加工したもの。 レオナ救出作戦時に折れた鋼鉄の剣に代わって現地で調達し使用した。
発明品・修復品
※自らを『パプニカの発明王』と名乗るだけあって手先は器用な方であるものの、魔弾銃のような専門的な技術や複雑な構造で作られた物品の修復に関しては困難である。
ここでは、作中で修理・作成した物品をここに記載する事とする。
鋼のプロテクター
ダイがロモス王シナナから賜った武具の一つ。ヒュンケルとの二度にわたる激戦でボロボロになるも、不死騎団に勝利して一段落した後は新品同然に修理してみせた。
爆弾
フレイザードに氷漬けにされて捕まったレオナを救出するための作戦で必要になるためマトリフの住処にあった怪しい材料を色々と使って作った爆弾。
見た目はツギハギのある爆弾で、製作したものはマトリフから「うーん、デザインがダサいなぁ・・没!もうちょっと垢抜けたデザインしな!」と却下されてしまう(バダック本人は「どうせ吹っ飛ぶから見た目は関係ないのでは」と思った)が、その直後にフレイザードから「レオナの命がもって明日の日没まで」と知らされたため使用されることになった。炎魔塔と氷魔塔を破壊するために二個作られたものの、どちらも魔王軍による妨害やトラブルが理由で塔の破壊に役立つ事ができなかった。
ただし『塔の破壊には』使うことが出来なかっただけで、威力そのものは十分あった描写もされている。
パプニカ王国に現れた謎の殺戮機械の迎撃に向かおうと負傷した身体を起こそうとするが、毒のスライムによる傷が完治しておらず出撃できずにいた。
筋肉質な体をしており「『パプニカ一の大剣豪』という自称にあながち嘘ではないのでは?」と考えるファンも増えた。
第1話に登場。
パプニカの街にある食堂の息子トランから剣を教えてほしいと頼まれ師事した。
トランは、母親ミーヤが悪質な借金取りであるグーン一味から攻められているのを知り、連中を追い払える力を欲していた。当初はダイに師事するが、残念ながらダイには先生としての才能はなく、アバンのスペシャルハードコースを再現するという有様であった。
ダイから「自分はトランの先生にはなれない」と断れたため、次はバダックに白羽の矢が立ったのだった。
かつてパプニカ一の剣術師範と謳われたバダックの指導は的確であり、わずか数日間でトランをいっぱしの剣士までに鍛え上げていた。だがそれは「子供としては」という条件付き。
本気を出したグーンにはトランも敵わず、ダイが割り込んで殴り倒すという結末を迎えた。
そのダイもチンピラの不意打ちで喉を刺されそうになるが、すかさずバダックが動き、チンピラを気絶させるというまさかの活躍を見せた。