解説
創設年 | 1957年 |
---|---|
加盟年 | 1993年 |
ホームスタジアム | ヤンマースタジアム長居・長居球技場 |
クラブカラー | ピンクと紺 |
マスコット | ロビー&マダム・ロビーナ |
社会人サッカーの名門、ヤンマーディーゼルサッカー部を前身とし、1994年参入。
名前の由来は大阪市章の桜。
参入後3大大会(Jリーグ・Jリーグカップ・天皇杯)ではタイトルが無縁だったが、2017年のルヴァンカップで優勝し初タイトル獲得。天皇杯も43年振りに制して2冠を達成した。
2010年のJ1で3位に入り2011年ACLに進出、同大会では日本勢唯一のベスト8進出チームとなっている。
フォルラン・柿谷・そしてセレ女
元々選手育成に定評があり、4歳からセレッソの育成組織でプレーしてきた柿谷曜一朗がセレッソ伝統のエースナンバー8を付けていた。(2014年の七夕にスイスのバーゼルに移籍)柿谷だけでなくルックス面で良い選手が多いためか、女性サポーターが急増。いつしかセレ女と呼ばれるようになった。
さらに2014年には、2010年ワールドカップの得点王フォルランを獲得。海外サッカーファンも取り込んでいる。ただその年俸のためにヤン坊マー坊天気予報が終了したと言われることもあるが、公式発表では「今後、グローバル市場で新たな価値を生んでいくリーディングカンパニーとして、世界に統一したイメージを発信していく」としており、ACLで活躍をすればアジア全域にヤンマーをアピールできる」ことを重視したヤンマーの宣伝戦略の変更との見方がされている。
しかしこれまで柿谷選手に点を取ってもらうための戦術を無理やり変更することになり夏ごろには破綻、このとき通常であれば山口選手の代わりになるような選手、もしくはセンターバックの選手を補強すべきところをどういう訳だか柿谷選手の移籍金3億円で33歳FWカカウ選手を補強という正気を疑う補強をし。2014年のセレッソ大阪は、最終的に7勝17敗10分の勝ち点31で17位、得失点差は-12(得点36、失点48)でJ2降格を味わうこととなった。
なおフォルラン選手は悪くない、2014年のセレッソ大阪において言えるのはトップがアホならチームは死ぬという事である。
2015年のJ2では3位と離された4位。なお3位はシーズン終盤で異常なまでの上昇気流に乗り8連勝でシーズンを締めくくったアビスパ福岡。セレッソは5位の愛媛FCに0-0のスコアレスドローで勝ち切れず、アビスパに勝利するのは難しいと言われていたが、なぜか決勝はヤンマースタジアムで行われた。
試合は圧倒的にセレッソ有利の中推移、後半15分。MF関口訓充選手のスルーパスに反応したFW玉田圭司選手が先制スライディング弾を放ち先制するが後半42分アビスパのカウンターからDF亀川諒史選手のオーバーラップ、深い位置から上げたクロスはPA内の選手には合わなかったものの逆サイドにいたMF中村北斗選手が反応。見事同点ゴールを突き刺し万事休す、J1昇格を逃した。
2016年はJ2で4位に入り、J1昇格プレーオフに臨んだ。準決勝で5位の京都サンガF.C.と引き分けるも規定により決勝に進出。6位から勝ち上がったファジアーノ岡山とキンチョウスタジアムで対戦し、幾多のピンチを切り抜け、1対0で勝利、J1昇格を果たした。
タレントの復帰と昇格したチームのその後
日本代表経験のある選手を多く輩出したセレッソ大阪であり、海外へ飛び立った選手も多い。そして、海外からセレッソへ戻ってきたケースも多く存在する。
運動量が豊富で中盤にダイナモと称される山口蛍は2016年にブンデスリーガへ飛び立つ。しかし、試合にほとんど絡めずわずか半年でセレッソに復帰。このとき、「海外に行ってセレッソへの気持ちがさらに強くなった。今後のサッカー人生をセレッソに捧げたいくらい。」とコメント。この年、チームはJ1に復帰し、山口も日本人トップレベル級のボランチとして活躍。しかし、2019年にヴィッセル神戸へ完全移籍する。これには幾らか理由があると思われ、アンドレス・イニエスタと共にプレーできること、1億オーバーの年俸を貰えることが大きな理由とされる。とはいえ、セレッソ復帰に際して前述のようなコメントを残していたため、一部のセレッソサポーターからは「裏切り者」のレッテルを貼られた。彼がセレッソと神戸の試合でボールを持つたびにブーイングが起こるといった事態も発生。彼の移籍は裏切りの移籍とされることもある。
華麗なテクニシャンで1つ1つのプレーで魅せる清武弘嗣は2012年夏にブンデスリーガへ旅立ち、2017年に復帰。ブンデスでは活躍していてまだまだやれるのに、と言われた中での復帰だった。彼は復帰後はずっとセレッソに在籍し続けており、2018~2022年はエースナンバー10を背負っていた。依然として華麗なプレーで観客・サポーターを沸かせており、2020年は8得点8アシストの大活躍。この年はシーズン通してケガが無かったが、他の年ではケガに苦しめられることがやや多い。出れば存在感を遺憾なく発揮する。
言わずと知れたアイデア溢れたプレーが特徴的な天才FW柿谷曜一朗は2014年夏にスイスへ旅立つが、2016年に復帰。同年の第3節ザスパクサツ群馬戦では衝撃のヒールシュートを決め、サッカー界隈に大きな衝撃をもたらす。その後もセレッソで多く試合に絡むが、2021年に名古屋グランパスへ完全移籍。点を決めることに特化していたセレッソとは違い、名古屋ではマッシモ・フィッカデンティ監督の下で守備力も求められ、FWだが守備での貢献度が高かった。大久保嘉人のヨドコウ最終戦では、一人で全て完結させたバイシクルシュートを決めて年間ベストゴールに選ばれる。2022年は長谷川健太監督就任によるスタイル変更やケガによる長期離脱もあってリーグ戦は無得点。2023年からは徳島ヴォルティスでプレーしている。
3年連続単独得点王やイエローカード・レッドカード提示数断トツ1位という記録を残した万能ストライカー大久保嘉人は2021年に実に15年ぶりのセレッソ復帰を果たす。それまで、2018~2019年のジュビロ磐田で4得点、2020年のJ2東京ヴェルディでは無得点だった絶不調のベテランFWの復帰に懐疑的な声も多く聞かれ、当初この復帰は快く思われていなかった。しかし、2021年開幕戦でチーム第1号弾を決めると、開幕から5試合で5得点の大活躍。過去3年間の成績をわずか5試合で達成してしまう。その後はチーム戦術の迷いでボールが彼に回らなくなったことや、途中ケガに見舞われたことによって、結果リーグ戦はシーズン6得点に終わる。それでも過去3年間の不調やチーム得点数ランキング2位タイだったこと、監督交代後でも主力として試合に出場し続けたことを考えると、見事な復活だといえる。そしてクラブから契約更新を持ちかけられていたが、11月下旬に現役引退を発表。2021年シーズン限りでユニフォームとスパイクを脱いだ。
日本人で初めてラ・リーガで成功した乾貴士は2011年夏にブンデスリーガへ旅立つ。その後、ラ・リーガを経て2021年夏に10年ぶりに復帰する。2022シーズンは川崎フロンターレ戦で2得点を決めるなどの活躍をしていたが、柏レイソル戦で途中交代を不服とし、小菊監督に対してあからさまに態度が悪くなり、スタッフにも暴言も吐いてしまう。これをクラブは重く受け、乾に練習参加禁止や試合出場停止を言い渡す。後に和解はするも、双方合意による契約解除という形で乾は退団。引退も考えたが、一人息子や周囲の声もあって現役続行。その後は声をかけられ、ファジアーノ岡山で練習し、夏に残留争いに苦しむ清水エスパルスへ加入。苦しんでいたチームに新たな風を吹かせ、一時は11位にまで這い上がるきっかけを作った。しかし、チームはJ2降格。降格を喫した清水で現在もプレーし、トップ下で新境地を開拓して華麗なテクニックでチームを引っ張っている。
言わずと知れた元日本代表の10番香川真司は2010年夏にブンデスリーガへ旅立つ。そして2023年、実に12年ぶりにセレッソに復帰する。序盤戦はベンチスタートだったが、4節のサガン鳥栖戦でスタメン起用されると、相手からボールを奪取した味方から中央へパスを受け、倒れ込みながらもシュートを放ち、復帰後初ゴールを決めてセレッソのリーグ戦初勝利に貢献。実に4684日ぶりのJ1での得点である。現在も高校生だった彼をセレッソへスカウトした小菊昭雄監督から大きな信頼を得ており、4-3-3のインサイドハーフや4-4-2のボランチの一角で確かな存在感を示し、観客・サポーターを沸かせている。
ホームスタジアムについて
長居陸上競技場(ヤンマースタジアム長居)と長居球技場。2競技場は隣り合っている。
ヤンマースタジアム長居は正式名称の通り陸上競技場であるが収容人数が多く、長居球技場は収容人数は少ないものの球技専用である。長居球技場には2010年8月1日から2018年12月31日まで、大阪の企業・大日本除虫菊株式会社のネーミングライツにより「キンチョウスタジアム」の名が付いていた。
いずれも長居公園内にあるが、JRでの最寄り駅は長居ではなく鶴ケ丘である。ただ試合前に公園を散歩するのなら長居で問題ない。
自動車で長居周辺に駐車するのは難しい。大阪市中心部のモータープール等に駐車して移動がベター。
マスコット
狼のノブレ・バリエンテ・アッチェ・ロビート・デ・セレッソ 略してロビー。
そしてそのオカンのエレガンテ・エスプレンディーダ・マダマ・ロビーナ・デ・セレッソ、略してマダムロビーナ。
親子揃って本名が長い。おそらくJリーグのマスコット中最長であろう。特にオカン。
その他
1.同じ大阪とチーム名に入るガンバ大阪は、実はホームタウンを吹田市・茨木市・高槻市・豊中市・池田市・摂津市・箕面市としており、セレッソ大阪とはホームタウンが被っていない。
2.2010年に「一般社団法人 セレッソ大阪スポーツクラブ」を設立、大阪市やその周辺市町での青少年のサッカースクールやスポーツ教室を展開する一方、選手育成機関(ユース・ジュニアユース・ジュニアチーム)や女子チーム「セレッソ大阪堺レディース」(現在、なでしこリーグ2部所属)を運営している。
関連タグ
ガンバ大阪:前身はヤンマー2部。
森島寛晃:かつての所属選手。前身のヤンマーディーゼルサッカー部に入団以降セレッソ一筋、2018年12月にはセレッソの社長に就任。
香川真司:現所属選手。2010年から海外でプレーしたが、2023年に復帰。
南野拓実:かつての所属選手。現・ASモナコ所属(モナコ公国、フランス・リーグ・アン)所属。
カプコン:かつてのスポンサー。参入当時はストリートファイターIIブームのまっただ中だった。その後2022年8月1日にスポンサー復帰。
日本ハム:ヤンマーと並ぶ現在の大スポンサーで事実上のオーナー企業。直接傘下に置く北海道日本ハムファイターズと共に食の面での支援や、チームへの役員送り込みなどを行っている。しかし、ファイターズ以上に他のスポンサー(というかヤンマー)の発言力が強いこと、大阪と北海道という地域の遠さと繋がりの微妙さ、さらには札幌のJリーグチームとファイターズとの関係の悪さもあってか、セレッソとプロ野球のタイアップは同じ舞洲を練習拠点とするオリックス・バファローズの方が多い。