サクラギ・コハル
さくらぎこはる
CV:花澤香菜
概要
アニポケシリーズ最新作『ポケットモンスター』に登場する10歳の少女。サクラギ博士の娘で、ゴウとは幼馴染。リサーチフェローとして全地方へ旅をするサトシとゴウとは対照的に、普段は学校に通う。
今作に於けるヒロインポジションだが、下記の理由からメインキャラでありながら、主人公2人との接点をあまり持とうとせず、最初のメイン回である11話以降も出演頻度が1〜2ヶ月に1回程度しかない上に、最近ではサクラギパーク内の話であっても出てこないことが多い。サトシとの会話の場面が初めて描かれたのも6話と、これまでのレギュラーの中で最も遅い。
今まで既存キャラが務めていた歴代ヒロインでは初のアニメオリジナルキャラ。
ポケモンに関心を持たない期間が長かったが、49話でとあるポケモンと運命の出会いを果たしてからは積極的に関わり始めるようになる。
人物
容姿
母譲りの小豆色の長髪を特徴的な形に編んでいる。前髪の一部が大きくハネ上がっていたり、髪留めや髪のハイライトが花の形だったりと、ヘアスタイルだけでかなり個性的。
セット前の髪は癖が強く、毎朝「三つ編みタイム」と称して母に結ってもらう。
学校の制服は港町であるクチバシティ由来か、特徴的な錨のマークがあしらわれている。私服は白いシャツに薄ピンクのジャンパースカートや、白と黄色のボーダートレーナーに、サンドブラウンのサスペンダー付きズボンと年相応のファッション。
性格
歴代のメインキャラクターの中でも、とりわけ「一般人」というスタンスで描かれ、将来のことでモヤモヤし、両親の馴れ初め話に目を輝かせたりもする、本当に普通の女の子。
家族や友人とは友好的に接しているが、些細なことで盛り上がるサトシとゴウを冷めた目で見る等、ややクールでドライな面が目立つ。一方で、一度入れ込んだものには真摯に向き合う一面もあり、サトシたちと一緒に知り合いのヒンバスを鍛えた際は、その容姿を侮辱したギャルに激昂していた。
「自分はまだ子供であり、それほど大それたことはできない」と線引きしている節があり、「夢の実現への努力」というものに対し、いまいち実感を抱けずにいる。現時点では夢や目標、夢中になれるほど好きなものもこれといってない様子。
ゴウが幼い頃から没頭している「いつかミュウにたどりつく」という夢に対しても、「大きなことを言っている」と冷めた目で見ており、その実現にあまり関心をよせていない。
サトシに対しては他人行儀なところはあるものの、関係自体は良好。話が進むごとに、ポケモン初心者である彼女をフォローする機会が増えているが、破天荒な一面は苦手なようだ。
昔は流石に幼さもあって比較的感情的な部分があり、父曰く(おそらくミュウと遭遇するより更に前、ひとりっ子時代に)家に来たばかりのワンパチにやきもちを焼いていたとのこと。
両親をとられたくないが故の行動なのだが、彼らはおろかレンジにまで「かわいいしないで(=可愛がらないで)」と主張していた。しかし、本心では興味津々で、ある日コハルから強く怒られたせいで家出したワンパチをこっそり1人きりで探したことから、現在のように誰もが認めるほど仲良くなっている。
コハルとポケモン
歴代キャラクターでは珍しく、「ポケモン」に差程興味を持っていない。
自分に懐いているワンパチのことは可愛がっているが、ポケモンを本当に「好き」とも「嫌い」とも断言できない複雑な心境でいる。
幼い頃は自分からゴウを誘ってポケモンキャンプに参加し、鮮やかなバトルを見せるトレーナーに目を輝かせることもあったが、本編序盤ではポケモンの話を持ちかけられても軽く受け流したり、他のことを優先させたりすることが大半。いつもポケモンのことで突っ走っているゴウやサトシのノリを苦手に思っている節もある。
コハルは成長していく中で、周囲から「ポケモン博士の娘なのだから当然ポケモン好きで、バトルもできる」「将来は当然父の跡を継いでポケモン博士になる」などと思われることに疑問を持つようになっていた。11話では母に対しその複雑な思いを吐露している。
49話冒頭でゴウにも上記と同じニュアンスの心情に加え「(決めつけを受け入れるみたいになるから)ポケモンはゲットしないかも」とも話しており、単なる趣味嗜好というより環境に対する反発心が強い。
一方でサクラギ家で保護したマメパトを世話をしている間に肩に乗せる程に仲良くなったりと、切っ掛けさえあれば、ポケモンに興味を持つこともあるようだ。 また、ニビ博物館での経験から化石に関心を示していたりする。
そして……
手持ちポケモン
- イーブイ(♀)
CV:真堂圭
コハルがゴウから貰ったボールで最初にゲットしたポケモンであり、とても大切にしているメインパートナー。
素直で好奇心旺盛な性格。
人や他のポケモンの動作を真似することが好き。
49話で初登場した、進化条件を満たしても進化しない珍しいイーブイ。元々はクチバシティのイーブイ進化研究所にいたポケモンで、研究所を抜け出してひと悶着あった後、その一件で自分に優しくしてくれたコハルに懐き、自ら彼女のポケモンになることを選んだ。
イーブイ進化研究所の所長曰く、遺伝子が普通のイーブイより不安定、あるいは進むべき道が定まらず迷っているらしい。進化系と一緒にいることが多く、自分もそうなりたいと日々妄想していた。
作中では
本編の4年前、ゴウを誘いオーキド博士主催のポケモンキャンプに参加。本来サトシも参加するはずだったが、寝坊で不参加に終わったため出会うことはなかった。この時、ゴウと共にミュウを目撃し、後にサトシのピカチュウとなるピチューとも同じ場に居合わせている。
そして時は流れ、父の研究所のオープニングセレモニーに訪れたサトシと初対面。ワンパチの電撃を受け黒焦げで倒れていたサトシを見つけ、明らかにドン引き。何も見なかったかのようにそそくさとその場を通り過ぎた。
そのサトシと共に帰ってきたゴウに学校のプリントを手渡した後、父がゴウにトレーナーとしての最初のポケモンを選ばせる場面に立ち会う。「最初にゲットするポケモンはミュウ」だと宣言するゴウや、どうでもいいことで張り合うサトシたちをジト目で見ていた。
初のメイン回となった11話では、将来の夢がないことや、ポケモンに関心が薄いことが判明。クラスメートに素直な気持ちを話したところ驚かれて困惑するが、母・ヨシノに「まだ10歳なのだから焦ることはない」と励まされ、表情をやや柔らかくする。
その後、研究所に戻った際、ロビーでゲンガーに鉢合わせしてしまう。駆けつけたサトシたちは「サイコキネシス」で拘束されてしまい、ワンパチも極限状態でサクラギ博士の指示を受けつけない。
そのワンパチが最も信頼する人間であるコハルが、ぶっつけ本番で技を指示しなければならないという状況になり、最初こそ躊躇したものの、自分を守りたいというワンパチの思いを汲み取り、意を決して「スパーク」を指示。見事ゲンガーを追い払う。明確に将来への展望や趣味が見つかったわけではないが、この日確かにコハルの中で何かが一歩進んでいる。
父が企画したポケモンオリエンテーリングには、弟・ソウタの付き添いとして参加。案内役でありながら子供たち以上にはしゃぎ、ゲットを連発するゴウに呆れていたが、彼がサトシとの出会いで確実に変わり始めていることを知り、何か思うところがあった様子。
またポケモンに好かれやすい体質らしく、ゴウがゲットしたばかりのポッポやニドランたちにすり寄られていた。
29話では家族ぐるみで怪我をしたマメパトの世話をすることに。その可愛らしさからやがて夢中になり、学校で空を飛ぶオニドリルを眺めながら「飛べるようになったら(元の家に返さなくてはならない)……」と考えてるまでになっていた。その間もワンパチを可愛がっていたがやきもちを焼かれてしまい、自身がクールなのもあって上手く飲み込めず困惑する一幕も。
38話では自由研究の宿題に困っており、サトシとゴウと一緒に化石ポケモン発掘のためにニビシティまで付き合わされた。
途中までは半ば強引に付き合わされる形だったが、自分で化石を掘り当てた事や、ゴウのプテラの復元、そしてゲットに至るまでの間で楽しさが芽生えたようで、研究所に戻ってサクラギ博士から「楽しかったかい?」という問いにサトシやゴウが楽しかったと答える中、コハルも「私も!」と満面の笑みを見せた。今までにないコハルの心境の変化にサトシたちも驚いていた。
放送時間移転や剣盾編以降を記念したキービジュアルではイーブイを撫で、バトル指示を出すコハルが描かれ、49話にて、イーブイ進化研究所の所長に(♀イーブイ)を託されて初のポケモンゲットを体験し、父にスマホをスマホロトムにして貰った。
時間の余裕を見てはイーブイ進化系のトレーナー達と交流し、時には嘗てサトシの旅仲間であったヒカリやセレナと邂逅、自分の悩みや将来を打ち明けつつ、最後の一押しをされた。また、ホウエン到着時にルチアとも出会い、ポロックケースとコンテストパスを手渡され、人生初のコンテストに参加する。
カンムリ雪原から初めてアローラ地方へと渡った際は同じイーブイをパートナーにするスイレンと出会い、「9番目の方向性(サトシのピカチュウと同様に進化をさせずにイーブイのまま育てる)」を示した。
そして第129話のポケモンWCSファイナルバトルには(ゴウと入れ替わる形で)、ヒカリと共にスタジアムで観戦。コハルがサトシの公式戦を生で観戦するのは、実はこれが初めてだったりする。
第136話では、サトシとゴウの旅立ちに伴いゴウの手持ちの世話をサクラギ研究所の面々と共に引き受けること、リサーチフェローの役職を引き継ぐことを決意。学校には引き続き通うため、リサーチフェローは学校が休みの週末などに行う形を取っている。
余談
・新無印105話にてコハルはかつてホウエンの舞姫が着ていたドレスを纏っているが、中の人である花澤香菜氏はかつてポケモンゲームスペシャルアニメにおいてハルカを演じていた。
・ちゃおにて、2019年12月号から2020年1月号までコハルとオリジナルキャラであるミカを主人公とした『だいすき♡ポケットモンスター』が連載されていた。作者は鮎ヒナタ。
ちゃおでポケモンの漫画が連載されるのは、1997年連載の『PiPiPi★アドベンチャー』以来。
その後ちゃおでは、リコをメインとした『ポケットモンスター~リコの宝物~』が2023年5月号より連載されている。
表記に関して
アニポケに於いて「コハル」という名前のキャラクターは過去(BW)にも登場しており、区別の意味でも「サクラギ・コハル」を使用することをお勧めする。なお、フルネームに関しては今まで触れていなかったが、新無印120話で初めて「サクラギ・コハル」と名乗り確定した。
描画上の注意
2022年5月頃より、このキャラの描かれた作品に対し、ある有志ユーザーが、無条件的に「ポケットモンスターソード&シールド」のタグをつける事例が多発している。
悪意はないと信じたいが、その有志ユーザーがそのタグを付加する理由が、「アクセス数稼ぎの為」・「無条件にこのタグを付加したい為」等、自分ルールを他人に押し付けるような感じだった場合は、明らかな迷惑行為なので、心当たりのあるユーザーには自重を促したいところである。
2019年11月から始まった、今シリーズは公式曰く「すべての世代に楽しんで頂ける内容」且つ、ゲーム本編『ソード&シールド』をベースにせず、アニメオリジナルストーリーに剣盾の要素を僅かに組み込む形になっているので、今シリーズからの登場人物やゲスト等が描かれているからと言って無条件にこのタグを付けるのも避けるべきである。