月梨野ゆみによるポケモン漫画。
正式タイトルは「ポケットモンスターPiPiPi★アドベンチャー」。
概要
1997年~2003年までちゃおで連載されていた、ポケモンの公式コミカライズ作品。全10巻。
タイトルの由来はメインの三匹であるピカチュウ、ピッピ、プリンの頭文字から。
※プリンはPiではなくPuだがこれについては作者も単行本内で言及している。
作風
少女漫画作品ということもあり、他のポケモン漫画と比べ全体的にデフォルメのきいた柔らかい絵柄が特徴。
特にピカチュウとゼニガメは作者の個性が強く現れたフォルムになっている。
ゲームやアニメでおなじみの「旅」「ポケモントレーナー」といった要素は皆無。
大半が(人の言葉を話す)ポケモンと人間の交流を主軸とした、一話完結のほのぼのエピソードである。そのため、途中でキャラの追加はあれど、どの回から読んでもあまり問題はない。
初期の巻では書き下ろしで本作とアニポケのキャラが共演している漫画が掲載されているが、その中でPiPiPiの世界ではモンスターボールすら存在していないことが明確に描かれている。
少女漫画ゆえ恋愛系のエピソードも多く、人間×ポケモンも一部存在するが多くは人間同士、ポケモン同士である。
※なお連載前のプロットでは旅やポケモンゲットの要素が考えられていたが、最終的に没になった。
主な登場人物&ポケモン
人間はすべて食べ物の名前が付いたオリジナルキャラクター。
下記以外にも様々なポケモンが登場する。
本作の主人公。
幼なじみのアーモンドのことが好き。知人である科学者のじーちゃんから特製の惚れ薬を貰うため、様々なポケモンたちと交流を深めていく。
変な格好をしていると言われるが、これはじーちゃんによる特製のスーツであり、ポケモンの攻撃を(外から)喰らってもマロンが耐えられるように出来ている。あくまでも外からなのでプリンの料理(後述)は普通に気絶する。
ただ読者層のオシャレを意識してか、このスーツを着用する頻度は話が進むごとに減っている。
男の子。ポケモン側の主役。人の言葉は喋れない。
ドジでおマヌケだがやるときはやる。
男の子。ピカチュウの友人。「~でしゅ」口調。
気が弱く、よく他のポケモンからいじめられるが実は強い。追い詰められると真価を発揮する。
女の子。人の言葉は喋れない。ピカチュウの友人2。
お金持ちのお嬢様だが、普段は何を考えているかよくわからない。プクリンという姉がいる。
料理音痴にもかかわらず他人に手料理を食べさせたがる困った子。
- アーモンド
マロンの幼なじみ。不幸体質だが不死身。
人間、ポケモン問わず惚れられやすい。
男の子。アーモンドに憧れているが、憧れが強すぎるあまり若干暴走している。
- じーちゃん
マロンの近所に住んでいる変人科学者。ココナッツの祖父。年齢不詳の奥さんがいる。
作者いわく「オーキド博士の代わりのポジションで作ったキャラ」。
- ココナッツ
マロンの恋のライバルで美人のお嬢様。
自身も科学者の卵だが失敗が多い。
男の子。ココナッツのパートナー。自信家だが巻き込まれ体質。
るーちゃんという女の子イーブイの彼女がいる。
- ピース
病弱な青年。療養のためマロンたちの町に引っ越してきた。
男の子。ピースのパートナー。
気が強く荒っぽい性格。
- ダネリーナ(フシギダネ)
女の子。ピースの兄であるピスタチオのパートナー。彼にパートナーの垣根を越えて恋愛感情を抱いている。夢見がち。
- チコ(チコリータ)
女の子。ダネリーナの友人。
惚れっぽく、ダネリーナとはピスタチオをめぐり争っていた時期もあったが今の恋のお相手は···?
- ウォール
メタモン師匠の弟子として忍者修行をしている青年。家はパン屋。
- 小梅
マリルリ師匠の弟子として修行をしているくのいちの少女。ウォールのライバルだが実は彼に好意を抱いている。
パートナーはマリル(師匠の娘)。
続編「チャモチャモ☆ぷりてぃ♪」
原作ゲームの第三世代への移行に伴い連載が始まった、アチャモが主人公の作品。全3巻。
なおピカチュウとピッピは前作と同一人物として描かれている。