※この記事は映画本編における重大なネタバレを含む為、観覧の際は自己責任でお願いします。
人物
かつて22世紀にて、人の心を操るための研究をしていたという科学者。
やがてその研究が危険視された事で行方を眩まし、現在は消息不明になっているらしいが…。
※以下、さらなるネタバレ注意!
「愚かな…なんたる愚かな子供達…。黙って言う事を聞いているだけで、幸せになれたものを、自ら拒むとは!」
CV:中尾隆聖
彼こそが、本作における黒幕である。
幼少の頃から天才的な頭脳を持っていたが、周囲には自身の才能を理解しようとしてくれない者ばかりであり、さらには人間同士の間で無益な争い事が各地で起きるという世界の現状を目の当たりにし、それが全ての騒動の発端となった(なお本人曰く、子供の頃の彼の環境はのび太と「そっくり」な状況だったらしい)。
未来の世界で、全ての人間から感情を失くそうとして当の研究をしていたが、それを否定された事でタイムパトロールから指名手配犯として追われる身となる。
その後、隠れ蓑となる理想郷・パラダピアを作り上げ、各時代からあらゆる人間を集め、表向きの支配者となる三賢人(その正体はアンドロイド)を介し、パラダピアを裏から支配していた。
同時に、人の心を支配する光を放つパラダピアンライトによって人々を操れるかの研究を行っており、謂わばパラダピア自体が彼の実験場だったとも言える。
そして、パラダピアンライトの強化版であるネオ・パラダピアンライトを完成させ、その光で全人類を自らの意のままに操り、全世界の支配を企んだ。
最終的には、ソーニャの裏切りとマリンバ(が投下した爆弾)によってネオ・パラダピアンライトを失い、計画の破綻を悟って自らパラダピアを崩壊させて逃亡していたところを、タイムパトロールに見つかって逮捕される末路を迎えた。
自身に従わなければドラえもんやのび太、さらには部下であるソーニャすらも平気で排除しようとした外道であったが、その過去には思うところがあったのか、しずかからは「あの博士も可哀想な人だったのかもしれない」と若干フォローされている。
のび太自身も、ある意味ではもう一人の自分でもあり、自身の将来のIFの姿とも言うべき彼に思うところがあったようで、寂しそうな表情を隠せなかった。
余談
声を演じた中尾氏は、1985年版『のび太の宇宙小戦争』にも参加していた他、エル・マタドーラ(3代目)も演じている。
さらに、水田版『ドラえもん』でもマジメーを演じていた。
また、その他の藤子関連作品でも、『チンプイ』や『笑ゥせぇるすまんNEW』にもゲスト出演していた。
関連タグ
ギガゾンビ、ストーム:映画ドラえもんシリーズにおける時間犯罪者繋がり。方法は違えど、彼らもまた世界の支配を企んだ。最終的にタイムパトロールに逮捕される末路も同じである。
Dr.クロン:映画ドラえもんシリーズにおけるマッドサイエンティスト繋がり。彼の雇い主も時間犯罪者であり、最終的には雇い主共々タイムパトロールに逮捕された。
ペプラー博士:映画ドラえもんシリーズにおける博士繋がり。作中における黒幕的存在なのは共通するが、こちらはレイ博士ほど悪に染まってはいない。
他作品
プロフェッサー・ギベルス:同年公開の特撮映画に登場した、中の人が同じかつマッドサイエンティスト繋がりのキャラクター。ただし、多少は同情の余地があるレイ博士とは正反対で、こちらは全く同情の余地が無い根っからの極悪人である。
デヴィット・シールド:某少年漫画の劇場版のゲストキャラクター。過去に友人の為を思ってのとある研究をしていたが、周囲から否定された科学者繋がり。尤も彼の場合、その研究が「社会的に大きな影響を及ぼす可能性がある」という理由だった為、レイ博士よりはまだまともである。また、彼自身は完全な悪役ではなくただ敵に利用されていたに過ぎなかった。
10サイのロボゴーグ:周囲から否定され続けた過去を持つ科学者繋がり。ただし、こちらは部下(としてこき使っていた存在)に抹殺された。
エリシオ:他人から感情を奪って支配し、世界を平和にしようとした敵繋がり。
グルジェフ:こちらも感情を奪い取る事をしていた独裁者という点は同じ。
カギ爪の男:こちらも悲惨な過去から狂った性格になり、歪んだ方法で救済をしようとしていた。