CV：千葉繁
概要
ジンジャーの祖父で、かつてクルトの祖父・ハルトマン博士と共に研究をしていた博士。足が不自由なようで、現在は浮遊型の車椅子で移動する。
映画版と漫画版、どちらに登場しながらも、トラブルメーカーだが常に前向きでパワフルなコメディテイストの映画版、陰気で自虐的ながらも一人の真摯な研究者として描かれた漫画版と、全く異なるキャラクターとして登場している。
過去に起こしてしまった事故などから各方面から追われる立場ではあるものの、決して非人道的な実験に手を染めたり、自分勝手な理念に傾倒しているわけではない。むしろ彼なりに人類の将来を憂いている面で見れば、真っ当な科学者の心構えを保っていると言える。
そんな彼の目的は、将来的に枯渇が懸念されるひみつ道具の主要素材「フルメタル（漫画版ではフルエネルギー）」に代わり、錬金術のように鉄や金や錫などの金属を、自ら考案した新素材「ペプラーメタル（漫画版ではペプラーエネルギー）」に変換できる「ペプラーマシン」の開発を成し遂げること。
究極的に言えば、ペプラーメタルによってひみつ道具の恒久的生産を可能にし、人類の生活を豊かにし続けることを目標にしている。
脚本は漫画版に近かったのか、漫画版では研究内容について掘り下げられているほか、歩けなくなった理由も描かれている。しかし、いずれの作品においても、度重なる失敗や苦難にも挫けず日夜研究に励み、弟子に当たるクルトの良き師匠である点では共通している。
映画版
かつてハルトマン博士と一緒に、太陽製造機を用いた研究中に起こした重大なミス（コーヒーをむき出しの電子回路に落としてショートさせた上に、対処をしようと慌てた際に誤って制御装置のコンセントを抜いてしまった結果、装置の暴走を招き地球を滅ぼしかけた）によってひみつ道具職人の資格を剥奪され、「ひみつ道具博物館」のある島から永久追放された。（ちなみに、この事故を起こす時点で既に車椅子を使用している）
ひみつ道具を開発したハルトマン博士と同僚だっただけあって、その腕前は大したもの。
持てる技術で秘密裏に「ひみつ道具博物館」に自分の研究所と作り上げたばかりか、博物館全体を監視するシステムを組み込む等という離れ業をしてのけている。
だが、自信過剰なところがあり、自分の作成したペプラーメタル製造機をいきなり大規模使用して失敗し、またも世界を滅ぼしかけた。
しかしそれでもめげることなく、事件の終了後は最終的に「いつかペプラーメタルを完成させてみせる！」と奮起し、再び警察からの逃亡＆研究生活に突入した。
ただし孫娘のジンジャーからは「いつか本当に世界を滅ぼすかも」と不安がられている。
ちなみに前述どおりコメディテイストではあるが、千葉繁氏が演じたコメディキャラでは珍しく、アドリブの台詞がほとんど存在しない。
漫画版
かつてハルトマン博士と一緒に、太陽製造機を使って、太陽の周辺に誕生する物質から未知のものを発見しようと研究していた。しかし、ハルトマン博士への嫉妬心にも似た対抗心から装置を暴走させて事故を起こし、その際に下半身が瓦礫の下敷きとなる大けがを負い、歩けない体になってしまう。
しかし、事故の後、ハルトマン博士は太陽製造機の周辺から未知の物質を発見、これをフルエネルギーと名付け、ひみつ道具の発展に貢献した。
一方、ペプラー博士は学界から追放されてしまうが、亡くなる直前のハルトマン博士からペプラーのことを聞いていたクルト・ハルトマンの協力でひみつ道具博物館に孫のジンジャーと共に隠れ住む。
いずれ枯渇してしまうフルエネルギーに代わる新たなペプラーエネルギー開発のため研究を重ねる。
そしてペプラーエネルギーの生成装置が完成、実用実験を行うが逆に全てのひみつ道具が消失してしまう事態に一度は心が折れてしまう。
しかし、クルトの励ましによって気概を取り戻し、どこにミスがあったのかを洗い出す。結局、クルトの操作ミスが原因であったことが分かり、正しい操作によってひみつ道具は復活、無事ペプラーエネルギーの開発に成功した。
関連タグ
ツアーロボット…大山版でペプラー博士の演者が担当したキャラクター。
Dr.ワイリー…ロックマンエグゼシリーズのワイリーには彼と類似した過去を持つ（ライバルがいてその孫がいて、また自分にもある意味孫に当たる存在もいて、更には知り合いの遺児の育ての親と言うシチュエーションもある）。警察沙汰になった点も共通するが、彼と違い自身を追放した社会に復讐を目論んでいる様子はない。
桑島慈悟郎…中の人つながり、かつ失敗ばかりの弟子に諦めずに努力を続けることの大切さを説き続けた師匠キャラつながり。
