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蘊・奥の編集履歴

2024-03-12 02:43:58 バージョン

蘊・奥

うんのう

『機動戦士ガンダムSEEDASTRAY』シリーズの登場人物。

概要

人種・性別ナチュラル・男性
特殊技能日本剣術
所属グレイブヤード
搭乗機バクゥウン・ノウ専用ジン
CV麦人

人物

顔の右側に大きな傷痕の在る、髭を蓄えた厳めしい顔つきの老人。

かつて宇宙都市「世界樹」の崩壊に際して切り離され、現在はグレイブヤードと呼ばれている廃棄コロニーに犬の伝八(でんぱち)と住んでおり、最後の生き残りでもある。


コズミック・イラの世界においては既に廃れた技術で在る日本剣術のエキスパートであり、年老いてはいるがその身体能力は一線を画している。


生身でMAやMSにチャンバラを仕掛け、レッドフレームを相手にした際はビームサーベルのグリップの先端(日本刀のハバキに当たる部分)を、ゲイツを相手にした際はビームライフルの銃口を切り落として無力化した程。


おまけに何の訓練も受けていないナチュラルで在りながら、ナチュラル未対応OS搭載のMSの操縦も有る程度出来る。


性格は剛毅だが年相応に頑固、後述する長年の墓守生活も有って警戒心も高い。

また、滅多な事では弟子を褒めない


グレイブヤードの至る所に侵入者撃退用のトラップを仕掛けており、無線等も使いこなしている為、機械に全く疎いという事は無い様だ。


技術者としては技術の継承に一切の妥協をせず、剣術刀鍛冶の修得を同時進行で行わせ、技は体で憶えろと口にする「とんでもないスパルタ爺さん」でもある。


経歴

かつてグレイブヤードには地球から、コズミック・イラの世界においてはもはや廃れた技術(我々の世界で言う伝統芸能伝統工芸)の最後の後継者達が多く移住して来ており、終の棲家として余生を過ごしていた。

蘊・奥もその内の一人。


しかしいつの頃からか、何処から嗅ぎ着けたのかその希少な技術力に目を付けた略奪者達から度重なる襲撃を受ける様に為り、住民は生活および技術を守ろうと立ち向かった。

彼も世界樹攻防戦後に打ち捨てられていたスクラップジン修理し、仲間の鍛えたガーベラストレートとタイガー・ピアスの二刀を持って迎撃に当たっている。


しかしある者は襲撃による負傷で、またある者は寿命によって次第にこの世を去って行き、ロウ・ギュールらがグレイブヤードを訪れる半年前には既に彼と伝八を除いて死に絶えていた。

彼らは自身達のせめてもの生きた証として技術を記録媒体に残しており、仲間達の残した技術のみが見す見す奪われるのを良しと出来無かった蘊・奥は、これらを墓標として守る生活をしていたので在った。


大馬鹿天井知らズとの出会い

ある時、自衛目的にしては過剰な威力かつ短時間で膨大なエネルギーを消費するビームサーベルに代わる新たな装備を求め、ロウの一行がグレイブヤードを訪れる。


当初は彼らを略奪者と見なし、バクゥによる前述の生身チャンバラで容赦無く攻撃を仕掛けた。

ロウや仲間達を驚愕させるが、一向に聞く耳を持た無かったため逃走される。

その後は仕掛けて在った数々のトラップに掛かる様子をモニターしていた。


しかし監視をしている内に彼らが今までの略奪者達とは違う事を理解し、最深部で在る墓標の区画へ至った事で敵意を解いて彼らの前に再び姿を現した。


求めていた刀が既に使用不能な状態で在る事、自身が何故これほどまでに排外的で在るのか、鍛えた刀匠も既に亡く成っていて修復不可能な事を説くと、諦めて帰る様に促す。


しかしロウが記録された技術を継承してガーベラストレートを直し、刀の扱い方も蘊・奥に指南を受けると宣言。

生半可な事では無いと食い下がるも、彼の口車に押し負けて逗留を許した。


前述の様に剣術と鍛造の指南はかなりのスパルタで、術理こそ口で教えど手加減無用の立ち合い稽古を行い、髪の毛を乗せただけ切ってしまう状態にまで打ち直したガーベラ・ストレートも切れ味に満足せずリテイクを出し続けた。

  ※剣術の修得に関しては本来ならMSの操縦で刀を振るう事には殆ど意味を為さないが、

   これは蘊・奥の体捌きをモーションとしてプログラム化する為の一環でも有った


当初は彼から見てがむしゃらに先走るかの様なロウの姿に渋い顔こそしていたものの、凄まじい速度で技術を修得して行く吸収力を見せるロウを「面白い奴」と気に入って行った。


こうして遂にロウは宣言通りガーベラス・ストレートの修復を完遂させるが、直後に敵襲を受ける。

この戦闘でレッドフレームがビームを切り裂く神業を披露、その「真っ直ぐな振り」を目にした事で、ロウが正しく剣術を修得した事を確信した。


その後は彼らの出立を見届けると、再び墓守の生活に戻った。



その後、ゴールドフレーム天との戦闘でガーベラ・ストレートを折られ、その修繕の為にロウは再びグレイブヤードを訪れる。

しかしこの時すでに蘊・奥の身体は不治の病に蝕まれており、再会時には血を吐いて倒れ、気を失っていた。


ロウ達に介抱されて意識を取り戻すと、心配をかけまいと「昼寝の前にリンゴを齧ったせいで、歯茎から血が出ただけだ」と嘯く。

プロフェッサーの投薬を渋々受けて休養を取ると、挨拶代わりにロウへ手合わせを申し込んだ。


この手合わせで敗北を喫し、樹里からフォローされるが、ロウが彼なりの活人剣に至った事を諭して成長を認めている事を語った。



ロウが地球の海底で発見した大量のレアメタルを全て使って戦艦並のサイズを持つ150ガーベラ・ストレートを造り出すと、あまりのスケールの大きさに破顔一笑。

「大馬鹿天井知らズ」と喜びをあらわにした。


しかしそこに突如として、新型MSゲイツ6機から為るザフト軍の特殊部隊が現れる。

トラップエリアを難無く突破された事に驚愕するも、ビームライフルの銃口を向けられ怯える樹里らを守る為、またしても生身チャンバラを繰り出す。


相手が動揺した隙を突いて修理して有ったジンに乗り込むと、タイガー・ピアスを抜いて斬りかかる。

ゲイツの放ったビームライフルを物理的に切り裂いて躱し、返す刀でゲイツ2機の懐に瞬時に潜り込んで撃破する程の奮戦を見せ付けた。

しかし病に蝕まれた身体では往年の剣豪も思う様に戦えず、喀血して動きが止まった所を撃たれてしまう。


特殊部隊はレッドフレームの150ガーベラによって一刀両断の元に撃破されたが、半壊したジンから救出された蘊・奥は既に危篤状態に陥っていた。


今わの際、ロウにグレイブヤードに残る全ての技術の記録を消す事を頼む。

最後は技術の継承が確かに為された事への喜びを語り、活人剣が彼の今後に役立つ事を願うと、静かにその人生に幕を引いた。


伝八

蘊・奥と一緒にグレイブヤードに住んでいる犬。読みは「デンパチ」。

とある一件を見るに、ノミがいるらしい。


簡単な芸が出来、バクゥのレバーを押さえて置く事が出来る。

これにより蘊・奥はすれ違いざまにバクゥから飛び上がって生身でチャンバラを仕掛け、着地と同時に操縦に戻るヒット&アウェイ戦法を得意としていた。

その為「MSを操縦出来る天才犬」と誤解され、拉致されかけた事がある。


後の蘊・奥の逝去に伴い、本当のグレイブヤード最後の生き残りに成ってしまった(墓前を離れようとしなかった為、ロウ達も連れて行かなかった)。

上述のとある一件で知り合ったポーシャが時々面倒を見ていた事も有ってかヨボヨボの状態ながら一頭で生活していたが、思わぬ形で同居人が出来る事に為る。


登場機体

ウン・ノウ専用ジン

MSサイズの日本刀タイガー・ピアスを装備したジン。かつてはガーベラストレートも装備していた。

左胸に「義」の文字が入っている。機体のカラーは焦げ茶色。


世界樹攻防戦後に打ち捨てられていたものを修理した機体である為、搭載されているOSはコーディネイター用で在り、本来なら老齢のナチュラルで在る蘊・奥に乗りこなせる代物では無い。


しかし彼は「剣を振るモーション」のみを使用する事で、ナチュラルで在りながら戦闘を可能としていた。

その戦闘力は高く、性能と装備で劣る本機のみで複数機の連携を行うゲイツ特殊部隊を相手取ってしまえる程。


ロウ達が初めてグレイブヤードを訪れる半年前の戦闘で墓標を庇った際に各所(右目の辺りと右尺骨の辺り、左背部スラスター上部、左肩アーマー、左ひざ)が損傷しており、その姿はさながら手負いの

修理中だったのか蘊・奥初登場時には使用されず、後の襲撃を受けた際には有り合わせの素材で修理されていた。


最後の一戦で活躍するが、前述の理由から半壊。

そのまま放棄されたと思われる。


因みにタイガー・ピアスは小刀(脇差)で在り、ガーベラよりも若干短い。

茎には「虎徹」の銘が入っている。


バクゥ

ロウ達が初めてグレイブヤードを訪れた際に乗っていたMS。

地球降下作戦時に大気圏突入に失敗して放棄されていたのを修理したもので、見た目では分からないが宇宙用の装備に換装されている他、頭部にコックピット・ハッチが増設されている。


目に見える武装としてレールガンを装備しているが使われておらず、専ら自動車扱いされていた。




















偉大な剣豪は確かにその生涯を終えた。





















しかし…





















『VS ASTRAY』にて、カーボンヒューマンとして蘇生させられたライブラリアンの一員として再登場。

レッドフレームレプリカ機に搭乗し突如としてロウの前に現れ、要求を蹴られたため勝負を挑んだ。


晩年の姿では無く、肉体の最盛期である30代頃の姿をしている。

カーボンヒューマンだからか、それともレッドフレーム(レプリカ)にナチュラル用のOSが搭載されていたからかは不明だが、MSの操縦能力は生前の頃とは比べものに為らない。


結果としては整備の差で敗れるが、これに満足するとゲイルストライクに自爆攻撃を仕掛け、失敗。

ヒィに連れられて基地へ帰還した。


帰還して早々プレアから裏切り行為を咎められるもテキトーにはぐらかしていたが、この態度を見かねたプレアからリリーに任務を代行させる事を決められる(実際は既に決定していた)。

不快感を露わにしたのも束の間、呼び出された彼女からも挑発されてしまい激昂すると、リリーに勝負を挑んだ。


レッドフレームは修復中だった為ジンハイマニューバ2型に搭乗してリリーの駆るネブラブリッツと戦う。

しかし、妖術紛いに神出鬼没なミラージュコロイド・テレポートに対処出来ず、為す術も無く敗れてしまった。


上述の戦闘で再び死亡したかと思われたが今回も生存しており、ロウがライブラリアンの本拠地にやって来ると内密に、ある案件を持ち掛ける。


「カーボンヒューマン達を火星に移住させてやってほしい」


実際の所、蘊・奥自身は当初からライブラリアンに従うフリをしており、カーボンヒューマン達が兵士として生産され、消費される事の無い道を模索していた。

それはギナに敗れて放置されていたリリー達を内密に匿っていたのが何よりの証拠。


ライブラリアンが崩壊した後はグレイブヤードに残されたロストテクノロジーを後世に伝える事を新たな使命と定め、グレイブヤードに向かう。

伝八とも再会し、いつ来るともしれない後継者達を待ちながら、再びグレイブヤードでの生活を始めた。


『DESTINY ASTRAY B』にも登場。


ラグランジュ4の廃棄コロニーにて、ダンテ・ゴルディジャーニレッドフレーム(レプリカ)でのMS戦と生身での計2回交戦。

ダンテを気に入り、アストレイノワールのソードピストル用刀身の製作を引き受ける(生前は修得していなかった刀鍛冶の技能を身に付けていた様である)。


関連タグ

機動戦士ガンダムSEED_ASTRAY 高性能じいちゃん 日本剣術 ジン(ガンダム) バクゥ

カーボンヒューマン レッドフレームレプリカ) ジンハイマニューバ2型

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