墓守とは墓の管理者のことである。
概説
墓荒らしに侵入する者や死肉を狙う野生動物を警戒し、また墓所内の景観や環境を維持することを主とする。
夜回りも仕事とするので、杖やランタンを携えたり番犬を連れて歩く。番犬は現在でも墓守の良きパートナーとして飼われることが多い。
東西の墓守事情
祖霊信仰の強い日本では「墓守≒遺族」という概念も強く、子孫が代々その墓を守ることを暗黙の了解としているため、「墓所の管理者」というより「一族の墓を守る者」という意味が強い。このため「墓を守る≒その墓に眠る先祖を供養する」という概念が付いて回る。
現在では「墓守代行業」も存在し、遺族に代わって定期的に墓参りを行うサービスもある。
西洋では墓所の管理者としての一面が強い。
特にキリスト教圏では教会の近くに大規模な墓所を設営し、そこに故人を土葬して何基もの墓標を建てるため、墓場の環境維持も必要性が強い。
また現代でも様々な事情から「墓荒らし」が消えることがなく、そうした不埒者から遺体を守るうえでも墓守は必要な存在として雇用されている。
古代では精霊や幻獣を墓守とする信仰があり、エジプトのスフィンクスやアヌビス神、日本の古墳にある埴輪、中国の始皇帝陵の兵馬俑など、貴人の墓を墓荒らしから守るために様々なものが備えらえている。
創作作品において
創作では職業としても登場はするが、どちらかといえば「亡き人を思い続けてその墓を見守っている人物」を墓守のように登場させることが多い。
多くは物語のキーパーソンとなることが多く、仲間としてパーティーに参列することもある。そうでなくとも重大な秘密を握っている場合も多い。
いわゆる古典的な「ゾンビもの」で、ゾンビ被害者の一番手なのはある意味で宿命か。
ASH有限会社の定期更新型ネットゲーム『ゴールデンロア』では、そのキャラクターの死亡率の高さからなのか、墓守からの転職冒険者がそこそこいたりする。
関連イラスト
関連タグ
関連キャラクター
- アイ・アスティン--『神様のいない日曜日』の主人公。
- アンドルー・クレス--『IdentityV』の登場人物。
- グレイ--Fateシリーズの外伝『ロード・エルメロイⅡ世の事件簿』のヒロイン。
- ヨリック--『リーグオブレジェンド』のキャラクター。墓守+葬儀屋+死霊術師のような感じ。
- 墓守--白き鋼鉄のX2のボスキャラクター。
- 墓守のウェザエモン--web小説原作の漫画『シャングリラ・フロンティア』に登場する「7体のユニークモンスター」の一角。