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概要

「サイボーグ009[(1966)」は昭和41年(1966)年[[7月21日]]から公開された。

石森章太郎氏の代表作品だが、そのアニメ化第一弾がこの作品だ。

サイボーグ009』の劇場版第一作であり、記念すべき『サイボーグ009』のアニメ化である。

内容的には「週刊少年キング」昭和39年30号から連載された「誕生編」に基づいている。なお、劇場公開に際し「週刊少年マガジン」27号にアニメ版のダイジェストという感じで「誕生編」が新たに描き下され(移民編にプロローグとして収録されている。)、次いて30号から「地下帝国"ヨミ"編」が連載された。

1967年3月19日には続編のサイボーグ009怪獣戦争が公開された。

旧ゼロの礎でもある。

1966年7月21日公開

カラー作品 64分

同時上映 - 大忍術映画ワタリ(特撮)、なかよし合奏団

製作者

製作 - 大川博(クレジットなし)

企画 - 関政次郎、平沢明、飯島敬、旗野義文

原作 - 石森章太郎

脚本 - 飯島敬、芹川有吾

演出 - 芹川有吾

作画監督 - 木村圭市郎

美術 - 沼井肇

原画 - 若林哲弘、高橋信也、椛島義夫、上村栄司、森下圭介、大橋学

動画 - 桜井勇、平村文男、鹿島恒保、山田一広、岩塚美子、玉沢武、榎本有也、大崎道泰、内田君子

色彩設計 - 辻忠直

背景 - 佐々木耕成、篠田洋子、渡辺俊児

トレス - 植木知子、市村和子

彩色 - 赤荻永江、古屋純子

特殊効果 - 岡田良明、高橋佳子

ゼログラフィー - 加藤稔

仕上検査 - 小椋正豊、西元敦子

音楽 - 小杉太一郎

撮影 - 平尾三喜

編集 - 千蔵豊

録音 - 小西進

音響効果 - 大平紀義

制作進行 - 堤四四三

企画経緯

当時、東映のアニメ映画は文芸性の高い長編が制作されていたが、プロデューサーの旗野義文がテレビアニメの手法による中編映画を企てた。

すなわち、東映動画が創立以来年に1本から2本公開してきた名作ものを原作とする長編のフルアニメーション作品をA作。このA作に対して長編フルアニメとテレビアニメの中間的位置付けとして、海外輸出を意識した3コマ撮りの中編で日本国内向け作品をB作とするものである。

そしてテレビシリーズの『レインボー戦隊ロビン』のスタッフを投入して制作された、B作の第一弾が『サイボーグ009』であった。

B作の第一弾として『009』が選定されたのは、『西遊記』などを演出した東映動画の白川大作と、原作者の石ノ森との縁による。

設定変更

009は脱走犯からレーサーへ。

009は混血の栗毛を黒髪へ。

009は前髪を垂らすのをやめ、両目が見えるように(テレビシリーズでは原作寄りに修正)。

コスチュームを009のみ主役として際だたせるため赤から白へ。

003のみピンク、他のメンバーは紫。

マフラー使用は009のみ。色も赤へ。

003は青いバンダナ風のマフラーを使用。

加速装置の設定をオミット。

そのため009はじめ原作では加速装置を装備するサイボーグが、単に走行や跳躍能力が常人より優れているという描写になっている。

007のキャラクターが、主な視聴者である子供を反映して大人から子供に変更。

特に007の設定変更は、原作者の石ノ森の不満とは裏腹に子供たちからは好評を博し、当時のキャラクター人気投票で1位を獲得。変身能力は持ち合わせてはいない007が主人公である短編の「サイボーグちゃん」も描かれた。原作漫画でも、007は「永久変身」として、子供の姿が基本になったことがある。

あらすじ

世界中で兵器を売る謎の組織。彼らに捕らえられた少年が、サイボーグに改造されてしまう。改造後「009」と名付けられた彼は、自分以外にもサイボーグ化された仲間たちがいることを知る。少年は、残り8人のサイボーグ戦士たちと、謎の組織から逃げ出すために脱走を試みる。

キャラクター

009

声-太田博之

ハリケーンのジョーとして有名なレーサー。

レース中にブラックゴーストの下っぱにより車のタイヤにナイフが刺さりコントロールが効かなくなり事故にあい重傷を負った。

その後はブラックゴーストの偽救急車に誘拐され幽霊島へと運ばれ、ギルモア博士の手で改造手術を施されたことで9人目のサイボーグ、か009が誕生する。

コンクリートの下敷きになっても平気であり,弾丸が当たっても何ともなく飛び乗った戦闘機の翼を紙のように破き,水の中でも長時間で泳ぎ呼吸はできる。

ゼロゼロナンバーの反乱に巻き込まれ、ギルモア博士からブラックゴーストの目的を知り戦う決意をする。

スピードも速く空中飛行も可能であり、作戦を指揮するリーダーである。

ギルモア博士の研究所のグリーンサンゴ礁でのんびりし逆に静かすぎて退屈していたがブラックゴーストがこの間に何か企むかもしれないのでやつけることを考えるが003が「戦争なんていやよ!」と言いその理由や過去を聞いた時に003を慰め「世界中の人のために戦うんだ」と説得し003は「私達がやらなきゃいけない」と言い「そうだよ。力を合わせるんだよ!みんなで勝って平和な未来を築くんだ」言った。

ブラックゴーストが仕組んだ戦争を止めるため003,006,007を選択し急行したが003が[[ブラックゴースト))に誘拐されたことで奴らのアジトである幽霊島に行くことになった。

ブラックゴーストのアジトである幽霊島に潜入し巨大なクモ型メカ(原作でいう0011と同じメカ)が現れた時に「体の割に目が小さい」ことに気づきリーダーシップを発揮した。

しかし003が洗脳された時は驚き絶体絶命かと思われていたが007の起点により形勢が逆転しブラックゴーストの本当のボスと出会うが洗脳された003とは戦いなく説得し揉め合っていたが洗脳された003が持っていた銃によりぶらっくごーすとのボスを倒した。

ブラックゴースト壊滅後、オートレーサーに復帰した。

003

声-ジュディ・オング

原作とは違いブラックゴーストに引き起こした戦争により両親を失い次の戦争のために無理やり誘拐されサイボーグにされた。

夢はバレリーナになることである。

シーガル共和国,リバイン国の偵察中にブラックゴーストに拉致され、洗脳手術をされ可愛い顔から醜く怒っている表情に変貌し言語能力は失っていると思われる。

ブラックゴーストのボスにより操られ009達と戦うが持っていた銃の揉み合いでブラックゴーストのボスを打ったことで洗脳が解け、元の美しい003に戻り言語能力も取り戻した。

ブラックゴースト壊滅後、パリでバレリーナになり平和が続くことを願った。

006

声-藤村有弘

原作とは変わらないが口髭が伸びている。

改造される前の経緯不明。

能力は体内に高圧縮エネルギー炉を内蔵し、高熱火炎(もしくは熱線)を口から放射する能力を持つ。

その火炎は地面をも瞬時に溶融させ、地中潜行も可能。この能力に対応できるよう肉体そのものも耐熱性に優れている。

コメディリーフであり、本作では大いに大活躍をしている。

グリーンサンゴ礁では昼寝をしている。

ブラックゴースト最終決戦にも活躍しブラックゴーストの兵士から奪った弾丸を「忍法・バズーカ手裏剣」として使い兵器を破壊した。

007

声-曽我町子

原作では禿げたおっさんだったが上記の通り子供に変更されている。

改造される前の経緯は不明。

能力は自身の細胞の分子配列を変化させることができる。

スパイイルカを誘き出すためにチキンに化けた後ブルドックの姿で威嚇した。

グリーサンゴ礁ではゴルフをしていたが中々ボールが打てず逆に自分が回転してしまった。

ブラックゴースト最終決戦ではブラックゴーストの兵士に化けて009達の窮地を救った。

ブラックゴースト壊滅後、ロンドンのいたずらっ子になった。

002

声-石原良

改造される前の経緯は不明。

反乱に戸惑う009に兄弟みたいなものであるから信じることを進めた。

恐竜サイボーグ戦では009共に活躍する。

。グリーンサンゴ礁では004と共にゴルフをしている。

009の指示でギルモア博士を守るためブラックゴースト最終決戦には参加しておらず、脱出の際に追いかけており助けている。

能力は脚部に埋め込まれた飛行ユニットにより、マッハ5で空中を自在に滑空(飛翔)する能力の持ち主。その気になれば成層圏まで自力で飛行可能である。

004

声-大竹宏

改造される前の経緯は不明。

ブラックゴースト脱出の際に研究者を脅し両手のマシンガンで乱発した。

ブラックゴーストの追手である戦闘機を両手のマシンガンや膝のマイクロミサイルで撃退した。

能力は両手の5本の指にマシンガン、膝にマイクロミサイル、左手にナイフ(話によってはレーザーナイフ)そして体内には広島型原爆まで仕込まれている。

初期作品においては両肘からもミサイルが撃てる。

なお原作では右手がマシンガンである。

グリーンサンゴ礁では002と共にゴルフをしている。

009の指示でギルモア博士を守るためブラックゴースト最終決戦には参加しておらず脱出の際に追いかけており助けた。

005

声-増岡弘

能力は能力は機関銃も跳ね返す頑強な肉体と、素手で戦車の砲身を捻じ曲げるほどの怪力。

その頑丈さで仲間の盾になったり、素手で隔壁をこじ開けたりと豪快な活躍をするが、半面敏捷性で劣るため、俊敏な敵には翻弄されることも多い。

ブラックゴーストの追手である戦闘機をご自慢の怪力で投げ飛ばし倒した。

グリーンサンゴ礁では008と共にチェスをしていた。

009の指示でギルモア博士を守るためブラックゴーストの最終決戦には参加しておらず脱出の際に追いかけて助けた。

到着した時は001を抱き抱えている。

008

声-内海賢二

改造される前の経緯は不明。

能力は両足の裏に噴射口が備えてあり、激流を噴射して水の中で素早く活動できる推進能力や人工のエラ、深海の水圧をはじめとする高重圧環境に耐える皮膚と内臓を持つなど、水中活動だけなら他の全員を凌駕する。

本人曰く「水中なら大丈夫だ。何時間だって平気だぜ!」

ブラックゴーストの潜水艦を奪還すべく009,007と共に行き、水中活動では潜水艦の周りを回転し彼らをおびき寄せた。

009の指示でギルモア博士を守るためブラックゴースト最終決戦には参加しておらず脱出の際に追いかけ助けた。

001

声-鳥山京子

改造される前の経緯は不明。

能力は言葉は話せないが改造の影響で自我が非常に発達しており、テレパシーで意思疎通を図れる。

名乗っていないのに009は知っていた。

グリーンサンゴ礁ではギルモア博士にミルクを飲んでいる。

009を守るためブラックゴースト最終決戦にはしておらず、脱出の際に追いかけ005に乗って助けた。

ギルモア博士

声-八奈見乗児

大きな四角い鼻が特徴の科学者。

ゼロゼロナンバーを改造したが、ブラックゴーストの目的を知ったことで造反し彼らとともに脱走、行動を共にするようになる。

ゼロゼロナンバーの良き理解者でもある。

グリーンサンゴ礁に研究所があり海図にも載っていない,ブラックゴーストも知らない本人曰く静かで平和な島である。

ブラックゴースト最終決戦には参加しておらず009に新たなメカを上げ彼らを見送った後は出番がない。

ブラックゴースト

ゼロゼロナンバーサイボーグの生みの親にして最大の敵。

世界に死と戦争を撒き散らし、利益を得る「死の商人」。兵器製造企業やそれらに投資する銀行家などの組織や団体が資金を出し合って設立した世界規模の軍産複合体である。軍需産業を営みながら、民族運動や反政府運動を影から操り世界情勢をも操作している。そのため、非合法組織だが冷戦下にある各国(の上層部)からはその存在を黙認されている。

エーゼル

声-はせさんじ

ブラックゴーストの一人。頭が禿げていて髪の襟足が長く左目に眼帯をしている。

島村ジョーの拉致に成功した部下であったが現場に落ちていたナイフを回収しなかったことで床に突き落とした。

009ゼロゼロナンバーを紹介しようとしたが離反されビークルに報告後、彼により処刑された。

ビーグル

声-川久保潔

ブラックゴーストの副首領。どっちかっていうとスカール的ポジション。

全身が黒く目が赤く青い猫を飼っている。

ボスの代わりに部下に指令をし戦争を引き起こしていた。

ゼロゼロナンバーをおびき寄せるために再び地上を混乱に陥れようと行動を開始し、シーザル共和国とリバイーン国に兵器を売り付け戦争を仕掛けた。

戦闘能力はなく009達に追い詰められ自身がボスでないことを言ったがボスに責任を取らされる、ボスの本体からビームを浴びせられて、殺されてしまった。

ブラック・ゴースト団ボス(BG団ボス)

声-山内雅人

人の脳を搭載した巨大コンピューター(原作の0012本体に酷似している)が総統とされていた。

頑丈に作られているため009の銃でさえも簡単に弾く。

性格は冷酷であり、人間を「虫けら」,「愚か」だと見下し表のボスであるビークルを失敗の責任としてあっさりと処刑した。

自身のことをブラックゴースト最高のボスと言い、ブラックゴーストだけでなく昔から人間達に戦争を仕掛け、人々が自身の誘いを受け戦争を初めており009からは「悪魔!」だと言われた。

自身を作り自身を育てたのは人間の醜い欲だと言い009達を超特殊鋼製の壁に閉じ込め、洗脳した003を使い抹殺を測ったが009と争ううちに、003の射ったビームが脳を守っていたガラスに当たり破壊した。

「私は死ぬ。だがブラックゴーストは滅びない!」

上記の意味深なことを言い、だが、同時に、幽霊島に仕掛けられた水爆装置が自動的に作動し5分後には本人曰く5分後には全てが吹っ飛ぶそうだ。

ゼロゼロナンバーを道連れにしようとしたが009達は協力して超特殊鋼製の壁を破り、幽霊島から脱出に成功し、幽霊島は爆発した。

だが続編では別の姿で蘇っている。

兵士

ブラックゴーストの兵士。

主題歌

「サイボーグ009」

作詞 - 漆原昌久/作曲・編曲 - 小杉太一郎/歌 - 東京マイスタージンガー(第2作のみ)

第1作はインスト版、第2作はボーカル版を使用。

オープニング映像は第1・2作とも同じ(サイボーグチームのシルエット)だが、スタッフや声優のクレジットテロップは第1作では画面一杯なのに対し、第2作では画面の隅にクレジットされている。

なお双方とも声優テロップには「配役」がクレジットされているが、東映アニメ映画で配役がクレジットされたのは、第1作が史上初。

余談

劇場版1作目は、2008年3月にBS2の特別番組「とことん!! 石ノ森章太郎」においても番組の一環として放映されたが、作中にて放送禁止用語が多用されていたことで多くの修正が入った。

ネット配信

編集

「東映オンデマンド」サービス開始を記念して、第1作がYouTubeの「東映シアターオンライン」で、2022年12月15日21:00(JST)から同年同月22日23:59(JST)まで期間限定無料配信が行われた。

「東映シアターオンライン」でアニメが配信されるのは、前身の「toei Xstream theater」時代から数えて初。

また東映グループのYouTubeチャンネルで石ノ森作品が配信されるのは史上初となる。

一応「東映アニメーションミュージアムチャンネル」では、石ノ森が関わったスタジオ・ゼロが原作名義の『レインボー戦隊ロビン』が配信されている。