「これもまた一つの戦い。勝利の風よ、我が元に吹け!」
「調理開始だ!!」
プロフィール
真名 | ビーマ(ビーマセーナ) |
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クラス | ランサー |
性別 | 男性 |
身長 | 191cm |
体重 | 90kg |
出典 | マハーバーラタ |
地域 | インド |
属性 | 秩序・善・天 |
好きなもの | 料理(食べることも作ることも好き) |
嫌いなもの | 賭け事 |
ILLUST | pako |
CV | 江口拓也 |
どんどんおかわりしてほしい。
概要
『Fate/Grand Order』に登場するランサークラスのサーヴァント。
2023年バレンタインイベント『ヨハンナさんと未確認の愛』にNPCとして唐突に登場。
その後の奏章Ⅰ『虚数羅針内界 ペーパームーン』にて、本格参戦と共に実装された。
真名
ビーマセーナとも呼ばれ、その名は「恐ろしい者」を意味する。
母クンティーが風神ヴァーユにマントラを捧げて生まれた合いの子であり、生誕の際には「この子は最強の者になる」という声が天より聞こえたという。実際、五王子の中でも特に物理的・肉体的な力に優れており、棍棒や拳闘を得意とする、非常に大食漢で怪力無双の英雄へと成長した。
人を苦しめていた羅刹ヒディムバ退治のエピソードでは、その妹ヒディムバーがビーマに恋をする。怒る羅刹の兄はあっさり殺したビーマだったが、ユディシュティラの口添えもあり、「昼間は彼女の元で暮らし、夜は戻ってくる」という取り決めの元そのプロポーズを受け入れた。二人の間にはガトートカチャという強力な羅刹の子が生まれ、大戦争でもパーンダヴァ側に立って戦った。
特に、自分に毒を盛ってガンジス河に沈めるなど幾度も卑怯な手段で殺そうとしてきたドゥリーヨダナを宿敵とし、最後はクル・クシェートラの戦いにて打ち倒したとされる。その他、身分を隠さなくてはいけなかった放浪時には、敵方に潜入し宮廷料理人として仕えていた事もある。
その為料理を作る腕前も相当なものでカルデアキッチンにもすぐに馴染んだ。
人物
一人称は「俺」。
紫の髪が特徴的な筋骨隆々の大男。
見た目通り豪放磊落な性格で、仁義に厚く筋の通らないことはしない好漢。マスターに対しては生真面目で礼節を重んじる弟とは対照的にフランクに接する。料理が得意であり(宮廷料理人の経歴あり)風神の子である故か、戦闘でもそれに因んだ言い回しを多用する。
能力
戦闘では、巨大な槍を用いた槍術と格闘戦を得意とする。
また、ヴァーユ由来の風の力を槍に付与しており、刺突威力の増幅などに用いている。
モーション中では、風を纏わせた槍術の他、ベアバッグやオルテガハンマーなどの格闘術を食らわせる、丸太を振り回して殴りつける、槍を振り回して竜巻を巻き起こすなどしている。
第3再臨では、自身を中心に暴風を発生させる、背中から魔力を噴射して槍で突進する、口から咆哮波「ハヌマーン・ハウリング」を放つなどする他、槍に絡みついたナーガらしき光の大蛇を武器として扱う(口から光線を吐き出す、籠手のように腕に纏わせ正拳突きやアッパーを放つ)。
ステータス
保有スキル
対魔力(C) | ランサーのクラススキル。魔術に対する抵抗力。Cランクであれば、魔術詠唱が二節以下のものを無効化する事が可能となる。 |
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神性(B) | 神霊適性を持つかどうか。インド神話の風神・ヴァーユの息子。 |
ナーガの牙毒(A) | 詳細不明。ナーガの毒牙に由来するスキルだと思われる。 |
ヴァースキの霊薬(A) | 嘗てビーマは彼を憎むカウラヴァ達(ドゥリーヨダナ)に毒を飲まされ、川に流された事があった。しかし彼は蛇の世界に辿り着き、蛇達に噛まれた結果、体内で毒を中和して復活する。更にナーガの一角である蛇の王ヴァースキから「飲むと力が得られる」という霊薬を与えられ、それを飲み干して兄弟達の元に戻ったという。 |
棍棒術(A) | クル族の武術師範ドローナ(アシュヴァッターマンの父)や英雄バララーマに学んだ棍棒術。剛力無双と謳われるビーマは、特に棍棒術にその才を示したという。俗にイメージされる「棍棒」に限定したものではなく、棒状の武器全般に対して適用可能な武術技能。そこらに生えている樹木でさえも、怪力のビーマにとっては立派な武器である。宿敵であるドゥリーヨダナと同スキルで同ランク。 |
ハヌマーン・ハウリング(EX) | 猿神ハヌマーンの加護を受けた大咆哮。ハヌマーンも風神ヴァーユの子であり、即ちビーマにとっては兄にあたる。妻ドラウパディーが求めた花を摘みに行ったビーマは、法螺貝や叫びなどで森に大音を生じさせた。それを聞いた森の動物達は大混乱に陥ったが、眠っていたハヌマーンは欠伸をしただけで、更に尻尾を動かしてビーマの音を掻き消すような大音を発した。その後、行く手を塞いでいたハヌマーンに、それと知らないビーマは道を譲るよう高圧的に要求する。ハヌマーンは「通りたければ尻尾を持ち上げて通れ」と答えたが、剛力無双のビーマであってもハヌマーンの尻尾は持ち上げられなかった。その後、ビーマは自らの驕(おご)りを恥じ、2人は良好な関係を結んだという。モーション中でもこれを放っている。 |
宝具
風神の子、此処に在り(マールティ・ヴァーユプトラ)
- ランク:B
- 種別:対人/対軍宝具
- レンジ:−
- 最大補足:1人
「下拵えは十分だ。」
「我が血に眠る風神の力よ、今こそブチ目覚めろ!うおぉぉぉぉーーっ!!まだまだァ!超・風神鎧、着装!逃がしゃしねぇぜ!『風神の子、此処に在り(マールティ・ヴァーユプトラ)』!!」
意味はどちらも「風神の息子」。風神ヴァーユの持ち物である白き旗槍を媒介に、自らの身の内に宿る神性を活性化させる宝具。ヴァーユの暴風を巻き起こし、それを圧縮して身に纏う。筋力・敏捷のステータスが飛躍的に向上し、さらには飛び道具に対する強い防御性能を発揮する。
ただでさえ剛力無双なビーマの肉体にヴァーユの風が纏われたならば、それはもはや単なる個の英雄ではなく、ひとりで一軍を壊滅させる兵器にも等しい。本来ならばその風を外に向けて放出することも可能なはずだが、不得意であるのか、あるいは意図的に封じているのか、あまり飛び道具的な使い方はされない(肉弾攻撃の余波として風が届くことはある)。
ヴァーユの風はかつてヒマラヤの一部を吹き飛ばし、海に落ちてランカ島となったとも言われる。
前代未聞のオーバーチャージによって演出が変化する宝具であり、OCなしの場合旗槍から発生したビームサーベルのようなもので相手を一刀両断した所で終わるが、OC200%以上の場合そこから更に拳による追撃が加えられ、この追撃がOC分のダメージになる。
関連人物
生前
実の弟にしてパーンダヴァの五兄弟の三男。
2023年バレンタインイベントでは主人公一行が知り合いだと分かると、自身が此処(特異点)に喚ばれた理由を察して態度を軟化させ、様子を聞きたがっている事から兄として気にかけており「優秀な自慢の弟」と称している。カルデアで再会後も彼が孤立しない様に交流会で昔話を披露しようとしたが、当人からすれば黒歴史ネタもある為全力でお断りしている。
イベントにおける主人公の想像内では、アルジュナは彼のことを兄(あん)ちゃんと呼んでいたが、翌年公開されたビーマのお返し礼装内でのアルジュナの台詞を見る限り、人前では「(ビーマ)兄様」、素の状態では「兄(あん)ちゃん」と呼び分けている様子。
実の兄にしてパーンダヴァの五兄弟の長男。アルジュナ以上に公明正大な人物らしい。
ただ賭け事が大好きであるにもかかわらず致命的に弱く、そのせいで窮地に陥った場面もある。一応窮地に陥ったのは相手(ドゥリーヨダナ)のイカサマのためであるため普段は特段に弱いというわけではないらしく、放浪時は宮廷賭博師を選び接待賭博ができる程度の腕前ではある様子。
ちなみにユディシュティラの父は司法の神ダルマである。なんてこった。
ナクラ、サハディーヴァ
実の弟にしてパーンダヴァの五兄弟の四男と五男。
父の第二妃マードリーの息子にあたり、厳密には血縁は無い。
実の父親。インド神話の風の神。
ビーマが通常攻撃や宝具で操る風は父親由来である。
クンティー
実の母親。クル国の王妃。
別々の神との間にカルナとパーンダヴァの上3人を成した。
ドラウパディー
五人兄弟共通の妻。
何かと悩みや相談事に乗ったりして夫婦仲は良好だったが、彼女の心はアルジュナ一人のものであったため、真の意味で思いが報われることはなかった。
ヒディムバー
妻にして羅刹。討伐した羅刹ヒディムバの妹。
彼女に求婚されて迷うが、ユディシュティラのとりなしで結婚した。
ガトートカチャ
実の息子にして半羅刹。ヒディムバーとの子。
クル・クシェートラの戦いでは、パーンダヴァ側として大活躍した。
御者に育てられたことに対して嘲ってやった異父兄。父親を侮辱した事で一度カルナを激昂させている。
カルデアに召喚された現在はそれ程まで憎しみを抱いてはいないが、敵対する時が来たならば決着は付けたいと思っている(現在は同じマスターなため自重)。
武芸の師ドローナの息子で兄弟弟子。
カルナ側についたため敵同士となり、自身の子の一人スタソーマは彼の夜襲で命を落としている。
カルデアに召喚された後も相容れない関係であることは互いに承知している。
カルナの上司兼親友にして、自身の生涯の宿敵。
どうしようもなく卑怯な奴と嫌っているが、そのくせに生き方は真っ直ぐと評価もしている。
ちなみに彼とビーマは同じ日に産まれたとされている。
キーチャカ
絆礼装のマテリアルで言及されている人物で、マツヤ国の将軍。
料理人時代に「ドラウパディーにちょっかいをかけたので丸めて成敗した」とやや冗談めかして書かれているが、要約すると「妻を傷つけた男をベアハッグで全身バキバキにしつつ物理的に丸めて肉団子みたいにした」というオーバーキルにも程がある報復の逸話である。
なお余談だが、この時ビーマはドラウパディーのふりをしてキーチャカを誘き出したのだが、あの筋骨隆々なビーマが女装してしかもそれに相手が引っかかるというツッコミ所満載な事態になっており、一部のマスターから「美形だからゴツくてもなんとかなった」とか「ビーマがなりすませる程にドラウパディーがでかいのではないか」などと憶測が出ている。
Fate/Grand Order
カルデアで契約したマスター。
彼/彼女の人柄を風で感じ取ったのか、いい風が吹いていると称している。
ペーパームーン世界におけるマスター。
卑屈な彼女を気にかけ、美味い料理で励まそうとしていたが……
ラーマーヤナにおける同郷の英雄。
自身と同じくハヌマーンと深い関わり合いがあることから、親近感を感じている。
実装時期上、名前もといモチーフ繋がりでこちらを連想したマスターが多発したとか。
そして2024年ホワイトデーイベントで公式がパロディ礼装を出した。
アルジュナの反転英霊かつifの可能性。
生真面目さを知っているだけあって、それを突き詰め過ぎた成れの果てとも言える姿に、諸々を含めて「どうしてそこまで背負い込んだ……」と嘆いている。
依代が依代なのでガネーシャ神かは疑わしいと思っているが「食わせがいがありそうな腹」と評している。いつ求められてもいいようにと供え物用の団子を大量に準備しようとしていた。
シヴァの匂いを感じ取っているが、当人の豪快な性格もあって気にしていない。
そして、彼女らが作るほかほかのおにぎりに対しても好意的である。
料理に一家言ある者として対抗心を燃やされたのか、ビーマ手製のチャパティを恨めしそうに食べていたらしい。ただしビーマの方は、チャパティは自分のカレーに合うよう調整して作ったものであるため、総合的なパン焼きは彼女の方が上だろうと評していた。
バレンタインイベントで対峙した相手。
この時のビーマは戦闘能力を喪失していたため話し合いになったが、色々な意味で実害を及ぼしている石像の破壊を「住民が石像を拠り所にしている」という理由で突っぱねた。自分を説き伏せる為に最善を尽くそうとする彼女の姿勢には好意的で最終的に出した答えに満足して引き下がった。
力自慢で大食いなので気が合ったらしい。
赤龍が父親の彼とナーガの加護を受けたこちらで、竜に縁がある者同士でもある。
インド異聞帯では、ビーマの父であるヴァーユの神性を与えられていた。
何気に父親属性で、息子の存在を明言したもの同士である。
山盛り料理を提供したがる点で似たもの同士。
タッグを組んだら(主にマスターのお腹が)ヤバそう。
お馴染みカルデアキッチン料理長。
その腕前を聞きつけたらしく、試食的意味でお手並みを拝見したがっている。
そして、直後のイベントでは早速と言わんばかりに共に厨房を回していた。
上記のイベントでのキッチン客の1人。
型月作品内でも屈指の辛党である彼を満足させる激辛麻婆豆腐を作り上げた……のはいいが、この麻婆豆腐は調理したビーマ自身に「跳ねた麻婆がかかると危ないから食ってる神父のテーブルに近づくな」だの「作ってる俺もナーガの対毒性がなければヤバかった」と言わしめる最早毒としか思えない超危険物に仕上がっている。辛党で有名なインドの英霊にここまで言わせるお前って……
ちなみに大変お気に召したようで、汗を流し凄い顔芸をしながら夢中で麻婆を掻き込んでいた。
なお、ラスプーチンに内包されているアジ・ダハーカはインド神話では善神として扱われている。
余談
メインストーリー第2部7章クリア後に見られる新たなストーリーのOPに彼と思われるキャラクターが映っていたが、今後のシナリオが一層重い展開になる事を予想されていた矢先、まさかのギャグイベントにいきなりサプライズ登場して驚かされたプレイヤーが多数いた模様。
実際に料理人だったからか第二再臨では包丁を持っており、CMの背面や戦闘画面でも第二再臨の際にはバスター攻撃時に腰に中華包丁のような大き目の包丁を装備していることが確認できる。
英霊催装で日本のお祭りらしい法被姿が披露されたが、服装自体はシンプルなもののアクセサリーとして過去に実際に販売されていた実弟のぬいぐるみを合計30体以上つけるという弟大好きアピールの激しい姿になっている。ちなみに『FGOフェス 2023』の会場で聞けるボイスにて、この大量のぬいぐるみは発注ミスであることが判明しており、焼きそばのオマケにぬいぐるみを付け、そのオマケに焼きそばをつけて消費している模様。この姿を見たアルジュナの心境や如何に……