「我はキマイラ。仁藤攻介よ、おまえはベルトの扉を開き、我と一つとなった」
「おまえに魔法を授ける代わりに、我に魔力を与えよ。さもなくば、その命は尽き果てる」
「さあ、我の為にファントムを倒し、魔力を喰らうのだ。魔法使い・ビースト!」
CV:西村知道
概要
古の魔道具・ビーストドライバーに封印されていたファントム。初登場は第18話。
劇中では単に「キマイラ」と名乗っており、その名の通りライオンをベースに右肩に隼、左肩にイルカ、胸にバッファロー、尻尾にカメレオンの頭がついた姿をしている。
とある遺跡を調査していた仁藤攻介が発見し、ビーストリングを使ったことで封印が解かれ、仁藤に魔法の力を授けるかわりに、魔力を喰らうように促した。
ドライバーを装備したことで仁藤の体に宿っており、物理的に手放しても契約は切れない。
性格
一人称は「我」で、古風な口調で話す(意志を持つのはライオンの頭部のみ)。
サバトと無関係に生まれたためか仲間意識の薄いファントムの中でも輪をかけてその傾向が強く、率先して倒す事を促している辺り魔力を食らうための獲物くらいにしか思っていない模様(流石に状況次第で共闘する位の分別はあるが)。
協力(主従)関係にある仁藤のことは個人的に気に入っているようで、口頭では下僕と言った表現しているものの魔力の供給が滞ってる事を念押ししたり、ビーストハイパーへの強化に際には分かり辛い形ではあるが助言を口にしており、遠回しながらの協調する態度を度々見せている。
他の人間には関心がないのか助けることもないが、仁藤に「ファントムを生み出すために人間を絶望させろ」といった指示をする事もないため、利害の一致から相対的には人間に協力的と言える(少なくとも劇中では)。
総じて『食事=魔力が得られれば細かい事は気にしない』と言った所だが、魔力なら何でも良いと言う訳ではなく、第三者から分けて貰う形で魔力を得る事は嫌っている。
召喚リング
キマイライズリング
アンダーワールドにキマイラを召喚するためのウィザードリング。
ビーストのクレストを中心として時計回りにイルカ、カメレオン、バッファロー、ハヤブサが造詣されている色鮮やかな指輪。
能力
全長 | 3.6m |
---|---|
全幅 | 7.1m |
全高 | 1.9m |
重量 | 115kg |
最高速度 | 480km/h(走行)/ 390km/h(飛行) |
四肢の「クアドルブレッグ」の鋭利な爪「ライオネイル」と、頭「ライオスカル」の鋭い牙と強靭な顎を活かした接近戦が得意。これらは仮に欠損してもキマイラの再生能力ですぐさま治るため鋭さが落ちることはない。また咆哮はあらゆるファントムを罰するかようだと言う。
赤い「バッファスターナム」が胴体を、橙の「ファルコショルダー」が右肩、青い「ドルフィショルダー」が左肩を、背中付近はカメレオンの舌が尻尾になった緑の「カメレオペルヴィス」が構成している。それぞれが「パワーと肉体の丈夫さ」「飛行能力」「癒しの力」「機敏さと透明化」を象徴しており、これらはビーストが装着するマントと同様である。
右翼「ファルコネイトウィング」と左翼「ドルフィネイトフィン」で魔力の流れを操り自由自在に飛行するが、ベースがライオンのためか走る方が得意なようだ。
前述の契約があるためか、マシンウィンガーで操作しなければならないウィザードラゴンと違って戦闘中はビーストに協力的。
ちなみに大きさはウィザードラゴンの半分ほどである。
バイティングエンド
正面に魔方陣を展開して巨大なライオンの像を作り出し、敵ファントムを食らう。
ストライクエンド(仮)
劇場版『in Magic Land』で使用。
ビーストの「キックストライク」に応じてウィザードラゴンのストライクフェーズに相当する『脚の様な形状』に変形し、ビーストと連携キックを繰り出す。
また各頭部から光線を放ち全方位攻撃もできる。
推移
第18話の仁藤の回想にて登場。
遺跡でドライバーと指輪を発見すると同時にグールに襲われた仁藤に、魔法使い・ビーストとしての力を授ける代わり、ファントムを倒し自分に魔力を与える事を語った(後に仁藤はこの体験を「やばいと思ったと同時にワクワクした」と語っている)。
第28話で考古学者の中本治にドライバー一式を盗まれ変身不能になり、そこをスプリガンに襲われ物理的にも魔力的にも生命の危機に瀕する仁藤。
「いよいよお前も命が尽きそうだなぁ?」
だが第29話になっても「晴人が仁藤のアンダーワールドに入ってキマイラを倒す」という解決策を、仁藤は「(キマイラの存在は)でかいチャンスなんだ」として拒絶。なんとか中本からドライバーを取り戻すも魔力切れ寸前で力の出ないビーストは、一か八かで中本の見つけていた指輪の使用を決断する。
仁藤「俺は危険な賭けには乗る主義なんだ。ピンチはチャンス。必ず勝つ。だからキマイラ! おまえも付き合え!」
「いいだろう…口を開けて待っているぞ!」
仁藤の不屈の精神に呆れるような楽しむそうな素ぶりを見せると、新武器の必殺技の使い方を伝えつつビーストハイパーへの進化を促した。
第49話にてサバトを阻止するためビーストが白い魔法使いのハーメルケインを奪い自らビーストドライバーに突き刺して破壊したことで人型でない巨体のままに外の世界へ開放された。
そしてサバトで発生した莫大な魔力を食らい回って、結果的に東京壊滅の危機を救い、白い魔法使いを蹴散らして仁藤の元へ帰還。
仁藤「俺を食い殺すなら遠慮はいらないぜ?」
「どこまでも面白いヤツだ! いいだろう、お前を呪縛から解放してやる」
仁藤「は?」
「今日からお前は自由だ! 仁藤攻介!」
そのやり取りを最後に、空の彼方へ走り去っていった。
テレビ本編の後日談であるMOVIE大合戦の開始時点で、自分を研究する為に再び自分を探し続けた仁藤によって捕獲され、修復されたビーストドライバーに封印されていた。そして、仁藤が戦う力を欲した事で再び彼と契約した。
なお、同作ラストの仁藤によると、ヘルヘイムの果実の事が気に入ったらしく、魔力に代わる栄養源として認めた模様。彼がインベス化するのではないかと懸念の声もあるが、元より生粋の魔物であるため、そうした悪影響は受けない可能性もある。
立体物
2013年3月30日に可動フィギュア「WAP!08 仮面ライダービースト&ビーストキマイラ」が一般販売。
同年6月4日に食玩「スタイルアクションウィザードEX」にもラインナップ。
キマイラの体がそのままビーストのマントになるギミックの関係で、どちらも劇中設定よりも大分小さい。
余談
- 本来の宿主など、彼がどういう存在だったのかは劇中において全く明かされておらず、それを突き止める事が仁藤の新たな目標となった。
関連タグ
仮面ライダーウィザード ファントム(仮面ライダーウィザード)
仮面ライダーキマイラ:キマイラがモチーフのライダー。
仮面ライダーキューン:令和ライダー第4作目のネコ科モチーフのサブライダーのサポーター。キマイラのCGモデルの流用しているが、れっきとした仮面ライダー。