ピクシブ百科事典は2024年5月28日付でプライバシーポリシーを改定しました。改訂履歴

第64回安田記念の編集履歴

2025-01-19 07:48:25 バージョン

第64回安田記念

さいごのさいごのさいごとらえたかじゃすたうぇい

2014年開催の安田記念。不良馬場の中、柴田善臣騎手とコンビを組んだジャスタウェイが9cm差で逆転勝利。

データ

開催日2014年6月8日
開催地東京競馬場
距離1,600m
天気小雨
馬場不良

レース前

前日から降り続く雨により、タイキシャトルが勝った1998年以来16年振りの不良馬場、それも武豊騎手が『「不良」のカテゴリーよりさらに悪い』と言うほどの馬場となった本レース。


圧倒的1番人気は前走ドバイDFの圧勝により、ワールドベストレースホースランキングで世界1位に立ったジャスタウェイ。今回はチャレンジャーではなくチャンピオンとして凱旋レースに臨む。


迎え撃つはNHKマイルカップを逃げ切った2番人気ミッキーアイルを筆頭にGIウィナー8頭含む計16頭の豪華布陣。

中でも前走で長期休養やスランプから復活勝利を果たした3~5人気ワールドエースグランデッツァカレンブラックヒルらはジャスタウェイとは3歳以来の再戦となる。


世界王者のリベンジマッチか?

チャレンジャーの完全復活か?


出走馬


レース展開


【実況全文】

スタートしました!

フィエロ出遅れました

さあ先行争いですが

やはりミッキーアイル出て行きました

先手を取ってリードは1馬身です

あとはリアルインパクト、ダノンシャーク

内、3番カレンブラックヒル四番手

あとクラレント上がっていきました

そして1馬身差、中団の前にはグロリアスデイズ

外トーセンラーです

中団内に2番レッドスパーダ─3コーナーへ向かいます─ワールドインパクトがいて

そして外を回りましてワールドエースがいて

その内には12番グランプリボスです

そして内を突いて1番グランデッツァ

更に外には追走していきます5枠のジャスタウェイ

中団グループ、3コーナーをカーブしていきます

後はサダムパテック、フィエロ、ショウナンマイティ

後方から2頭目、7番ホエールキャプチャ

最後方は5番エキストラエンドで

3・4コーナー中間を通過


先頭は8番ミッキーアイル、リードは半馬身です

2番手には4番リアルインパクト

各馬接近していって

外からクラレント早めに行きました

更にはダノンシャーク、4頭広がって

その直後には差を詰めていくトーセンラー


第4コーナーをカーブ。今、直線コース

中団馬群の中にジャスタウェイはいる!


さあ直線に向いて横に広がりました!

今度は先頭は9番ダノンシャークか?

ダノンシャークか?クラレント!

更には内を突いて追い込んでくる6番グロリアスデイズです!


横に広がっている!

さあ先頭ダノンシャーク、グロリアスデイズ

そして間からは懸命にグランプリボスも追い込んでくる!グランプリボス追い込んでくる!

そして、その内からは10番ジャスタウェイ!


さあ!残り100m地点になって

グランプリボス!グランプリボス!

そして、その内ジャスタウェイが2番手!

3番手ダノンシャーク!

内を突いて11番のショウナンマイティ


さあ、前2頭並んだ!!

ジャスタウェイか─並んでゴールイン!!


最後の最後の最後、捉えたか!?

ジャスタウェイ!!!


一旦、抜けたグランプリボスを

どうでしょう、ゴール寸前、躱したか!?


レース結果

着順馬名着差人気
1ジャスタウェイ1:36.81
2グランプリボスハナ16
3ショウナンマイティ310
4ダノンシャーククビ9
5ワールドエースクビ3

概要

レースではミッキーアイルが逃げの手を打つ。不良馬場の中、先行馬が失速していくと脚を溜めていた後続が芝の状態のいいところに殺到し4コーナーで急速に馬群が密集。直線ではいっぱいに広がり、各馬の叩き合いとなった。まず前年3着ダノンシャークと香港マイル覇者グロリアスデイズが先頭を争うが、その間を突くのは16番人気の伏兵グランプリボス。残り200m地点ではグランプリボスが完全に抜け出し、三浦皇成騎手が初G1勝利を掴むかに思えた。


そこへジャスタウェイが内から迫る。馬群の密集に巻き込まれたことに加え、グランプリボスのマークで芝の状態がいい外に出ることができず、馬場の悪い内から抜け出さなければいけなくなった彼は懸命にグランプリボスを追う。


ドロドロの不良馬場に二度三度と脚を取られバランスを崩しながらも、残り150mで2番手に上がるジャスタウェイ。完全に2頭の競馬となった一戦は、残り100mから壮絶な叩き合いとなった。

ラスト50m、ジャスタウェイは更に加速。泥にまみれた2頭はほぼ同時にゴールへ飛び込んだ。勝負の行方は写真判定へ。


結果、わずかにハナ差出たのは内、緑の勝負服ジャスタウェイ。9cm差の勝利であった。


これでジャスタウェイはGI3連勝。そしてライバルたちとのリベンジマッチに勝利。


ヨシトミ騎手の「普通の馬だったら諦めてもしょうがないっていうぐらいのバランスの崩し方だったんですけど、それでも諦めないっていう気持ちがやっぱり世界一だなって思いましたね」の言葉のように王者が世界一の意地を見せたレースであった。


エピソード

柴田善臣騎手とジャスタウェイ陣営

騎乗停止中の主戦福永騎手の代打を務めることになったのは柴田善臣騎手。彼のファンである馬主大和屋暁氏の希望によるものである。


元々サダムパテックの先約があり、不義理を嫌う先約主義のヨシトミ騎手であったが、「日本を代表する馬がベストのレースをするためには騎乗経験のある騎手に」という関係者の気持ちから最終的にヨシトミ騎手から電話をし、西園師や大西オーナーらサダムパテック陣営の理解を得られたという。ジャスタウェイ陣営は口々にサダムパテック陣営への感謝の言葉を述べており、大和屋氏はセレクトセールで大西オーナーに直接、挨拶した。その後、サダムパテックは中京記念で勝利し、応援していた大和屋氏は喜んでいた。


サダムパテック陣営へ申し訳ないと思う一方、騎手として世界一の馬の手綱を任されたことは嬉しかったという。ジャスタウェイを管理する須貝師は競馬学校の同期であり「2人で一緒にGIを勝てたらいいね」とレース前にやり取りしていた。また、過去に2回、ヨシトミ騎手が騎乗した際には2着であり、パーティーで「勝てなくてすみません」という謝罪するヨシトミ騎手に対して「滅相もない。去年も一昨年も天皇賞に出られたのは善臣さんのおかげです!」と大和屋氏が返すこともあった。そもそも大和屋氏がジャスタウェイ所有に至ったのは

  1. ヨシトミ騎手のファンになる
  2. ヨシトミ騎手が乗っていたアイリッシュダンスの子であるハーツクライの一口馬主になる
  3. ハーツクライ引退がショックで、産駒を所有するため個人馬主になる

という流れである。この安田記念でヨシトミ騎手は見事、三度目の正直を、大和屋氏は愛馬に好きな騎手を乗せてG1を勝利するという馬主の夢を、須貝師は同期との勝利を、それぞれ実現したのであった。レース後、ヨシトミ騎手は次のように語っている。


「それにしても競馬学校で一緒に遊んだ同期の須貝君が調教師で、自分が乗ったアイリッシュダンスの孫なのか。自分もずいぶん長いことやっていますね(笑い)。でも、こういった縁こそが競馬の良さだと思う。勝った時の喜びが2倍、3倍にもなるよね。こういう気持ち良さがあるから、今も騎手を続けています。いくつになっても馬に乗るのが楽しい。これからも若いやつに負けないように頑張るので、引き続き応援よろしくお願いします。今日は本当にありがとうございました。」


激走のグランプリボスと矢作調教師

ハナ差2着に激走したグランプリボス矢作芳人調教師は元より「いつ走るのかがわからない馬」と評しているが、特に「この好走だけはどうしても説明できない」と語る。彼は以下のように振り返っている。


「あの安田記念はグランプリボスの真骨頂を見たレースだった。まるでアテにならないのに、底力だけは驚くほどある。性格が曲がっているわけでもなく、走りも奇麗。なのに、なぜこんなことが起きたのか? 現在もさっぱりわからない。長い付き合いだったのに、最後まで正体がつかめなかった。一度は一緒に酒を飲み、心の底を聞いてみたい。そんな思いにかられる馬だったよ」


ミッキーアイルとジャスタウェイ

東京競馬場の馬房ではこの2頭が隣となった。ミッキーアイルを担当する平井助手は「隣がNo・1ホースだから、夜のうちに走り方を教えてもらえるのでは」とレース前日に冗談を飛ばしていた。


関連項目

安田記念 競馬 JRA 東京競馬場


第148回天皇賞

第19回ドバイデューティーフリー



【前回】第63回(2013年)優勝:ロードカナロア


【次回】第65回(2015年)優勝:モーリス

問題を報告

0/3000

編集可能な部分に問題がある場合について 記事本文などに問題がある場合、ご自身での調整をお願いいたします。
問題のある行動が繰り返される場合、対象ユーザーのプロフィールページ内の「問題を報告」からご連絡ください。

報告を送信しました

見出し単位で編集できるようになりました