経歴
三冠馬ディープインパクトの初年度産駒。母はトキオリアリティー。半弟にネオリアリズム(父ネオユニヴァース)がいる。甥には安田記念を勝利したインディチャンプがいる。
ノーサードチャンスという牝馬(ヘイルトゥリーズン母)のインブリードを持っている。
2歳(2010年)
10月24日の東京競馬場で行われた新馬戦で後藤浩輝を背にデビューし勝利を挙げる。
2戦目は京王杯2歳ステークス(GⅡ)に出走するもグランプリボスの2着。
続いてGⅠの朝日杯フューチュリティステークス(騎手はフランシス・ベリー)に出走するが、またしてもグランプリボスの2着に敗れた。
3歳(2011年)
年明け初戦はニュージーランドトロフィー(GⅡ)に出走するが東日本大震災の影響で満足な調教が出来なかったためか11着と惨敗。
続いてNHKマイルカップに出走したが3着。勝ち馬はこれが3度目となるグランプリボスだった。
続いて陣営が選択したのは、日本ダービーではなく安田記念だった。
安田記念は1996年より3歳馬も出走出来るようになったが、優勝したのは前身の安田賞を含めてもスウヰイスー(1952年)しかいなかった。
リアルインパクト自身がまだ1勝馬だったことに加え、三冠牝馬アパパネが参戦したことも重なり単勝は9番人気だった。騎手は戸崎圭太(当時大井所属)。
最後の直線で先頭に立つと、同厩のストロングリターンの猛追をクビ差凌いで1着。グレード制(1984年)導入後で初めて3歳馬が安田記念を勝利した。なおこれがディープインパクト産駒の牡馬としては初めてのGⅠ制覇(ディープインパクト産駒のGⅠ初制覇はそのふたつき前のマルセリーナの桜花賞)である。アパパネは6着だった。
福永祐一を迎えて1番人気で臨んだマイルチャンピオンシップは5着。
阪神カップ(GⅡ)は1番人気を裏切る10着に大敗した。
4歳(2012年)
前年の毎日王冠以来に岩田とコンビを組んだ中山記念(GⅡ)は3着。
1番人気に推されたマイラーズカップ(GⅡ)はまさかの最下位(18着)。ちなみに1着は大逃げで名を馳せたシルポートだった。
連覇の掛かった安田記念は道中で伸びを欠いて6着。1着は前年で2着のストロングリターンだった。
秋初戦の毎日王冠は4着。これを最後に岩田は降板となった。
ライアン・ムーアとコンビを組んだマイルチャンピオンシップは5着に終わり、結局この年は一度も勝てなかった。
5歳(2013年)
東京新聞杯(GⅢ)は11着。
NHKマイルカップ以来内田とコンビを組んだ中山記念は8着。
和田竜二が騎乗したダービー卿チャレンジトロフィー(GⅢ)は12着。
秋シーズン初戦の富士ステークス(GⅡ)は勝った安田記念以来戸崎と組んだがダノンシャークの2着。
マイルチャンピオンシップは10着に敗れたが、ライアン・ムーアと組んだ阪神カップを8番人気ながら勝利。およそ2年半ぶりの勝利を挙げ、連敗を13で止めた。
6歳(2014年)
オーシャンステークス(GⅢ)は8着。
3度目となる安田記念はジャスタウェイの14着に大敗した。戸崎はこの安田記念を最後に降板した。
秋初戦のキャピタルステークス(OP。騎手はライアン・ムーア)は6着に敗れたが、阪神カップ(騎手はウィリアム・ビュイック)はコパノリチャードを抑えて連覇を達成した。
7歳(2015年)
7歳の初戦はオーストラリアへ渡り、G1ジョージライダーステークスを勝利。
続くG1ドンカスターマイルは惜しくも2着に敗れた。
帰国後4度目となる安田記念(騎手は内田)に出走するもモーリスの12着に大敗した。
クリストフ・ルメールとコンビを組んだ毎日王冠は12着。
そしてマイルチャンピオンシップ(騎手はヒュー・ボウマン)は8着に敗れ、この競走を最後に引退した。
引退後
引退後は種牡馬となり、初年度産駒のラウダシオンが2020年のNHKマイルカップを勝利し、産駒初のGⅠ勝利を挙げた。これもまた、ディープインパクトの孫としては初めてのGⅠ制覇である。