護衛艦「いせ」
DDH-182「いせ」はジャパンマリンユナイテッド横浜事業所磯子工場で建造され、2009年8月21日に進水、2011年3月16日に就役したひゅうが型ヘリコプター搭載護衛艦の2番艦。
現在は佐世保基地を定係港として、第2護衛隊群第2護衛隊に配属、2護群の旗艦を務める。
竣工当初は呉基地を定係港とし、第4護衛隊群第4護衛隊に配属、4護群旗艦を務めていたが、旧式のヘリ母艦「くらま」代替のため建造された「かが」の配属が4護隊となったため、玉突きで佐世保へ転属、「くらま」を置き換えた。
艦名は旧国名「伊勢」にちなむもので、旧大日本帝国海軍の戦艦→航空戦艦「伊勢」に続き2代目となる。なお、「日向」→「ひゅうが」とは2代続けて姉妹艦となった(姉妹関係は初代と2代目で逆転)。
2013年11月、台風30号による被災地救援を目的とした共同作戦・サンカイ作戦(現地語で「友達」の意。2年前に起きた災厄で展開された作戦名と同じ意味)のためフィリピン・レイテ湾へ派遣された。69年前に先代「伊勢」が戦った因縁の地である。
伊勢2代については、2年半を経た2015年6月3日、国賓として来日中だったフィリピンのベニグノ・アキノ大統領が、参議院での演説において、
「戦艦伊勢は世界史上最大の海戦のためにレイテ沖にやって来たが、2013年の被災地救援でやって来た護衛艦いせは、災害支援・平和の使者・比日連帯の象徴として、レイテに戻ってきた」
と言及している。
艦これつながりで余談
本艦が第4護衛隊配属だった頃の同僚は、むらさめ型(新)5番艦「いなづま」、同6番艦「さみだれ」、たかなみ型4番艦「さざなみ」で、いずれも艦隊これくしょんの初期艦でもある電、五月雨、漣と同じ名前を持つ。当代で「いなづま」が4代目、「さざなみ」が3代目、「さみだれ」は「いせ」と同じく2代目にあたる。
初期艦つながりになるが、呉基地には2000年までみねぐも型護衛艦「むらくも」(末期は練習艦→現在は除籍)、2015年度まであぶくま型護衛艦「せんだい」(現役)が在籍していた。
第2護衛隊では「いなづま」の同型にあたる「はるさめ」、イージス艦「あしがら」が同僚となっている。
関連タグ
伊勢神宮:艦名板は同神宮大宮司揮毫によるもの。
ひゅうが型護衛艦 むらさめ型護衛艦 たかなみ型護衛艦 あぶくま型護衛艦
日向(艦隊これくしょん)/川内(艦隊これくしょん):前述の「せんだい」は現在舞鶴基地に転属しており、こちらには前年度に横須賀基地から転属してきた「ひゅうが」も配備されている。
春雨(艦隊これくしょん)/足柄(艦隊これくしょん):現「はるさめ」は4代目、「あしがら」は2代目。
石播東京組:本艦が建造されたJMU磯子工場は、護衛艦さみだれが建造された石川島播磨重工東京工場が2001年度末限りで閉鎖されたのち、同工場の機能を引き継ぐ形で操業を始めた。亡き石播東京ではイージス艦「ちょうかい」や、「さみだれ」の同型艦である「むらさめ」「あけぼの」も手掛けている。
みらい(イージス艦):架空の護衛艦だが、艦番号が被っている。また、何の偶然かみらい撃沈の話が掲載されたモーニング発売の翌日、いせが進水した。