概要
2001年(平成13年) 4月に発生した徳島・淡路父子放火殺人事件の犯人である小池 俊一の指名手配ポスターに書かれていたキャッチフレーズ。
当時、指名手配ポスターには「この顔にピンときたら110番」と書くのが恒例だったが、結果的にどれも似たようなものになってしまい、見る者に与える印象が乏しかった。
そこで、徳島県警が大阪芸術大学に印象強いキャッチフレーズの考案を依頼し、採用されたのが「おい、小池!」である。
ポスターに赤文字で大きく書かれた「おい、小池!」が与えるインパクトは凄まじく、警察の狙い通り大衆の注目を集めることに成功。
このポスターをフジテレビの警察特番で流したこともあり、全国から多くの情報が寄せられるようになった。北は北海道、南は沖縄まで、全国各地に捜査関係者が駆け付けた。
同時にネットでも話題となり、名前や写真を改変したコラ画像が作られた。
結末
こうして図らずも日本中に名を売った小池 俊一だが、結局逮捕されることはなく、2012年(平成24年)10月に岡山県岡山市で遺体となって発見された。
あまりに容姿が変わっていたために当初は小池と気づかれなかったものの、葬儀屋が偽名に気づいて岡山県警に通報したことで判明した。
かねてから心臓を悪くしていた彼は、指名手配犯ゆえ健康保険証が作れず、逃亡の末に心臓病でこの世を去ったのである。
余談
- ポスター作製当時は全国の小池姓から苦情がきたとのこと。特に子連れの両親からは息子娘がいじめ被害に遭ってると苦情が続出し、対応に追われる有様。
- 2012年(平成24年)6月にはキャッチフレーズを「おい、小池!そろそろだ!」に更新した。小池が遺体で発見されたのはその僅か 4か月後であり、結果的に予言となった。
- 小池の死亡までに発行されたポスターは実に 108万枚に及んだ。
- 捜査には後に「リーゼント刑事」の通称で有名になる秋山博康も参加しており、現在に至るまで小池の逮捕に燃やした執念と無念を公言し続けている。
- 大阪芸術大学へ依頼するまでのキャッチフレーズ考案にも関わっていた。曰く、当初は「この男、2人殺して焼いた男」と提案するも当時の上司に「お前ら馬鹿か!やり直し」と叱られ仕切り直すはめになったとのこと。
- 小池が死亡した件についても、逮捕できなかったことに依願退職では無いが、辞表提出するほどに責任を感じていた。しかし上司に引き止められ「今回はしょうがないが、次は無いぞ」と言われ、その後は定年退職するまで刑事として活躍した。