概要
いかにも日本人らしい、すっきりとしてクセのない涼しげなハンサムな目鼻立ちの男性の容貌を表現する言葉。
全体の彫りがあまり深くなく、まぶたは一重や奥二重で切長、輪郭はシャープで、鼻は特別高くないがすっと筋が通っている、といった特徴が挙げられる。
平均的、あるいは平凡な顔とも言えるが、日本人にとっては最も馴染み深く、親しみやすい顔立ちである。
「しょうゆ顔」という言葉が誕生したのは1980年代の後半であり、少年隊のメンバーであった東山紀之をはじめとする男性(芸能人)のあっさりした顔立ちを形容する形で称されるようになったとされる。
対義語は、欧米人のように彫りの深い「濃い」顔立ちを指す「ソース顔」である。
1988年に新語・流行語大賞に「しょうゆ顔・ソース顔」がノミネートされた際には、しょうゆ顔の代表として東山紀之が、ソース顔の代表として少年隊リーダーでもある錦織一清が登壇している。
2013年頃から、しょうゆ顔よりもさらに淡白で薄い顔立ちを意味する「塩顔」が新たな類型に加わっている。
塩顔には「色素など全体的な雰囲気の薄さ」も含まれる(色白である、細身であるなど、あまりマッチョでないイメージ)ため、しょうゆ顔は塩顔に比べると肌の色が濃い、顔つきや体格がより男らしいイメージとされるが、人によって塩顔としょうゆ顔の定義は曖昧である。
東山の存在もあって、1990年代以降はしょうゆ顔、塩顔と称されるようなすっきりした顔の男性アイドルが増えたと言われる。特に東山が所属するジャニーズ事務所は、かつては「バタくさい」(バターのようないかにも洋風なイメージという意味。現代では差別的な表現となるためあまり使われない)と言われたような彫りの深く濃い顔立ちのアイドルが多かったが、少年隊のブレイク後はすっきりした顔立ちのアイドルも増えており、他の事務所の男性アイドルや、アイドルに近い扱いを受ける若手俳優でもそのような人物が増えている。
代表的な「しょうゆ顔」の人物として福山雅治・大野智・中井貴一・オダギリジョー・イチロー・平野紫耀・松坂桃李などが挙げられる。もちろん主観によるところが大きいため、細かく分類するとしょうゆ顔に相当しない人物もいる。