せいそうしゃ
せいそうしゃ
レースゲームの一つのシリーズ『チョロQシリーズ』のほとんどの作品に登場するライバルマシン。
レースでは最下位ポジションがお約束という設定になっていて、チョロQシリーズのある種の恒例と化している。
ファンの間で広く用いられるこの名前は、チョロQ2・チョロQ3のグランプリ結果画面での表記に由来。
ファンの間ではもはやおなじみのマシンであり、後述のように操作可能なボディに含まれていなくても登場する、さらにはトラック型のボディがせいそうしゃしか登場しない作品も存在するなど制作側からも愛着を持たれていることがうかがえる。いわゆるチョロQ界のアイドルである。
ゲーム中での表記はもっぱら「せいそうしゃ」だが漢字表記の「清掃車」と表記される場合もある。
また一部の作品では固有の名前が付けられている。
もちろん大元のおもちゃのチョロQでも清掃車は発売されている。
STDシリーズNo.36が該当する。車体側面には東京都23区清掃業の清掃車の表記が描かれており、最終時のNo.36モデルでは「23TOKYO」のロゴが描かれていた。
また荷台のカゴを起こすことが出来るギミックがついていた。
HGシリーズではNo.048として登場。こちらも車体側面に東京都清掃事業の表記があった。
荷台のカゴを起こすギミックはなくなったが、STDシリーズ同様リアハッチを開けることが出来る。
ちびっこチョロQでもNo.8として発売されている。
いずれも絶版となってしまったため新品の購入は困難である。
『チョロQワンダフォー!』の発売当時のキャンペーン応募賞品として同作のロゴが描かれた黄色のS2000とクリアカラーのせいそうしゃが存在した。
このほかに各自治体の清掃サービスの表記が描かれたせいそうしゃの地域限定チョロQも存在する。
『チョロQ』(チョロQVER.1.02)では
通常のレースであるスプリントレースにしか登場しないことから名前も登場しない。
後発の2作品とは色こそはグレーと青色で同じだがカラーパターンは3。
このことから後発2作品のせいそうしゃとは別個体とするファンもいる。
本作のみレースを一度せいそうしゃより高い順位を獲得し、再度同じコースを挑戦するとせいそうしゃのセッティングがプレイヤーの初期装備のものと同じになってしまう。
スピードが大幅にアップし、初級サーキット・高原コースなどでは1~4位辺りを獲得することもあるが、スピード以外の性能は弱くなってしまう。
コースによってはハンドリングの低下が致命的で、トンネルショートでは曲がり切れずに隠しショートカットのルートに突っ込んだり、アップダウン峠では曲がり切れずに落下してしまう事も…。
この現象は敵車のセッティングがスタートポジションに依存しているのが原因。
チョロQ2では
『チョロQ2』からは、スプリントレースのみに限らずグランプリに登場するようにもなった。
カラーパターンも2に変更され、グランプリにも登場するようになったことから正式に「せいそうしゃ」という名で登場する。
また本作からはクラクションの音がルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンの「エリーゼのために」をアレンジしたものに変更された。
この由来については一部地域や国ではゴミ収集車から音楽を流して市民に接近を知らせ、ゴミを回収するという手法が行われており、その楽曲の中に「エリーゼのために」が多く採用されていたことが有力視されている。
ちなみにオープニングデモではカラーパターン3のせいそうしゃが登場している。
チョロQ3では
本作でもスプリントレースおよびグランプリに参戦。
「エリーゼのために」は音源を変えて収録している。
特筆事項としては「ミステリーハウス」コースの不思議な挙動。
このコースのみせいそうしゃがとてつもなく速く、普段は1位を維持しているマッドスペシャルをいとも簡単に抜かしてしまう。
1位を独走していると思いきや背後から流れる「エリーゼのために」に恐怖したファンも少なくないことだろう。
チョロQシティのミステリーハウスは周囲に墓地が立っており幽霊も徘徊していることから、ファンの間では幽霊に憑依されたと表現されることも。
またプレイヤーがせいそうしゃのボディを装備してチョロQシティに出ると固有のイベント「クリーンキャンペーン」が発生。街中のゴミを集めるミニゲームをプレイできる。
チョロQワンダフォー!では
本作では荷台のカゴが水色に変更された。NPCの会話で「清掃車」あるいは「ごみ収集車」と呼称される。
現代のコースのスプリントレースに登場し、グリーンパークやブラックシティで清掃員として登場している。
レースでもいつも通り最下位ポジションだが、本作にはクラクションはないため「エリーゼのために」は流れない。
グリーンパークの清掃員は園内に散らばったゴミを集めており、プレイヤーに残りの空き缶らしきゴミの数を教えてくれる。
集め終わると「なんか綺麗になったよね」と喜んでくれる。
ブラックシティでは市民から直接ゴミを集めているようで、彼から捨てられたせんぷうきを譲り受ける。
あまり知られていないがこのイベントが発生する前に清掃車に話しかけると「まだ使えるのに捨てられるものもある」と富裕層街らしい悩みを打ち明けてくる。
過去の世界のレースでは清掃車の代わりにバキュームカーが最下位のポジションを走っている。街中を走っている一般市民のチョロQにもバキュームカーがおり、特にグリーンタウンにいる彼はあるパーツのありかのヒントをかなり遠回しに教えてくれる。
チョロQHGでは
ハードがPS2になったことと制作会社が変わったことから再び外観が変化している。本作からはおもちゃのチョロQ同様荷台のカゴに文字かロゴが描かれるようになり、本作では「清掃事業」と描かれている。
ふたたびグランプリにも参戦するようになったことから名前も登場。本作では「ガベージバスター」という名で登場する。
また本作のみ「みんなで遊ぶ」モードで選択できるキャラとしても登場。
とはいえレースではもはやなんのためにレースに参加したのか分からないレベルで遅い。
ワンメイクやチキンレース、決闘レースなどの特殊な条件のレースでない限りはいかなるレースにも参加している。
前述のようにグランプリにも参加しているが、最上位グランプリであるHGグランプリでは周回遅れになってしまうほどに遅いある種のネタキャラになっている。
チョロQHG2では
荷台のカゴには「CQ清掃局」と描かれている。
本作では「クリーン」というNPCとして登場。
なんと固有のイベントがあり、パパイヤアイランドに向けてビンに詰めたラブレターを流している。思いを寄せるミネルバにラブレターを届けてあげるとクリーンから清掃車のボディをもらうことが出来る。
レースではもはやお約束ともいえる最下位ポジションだが、本作ではレーサーをチームに勧誘することが出来る。それはつまりクリーンをチームに加えることが出来ることになる。
そしてチームに加えるとパーツ次第ではそれまで最下位だったことが嘘のように速くなる。
チョロQHG3では
グラフィックは『HG2』と同様。
前作に引き続き「クリーン」として登場。スプリントレースとグランプリに参戦しており、グランプリで名前を見ることが出来る。
例によって最下位ポジションで、「スペーストリップ」では早い段階で落下してリタイアしていることも。
一部のコースでは最下位にならないことも。
そのほかにも同じくせいそうしゃのボディを装備したQ`sショップの店員が登場している。
チョロQHG4では
『チョロQHG』と同様のボディで登場。荷台のカゴにはリサイクルマークが描かれている。
本作ではスプリントレースのビギナーカップとホリディカップにしか参戦せず少々影が薄い。
一方ポクイータウンには清掃業者「ポクイー清掃(ゲーム中ではギヤスト清掃と表記)」に務めるギヤスト(公式サイトではギャストと表記)というチョロQが住んでいる。語尾に「リサ」が付く個性的な言動が特徴。
ポクイータウンに行けるようになってから9月になるとギャストから清掃アルバイト募集のメールが届き、ポクイー清掃を訪ねると街中の回収ボックスからゴミを集めるミニゲームをプレイできる。
クリアするとバイト代5000Gと共に清掃車のボディをもらうことが出来る。
ポクイータウンにはおそらくこの清掃業に務めていると思われるババチという清掃車が街中を走っているほか、ブラチータウンにもロズミャルという清掃車が街中を走っている。ロズミャルはゲープコッチ島や島内のコースについて教えてくれ、ババチは季節ごとの清掃業の悩みを打ち明けている。
地味ながらもいつものツートンカラーは本作ではCPU専用カラーになっている。
チョロQワークスでは
トゥーンシェイド調の新しいグラフィックで登場する。荷台のカゴにはリサイクルマークが描かれている。
またゴミ集めのミニゲームがあるのかと思いきやそんなこともなく、いつものようにレースの最下位ポジションで登場するのみ。
さらには特にキーパーソンというわけでもないにもかかわらず入手不可のボディになってしまっている。
清掃車たん(擬人化)
シリーズにおいてはトップクラスの人気キャラクター故か、「清掃車たん」と呼ばれたせいそうしゃを元に擬人化された非公式キャラクターも存在したりもする。
更には、「清掃車たんかわいいよ清掃車たん」というタグも存在する。