概要
ドラえもんプラス5巻及び、藤子・F・不二雄大全集16巻に収録。
この貝を体に付けられた人はその貝の名前の通りに行動したり、感じたりする。
セットの内容は以下の通りだが、オセッ貝は大山版にのみ、カイ貝、モウイッ貝、オコヅ貝、デッ貝は水田版にのみ登場したもので、他にも水田版ではマチ貝には過去に何か自分に対して行動したことがある人が、人違いだということで貝をつけた人に行った行動を取り消してしまうという要素が追加され、名前だけだったがヤワラ貝、ハンセイ貝、キキチ貝、モウイイ貝が確認できる。
- アタタ貝:身体が温かくなる。
- やり貝:やる気が出る
- マチ貝:やっていることが間違いだらけになる
- オタ貝:相手の失敗を自分も冒し、おたがいさまになる
- ヤッ貝:厄介なことが起きる。
- ジコショー貝:目の前の人に名前を名乗ってしまう。
- ウンドー貝:運動会のリレーのように無我夢中で走り続ける。2個を対にして使用する。
- オセッ貝:お節介焼きになる。
- カイ貝:体中がかゆくてたまらなくなる。
- モウイッ貝:そのときやっていたことを何度も繰り返してしまう。
- オコヅ貝:近くの人からお小遣いをもらうことができる。
- デッ貝:体が巨大化する
- 妖貝:装着者の体にある変化が訪れ、見たものを恐怖させる。
ストーリー
下校中ジャイアンとスネ夫は今日は難しい宿題がたくさん出たとうんざりするが、のび太はしずかと力を合わせて頑張ろうとする。これを聞いたジャイアンとスネ夫は「どうせのび太なんか一つもできないんだから」とのび太をバカにし、のび太もこの言葉にやる気をなくし怒って帰宅した。
そしてドラえもんへ涙ながらに泣き言を話すが、その時ストーブも入っていないのに部屋が暖かくなっていることに気付く。実はそれはドラえもんがそうなる貝セットの一つ、アタタ貝を背中に付けていたからで、ドラえもんにやり貝を付けられたのび太はやる気に満ち溢れ、あっと言う間に宿題を終わらせてしまった。
このことをしずかに電話で得意げに話したのび太は、彼女にもこの貝を貸してあげようと思い外に出たが、うっかり口を滑らせてジャイアンにこれを奪われてしまった。訳を聞いたドラえもんは「とり貝っこしよう」と、かたづけラッカーで自分達の姿を透明にしてスネ夫の家に潜入。ジャイアンとスネ夫にマチ貝やオタ貝を付けて宿題をメチャメチャにさせ、やり貝を取り戻した。
その後ジャイアンとスネ夫が頭を冷やすため空地でキャッチボールを始めると、今度はヤッ貝を付けて神成さんの家の窓ガラスを割らせた。更に2人が逃げるとすぐにジコショー貝を付け、素直に謝りに行かせ、2人は先生からの注意を受けることとなった。
一方その間にのび太はしずかにやり貝を届けることができたが、帰りに貝のことをジャイアンとスネ夫に気付かれ追われてしまったので、とっさに別の貝を2人に向かって投げてしまった。すると2人はいきなり互いにランニングを無我夢中で競い始め、この様子をのび太は部屋の窓から見ながら、先ほどの貝がウンドー貝であったことをドラえもんから聞かされるのだった。
アニメにおける原作との主な相違点
大山版は1989年7月28日に、水田版は2011年11月4日にそれぞれ放送している。
1989年版
- 宿題は授業でやりきれなかった分の残りで、のび太はちゃんとやってくるように先生から念を押されていた。
- のび太は他にも「しずかのを写すばっかり」や「こんなのと一緒じゃ徹夜しても終わらない」とジャイアンとスネ夫に言われ怒って帰って行った。
- のび太に泣き付かれ訳を聞いたドラえもんは同情してすぐにこのセットを出している。このためアタタ貝はこの後で使用していて、やり貝を付けたのび太の熱気をドラえもんも感じていたが、それは単にアタタ貝を外すのを忘れていただけだった。
- ジャイアンは単にスネ夫の家に宿題をしに行こうとしていただけで、のび太の胸倉をつかんだ際にやり貝を見つけ奪って行った。
- スネ夫の家に入る際ドラえもんとのび太はとうめいマントを使用している。また、ジャイアンとスネ夫がやっていた宿題は計算問題だった。
- 神成さんはジャイアンが素直に名乗り出て来たことだけには感心して、この後のび太はスネ夫にオセッ貝を使い、先生を呼びに来させている。これによりジャイアンはスネ夫を空地でボコボコにしている最中に、背中にさっきとは別の貝が付いていることに気付いている。
- あの貝がウンドー貝だと聞かされたのび太はドラえもんと一緒に大笑いしていて、ラストはジャイアンとスネ夫が走って行った後、画面が空にフレームアウトして終了している。
2011年版
- のび太の泣き言を聞いてドラえもんは「だからってやらない訳にはいかないだろ」と答えていて、のび太はアタタ貝を見た時、「カイロみたいなもの?」と言っていた。
- 今回も1989年版と同じく、スネ夫の家に入る際ドラえもんとのび太は、とうめいマントを使用している。ちなみにジャイアンとスネ夫がやっていた宿題はことわざの問題で、この2人の珍解答にドラえもんとのび太がクスクス笑ったため、ジャイアンはスネ夫が笑ったと思って掴みかかり、スネ夫からキャッチボールを提案された。
- のび太はもっとジャイアンとスネ夫に仕返しをしたがったが、ドラえもんがそろそろ帰ろうと言い出したため、背中の手の届かない所にカイ貝をつけ、一人で2人の後を付けて行った。
- ジコショー貝はジャイアンに付けていて、スネ夫はお互い様だろとジャイアンに名乗るよう強要され、神成さんは1989年版と同じく素直に名乗り出て来たことだけには感心していた。
- ウンドー貝を付けられたジャイアンはスネ夫が走り去って行った後、カイ貝を外したドラえもんがこのセットを返すよう言って来たため、のび太はドラえもんにモウイッ貝を付け、同じセリフを繰り返させ足止めした。
- その後のび太はオコヅ貝を付けてみて、通りかかった太った男性からお金をもらう。ところがそこにジャイアン達が走って来てぶつかり、このことでウンドー貝が外れて捕まってしまい、仕返しだとマチ貝を付けられたことで、さっきもらったお金は人違いだったと、もとの男性に回収されてしまった。そしてスネ夫にデッ貝を付けられるも、これで体が巨大化したため、ジャイアンとスネ夫は恐れをなして逃げて行った。
- 帰宅後のび太はドラえもんから怒られるも、すぐに貝が混ざっていたことを知らされ、のび太はしずかに妖貝を渡してしまったっていたことで、2人がしずかの家に急いだ時には既に禍々しい空気が漂っていた。