概要
藤子・F・不二雄原作の漫画「ドラえもん」に登場するひみつ道具で、TC21巻「精霊よびだしうでわ」に登場した。
その腕輪を手首に装備して「~の精」と言いながら腕をこすると、近くの自然現象に応じた精霊が召喚され、呼び出した人の言うことをある程度聞く。ただし、その精霊は自我が持っており時々呼び出した人に歯向かうような行動を起こすこともある。
近くに元となった自然現象が無くなると精霊は消失し、また精霊の意味を持たず「~のせい」と言いながら腕をこすっても同様の効果を発揮する。また、後述する雪の精のセリフから、元となった物があってもそれが弱点とする物(火なら水、雪なら熱と言った具合)に触れても消えてしまうことが示唆されている。
派生作品では『ドラベース』にてかぶと虫杯2回戦にて北海スノーフォックスが真夏の甲虫園球場に雪を降らせるために使用。その後、江戸川ドラーズも雪を解かす為に火の精を召喚したが、無茶な気候変化を行ったことで積乱雲が発生し、その結果スノーフォックスの敗北を招くこととなった。
呼び出された精霊たち
原作・アニメ以外では、火の精以外にも『のび太の牧場物語』で風の精と水の精が登場している。わさドラ版『のび太に恋した精霊』では、それらに加えて木の精がドラえもんのイメージで登場している。
火の精
パパのタバコの火(わさドラ版ではコンロの火)を元に召喚された。小柄な少年の姿をしている。
ストーブの代わりとして、ドラえもんに呼び出されたがじっとしているのが苦手でカーテンの火を燃やそうとしてしまったが最終的には元となった火が消えて事態が収まった。
雪の精
のび太が雪の降っている外で「この寒さは雪のせい(仕業)だな」と言いながら腕をこすった為に召喚された。小学生ぐらいの少女の姿で他の精霊に比べて頭身が大きい。
彼女は純粋にのび太と一緒に遊びたいだけなのだが雪を降らせすぎたことで交通麻痺を起こしてしまったり、のび太にちょっかいを出したジャイアンやスネ夫に攻撃したり、注意をしたドラえもんを追い払ったりしていた。
しかし、のび太の気持ちを無視して、吹雪の中で遊んだためにのび太は高熱を出してしまい、医者も雪による交通麻痺で来れない事態になってしまう。その夜、彼女はのび太の前に姿を現し、自分が消えてしまうことを承知の上で手をのび太の額に当てて熱を吸収し始める。それを止めようとするのび太だが雪の精の覚悟を受け止め、雪の精はのび太のことが好きだったことを伝える。
翌朝、のび太の熱は下がり、交通機関も回復。庭を歩きながら暖かな南の風に春の到来を感じるドラえもん。そんなドラえもんとは逆にのび太はどこか寂し気に空を見上げるのだった。
『ドラベース』での登場時ではほぼサプライズゲストなため、目元部分が描かれていない。