概要
2015年の元日にオッチョ(と角田)・ヤマネ・“ともだち”とで行なわれた謎の集会。
このシーンで“ともだち”の正体が一旦は明らかとなる。
同時期にユキジやヨシツネが“ともだち”の正体を探るために小学生時代の記憶を引き起こそうとしたり、マルオや春波夫が独自に“ともだち”の正体を探るという、重要なシーンであり物語のターニングポイントとなっている。
経緯
海ほたる刑務所を脱獄したオッチョが大福堂製薬のDr.ヤマネの正体がかつての同級生の山根君だと気付くと同時に、小学生時代にヤマネが話していた「秘密の連絡に使う本」の存在を思い出す。
「秘密の連絡に使う本」を探し当てたオッチョはその本から落ちた1枚の紙切れを拾いあげる。
その紙には……
ひみつ集会のおしらせ
日時 西れきのおわる年 2015年元日の夜
場所 理科室
とまるで子供のような字で書かれた文章があった。
理科室に向かったオッチョ(と角田)は、暗闇の中で1人佇むヤマネと再会。
ヤマネが「ドンキーが何かを見てしまったこと」「“ともだち”もこの集会に来ること」「キリコに説得され組織から逃げ出したこと」「“ともだち”からひみつ集会の通知を受け取ったこと」等々、今までの経緯やキリコとの関係性を語るさなか、廊下を歩く足音と共に“ともだち”が現れる。
オッチョが正体を探ろうと問いかけるも、“ともだち”は秘密基地や“よげんの書”、月面着陸やスプーン曲げ、首つり坂の肝試しなどの思い出話を淡々と続ける。
しかし、ヤマネから「にせもの」や「噓つき」という言葉を投げかけられ、懐から取り出したピストルで左胸部を撃たれる。
“ともだち”を撃ったことで安堵したような様子だったヤマネだが、“ともだち”が連れてきた部下に自身も撃たれてしまう。
そしてオッチョは倒れた“ともだち”の素顔を見ることになる。
作中の謎
理科室に現れたヤマネは自身の後悔や決心からか、オッチョの問い掛けに対して答えず、一方的に話すばかりであった。
そのなかで、
「ドンキーが見ないほうがいいものを見た」「“ともだち”はこの理科室で生まれた。いや、死んだと言うべきか」「内緒にしたいんだあのことを。だから僕を殺しに」「結局、にせものなんだから」「君(ともだち)が噓つきだってこと」「君はあの理科室で死んだ?いや、死んでなんかない」「君は噓をつきそこなった」
等々、意味深なセリフを言っている。
これらが何を表しているかは定かではなく、完全に読者に解釈を委ねる形となっているが、おそらく原作完全版で明かされた“ともだち”の正体とその奥の真実を表していると考えられる。
単行本の仕掛け
ひみつ集会が描かれた単行本12集には、当時ちょっとした仕掛けがあった。
それは、オッチョが『ひみつ集会のおしらせ』を見つける描写が描かれたページに「本物の紙切れを挟んでおく」というものだった。
しかもただの紙切れではなく、実際に『ひみつ集会のおしらせ』と書かれ忠実に再現された用紙というものであった。
この「作中のシーンが目の前に現れる」という演出(ドッキリ)は多くの読者の度肝を抜いた。
実写版
実写版でもオッチョとヤマネが理科室で再会するも“ともだち”は現れず、ヤマネが“ともだち”を殺害するシーンはパレード中に変更されている。
また、ヤマネがオッチョに対してともだち暗殺の協力を申し出る微細なオリジナル要素もある。
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