もしも(呪術廻戦)
もしも
例えば先生の口癖を真似たり、昨日見た番組の話をしたり。そんな「もしも」。
呪いによる殺人事件を追う虎杖悠仁は、現場にいた高校生・吉野順平と意気投合。
だが順平は事件の犯人である呪霊・真人に心酔していた。
真人はそんな順平を利用し、虎杖と戦わせようと画策。
真人の策謀により順平の母親の元に特級呪物「宿儺の指」が送られたことで母親が指に呼び寄せられた呪いに殺され死亡する。
母が死んだことで追い詰められた順平は真人の甘言に弄され、半ば錯乱状態で自分の高校の生徒たちを呪殺せんとしたところを虎杖と遭遇。
虎杖と戦い、呪術初心者であることを考慮すれば、善戦するも敗北。
母を喪って荒んでいた心を理解してもらい、虎杖の説得もあり無事改心し、呪術高専入学を勧められた。
か、に見えたが・・・
「順平って君が馬鹿にしている人間の その次位には馬鹿だから
だから 死ぬんだよ」
(無為転変)
あの呪霊が突如として乱入。
彼に心酔していた順平には、虎杖の叫びが届くことはなかった。
これまでの親しい交流を一笑に付すかのようなドス黒い悪意。
虎杖は自身の内にいる宿儺に順平の救命を嘆願するが、宿儺はこれを拒否。挙句、宿儺に頼らなければ何も出来ない様をゲラゲラされる。
(アニメ版での真人役の島﨑信長氏と宿儺役の諏訪部順一氏の狂気的な笑い声は必見。)
「ああそうか。コイツらは どこまで行っても〝呪い〟なんだ。」
当の順平は無理な改造が祟り、その直後に絶命した。
「ゆ…うじ… な…んで?」
和解し、新たな友人になるかと思われた矢先に、唐突かつ救いのない無意味で無惨な死を迎えた。
末期の言葉から察するに、最期まで己の死が信じられなかったことだろう。
家族諸共呪霊たちの策謀の犠牲になり、嘲笑われながら死ぬという悲惨な末路は、「呪術師に悔いのない死などない」、「どこまで行っても呪霊は呪霊」という言葉を身をもって示したものであった。
後の展開から察するに、どちらにせよ彼には救いなど用意されていなかった…。
アニメOP1「廻廻奇譚」の曲のラストシーンにて吉野順平という少年が主人公である虎杖悠仁をはじめとした呪術高専メンバーと同じ制服を着て、一緒に過ごし、笑っている。しかし、本編で順平は真人の誘いに乗ってしまい、自身を虐め苦しめた学生や教師に復讐しようとした。それを止めようとする虎杖と交戦し、「呪術高専に来いよ」という虎杖の説得により戦いを止め、その手を取ろうとするがそこに真人が介入、上記の通り彼の無為転変により実質的に殺されてしまった。要するに、OPのラストシーンは「あったかもしれない世界」を描いたものだと思われる。
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