アハティ
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あはてぃ
エジプト神話に登場する複数の動物が組み合わさった姿の女神。
アハティ(Ahti)とは古代エジプトで信仰され、奇妙な図像が残されたあまり知られていない女神の一柱。
その姿は複数の生き物が混ぜ合わされたもので、身体はカバ、頭部は長い角のある大きな眼のカモシカのようにも見えるが、実はスズメバチを図案化したものなのだという。
古代エジプトの図像学では、カバは戦争の神セトとも結びつけられている、無秩序と強さの象徴であるとされ、スズメバチはエジプト人たちが貴重な蜂蜜を得るために育てているミツバチたちを襲って喰い殺し、その鋭い毒針で人をも刺して命を奪うこともある恐ろしい虫であった。
そのような異形の姿の女神であるアハティについての特筆すべき神話エピソードは現在知られておらず、護符などの対象にもされずに、意地悪な性格であったと伝わるのみである。
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