概要
アマランヒグ(Amalanhig)とは、フィリピンに伝わる魔物(アスワング)の一種。
寿命が来る前に自らの持つ邪悪な力の継承に失敗してしまったアスワングが、墓地より蘇ったゾンビやグールのような怪物で、見た目は人間に似ているが動きがぎこちなく犬歯がとても大きいといわれている。
彼らに襲われて捕まってしまった犠牲者は、その牙でかみ殺されるか、くすぐられて恐怖の中で笑い死ぬという。
身体が硬く動きが直線的なので、追いかけてこられたらジグザグに走ったり、高いところに登ると逃げられるといわれる。
また水を苦手としているので、川や池に飛び込んでもよいとされる。
余談
アスワングは西欧の吸血鬼のような不死者ではなく、人間社会に隣人として潜伏する魔物で寿命もある存在である。
彼らは吸血鬼や食人鬼という属性を他者に移すことができ(移されたものとしてはマリア・ラボの都市伝説などが知られる)、無事に移すことができれば寿命が来れば永遠の眠りにつけるが、それができなかったときにはアマランヒグとして蘇るのである。