概要
トルコ最高峰で、主峰の大アララト山(標高5,137m)と支峰小アララト山(3,896m)からなる成層火山。
長い歴史の中で旧約聖書に登場するノアの方舟が洪水でさまよった際に辿りついた山であると考えられてきた。
現在はトルコ領であるがかつては多くのアルメニア系住民が山麓で暮らす地域であり、民族の象徴ともされ現在の国章にも描かれている。
度々紛争や戦争も起こり、オスマン帝国軍によるアルメニア系人の迫害もあったとされている。
1920年のセーヴル条約によりアルメニアの独立運動が活発化するが、オスマン側の領土をトルコ革命軍が奪還。
さらに現在のアルメニア側もロシア帝国の赤軍進行により侵略され、そしてソ連に組み込まれてしまう。
その後アルメニアはソ連の崩壊により独立国となるが、トルコと旧ソ連間の国境線を承認しておらずアララト山を含む一部領土の返還を求めている。