いわゆる「ナニワの幼馴染」というカップリングなのだが、同時に「どれみシリーズ」では、ほぼ唯一と言っていい非同一演者による中の人ネタのNLカップリングでもある。(なお、非同一演者による中の人ネタとしての百合カップリングにはあいももが、同一演者の中の人ネタとしてのカップリングには矢田ももなどがある)
あいこは、お馴染みMAHO堂の一員。一方の有馬健一ことアンリマーは『おジャ魔女どれみナ・イ・ショ』第10話に登場したあいこの幼馴染である。
概説
アンリマーは、あいこをして「ただのアホやない、とんでもないアホ」と言わしめる、思い込みの激しい少年。
幼少期のとある出来事からあいこの婚約者を自称しており、全力で過多にもほどがあるレベルの愛情をあいこに注ぎまくっている。しかも、あいこパパとは即座に意気投合するノリの良さを見せている。
まぁ、きっかけはどうあれ、アンリマーはあいこを全力で愛している上、妹尾家ともうまくやっていける才覚を持っているため、成就すれば、たぶんあいこは幸せになれるであろう……という憶測が容易にできる組み合わせ。
問題はアンリマーが「慎み」とか「加減」とか「TPO」とか「デリカシー」とか「空気を読む」とか、そういう精神的イケメンなマネがカケラとしてできないアホであるという事。
『ナ・イ・ショ』第10話において紆余曲折の末「阪神タイガースがリーグ優勝を果たしたら交際する」と約束し合った仲。(あいことしてはタイガースの優勝は、もう2~30年は無く、それまでにアンリマーの頭も冷えると考えていたが、その年の冬に闘将星野仙一が阪神の監督に就任してしまったため、青くなった)結果として阪神タイガースが2003年(あいこが中学1年の秋)にリーグ優勝を達成させてしまったため、交際をスタートさせることとなる。
だが、事ある毎に、あいこへの愛故を、あいこだけでなく学校中にエブリデイエブリバディエブリワン状態で主張するアンリマーにブチ切れした(あとアンリマーが単なるボケではなく、あいこに冷静なツッコミをするようになった、というのも理由)あいこは、ついに『おジャ魔女どれみ16』に入る直前にアンリマーをフる事となった。そのため、現時点では、このカップリングは(一時期は公式同然だったとはいえ)ファンの妄想の産物に近い。
……が(何度も言うが)アンリマーはとんでもないアホである。アホは懲りないものである。少なくともアンリマーにはあいこに会うために学校休んで家出して美空市にやってきたなどという前科があるため物語の展開次第では十分な逆転劇もありうるとファンが考えるのも、やむない話ではある。
また、アンリマーとの破局は本編中、あいこの証言のみでしか確認できず、それを確定させる客観的な事実が本文中にて、きちんと語られていない というのも、逆転劇が予想・期待される理由の一つとして挙げられる。
そして、ついに『どれみ16』最終巻でアンリマーとあいこは早稲田大学の同期生として再会することになった。(あいこはスポーツ科学部、アンリマーは教育学部)
しかもアンリマーはあいことやり直したいというコケの一念で早稲田に合格している。
ただ相変わらずのアホぶりに、あいこはアンリマーの事を「FLAT4よりもタチの悪い『残念なドアホ』や」と評して結論付けている。とはいえ正直なトコロここまでの行動に対して未だに「(関西的な言い回しとしての)大バカ野郎」と断じないあたり、まだ、あいこの側にも少しは情が残っているのではないかと受け取る事も不可能でもない。
大学に入ってなお陸上一筋となっているあいこと、あいこ一筋を思いながらもアホゆえに寄り道してしまいがちのアンリマー。
その結論は、公式も述べることができない、まだまだ先の話のようでもある。
中の人ネタとして
アンリマーの中の人であるサエキトモと、あいこの中の人である松岡由貴は、ガイナックス制作アニメ『アベノ橋魔法☆商店街』の主役コンビ(それぞれ、主人公サッシこと今宮聖志(サエキ)と、ヒロインアルミこと朝比奈あるみ(松岡)を演じている)であり、同番組の連動ラジオをアニメ放送終了後から始めたにもかかわらず3年近くも繰り広げて伝説となったコンビである。さらにこのコンビ、2010年には再びラジオ番組「ガイナックス電波」を繰り広げ、再び3年近く番組を保たせた。そのため、このコンビの固定ファンも多く、彼らからは二人は唯一無二の大親友と認識されている。
どれみシリーズにおいて、サエキの担当役は他にも存在するが、特にアンリマーが取りざたされるのは、他の役があいこよりもどれみと関わる事が多い(暁どれなど)ためである。またシリーズにおけるサエキ担当キャラの中でアンリマーだけが関西出身キャラ(サエキも大阪府出身)であり、同時に「中の人降臨」と呼ばれるほどにテンションが高い(当時のサエキも暴走トークを売りにしており「兄貴」と呼ばれていた)キャラである事にも由来する
そのため、中の人的にもアンリマーとあいこに、このままで終わって欲しくない、というのがサエキ・松岡ファンの偽らざるホンネであったりする。
ちなみに、あいこがアンリマーをフッたとされる時期について『16』中に明言は無いのだが、星野阪神の優勝確定(2003年のシーズン終了)から、交際が始まったコトを考えると、中1の3学期から中2(2004年)の前半にかけてはおそらくカップルとして順調であった(付き合い始めた当初、少なくとも中1の頃はコンビとして息が合っていた事をあいこ自身も本文中で認めている)と推察できる。
その後、このコンビは歯車が噛みあわなくなって、最終的にはあいこがアンリマーをフる結果となるわけだが、実はこの時期を現実の年数に照らし合わせるとサエキの心臓病が悪化して一時引退に追い込まれた時期と完全に一致する。(サエキの休業宣言が2005年の2月)
と、なると、アンリマー自身も『16/17』の時点で2004~2010年当時のサエキと同様の苦しみを抱え、冷静なツッコミも、それ故の精神状態の変化から来るものという推測 も成り立つのだが……。(あくまでも推測です)
果たして山田(栗山)氏がそこまで意図していたのかは、作者本人にしか知る由もないのだが、これに照らし合わせるとサエキトモおよびコンビの復活が2010年。つまり少なくとも5年後、アンリマーとあいこが20歳になった時に、2人の復活愛を期待できるのではないか、と考えるのは無理のない話ではあるかもしれない。(サエキの声優としての復活劇に松岡が深くかかわっている、というのも理由の一つではある)
関連イラスト
関連タグ
表記揺れ
作品関連
中の人つながり
あるみサッシ(アベノ橋魔法☆商店街のタグ。朝比奈あるみと今宮聖志のカップリング。中の人が全く同じ)