解説
CV:長嶝高士
アクセルの街の領主を務める男。機動要塞デストロイヤーの騒動の後から登場している。
不当な搾取や贈収賄に始まり、気に入った女はどんな手を使ってでも手中に収め、その後は散々弄んだ挙げ句飽きたら少ない手切れ金を渡して放り出すという、卑劣漢にして絵に描いた様な悪徳領主。
『ランダムにモンスターを召喚する』神器と『他者と体を入れ替える』神器の2つを所有しており、前者の神器で喚び出した悪魔・マクスの認識改変能力を利用し、後述の悪事の証拠を揉み消し続ける事で現在の地位まで登り詰めた(本人は自力で登り詰めたと思い込んでいる)。
ダクネスに偏執狂的な執着を抱いており、自分の嫁にするべく彼女が幼い頃から執拗に狙い続けていた模様。
容姿
大柄で太った中年というのは共通しているが、アニメでは肩まで伸びた金髪(3期11話でズラだったことが判明)を持つ口髭を生やした容姿に、漫画版では頭頂部が禿げ上がり豊かな顎髭を持つ容姿になっている(スピンオフ『この仮面の悪魔に相談を!』のコミカライズでは、アニメ寄りの容姿)。
作中の動向
機動要塞デストロイヤー戦の際、ウィズがランダムテレポートさせたデストロイヤーの動力源『コロナタイト』が運悪く彼の屋敷に転送され、結果として屋敷が爆破されてしまう。
カンカンに怒った彼は、上述のマクスの力を利用した上で、テレポートを使うよう指示したカズマを死刑にしようとしたが、執心しているダクネスが彼の仲間になっていると知り、方針を変更。
カズマに猶予を与えてやる代わりに、養子である息子のバルターをダクネスと婚約させ、もう1つの神器の力で自身とバルターの体を入れ替えダクネスを嫁にしようと画策する。
しかし父と違いバルターは品行方正な上、ダクネスの好みでもなかったため見合いは破談に終わった。
ちなみに、その神器は後に自分の体と入れ替えるのを目的として国の第一王子・ジャティスに贈ったのだが、彼の遠征中はその妹のアイリスが預かっていた事により、アイリスとカズマの体が入れ替わる騒動が起こっている。
後に、持ち主の死後に神器を悪用されないように回収していたクリスと、彼女から事情を聞いて手伝うことになったカズマによって回収、そうとは知らずに神器が使えなくなるように封印したアクアによって、体の入れ替え作戦ができなくなった。
だが、これは彼にとって二の次。
次にダスティネス家がベルディア戦でアクアが起こした洪水被害の弁償金の大半を肩代わりしたのが原因で資産の大半を失った事を知りながら、デストロイヤーに穀倉地帯を破壊されたせいで農家を始めとする職にあぶれた人々がダスティネス家を頼るよう仕向け、貧困に喘ぐ人々を見捨てられなかったダスティネス家は、結果としてアルダープの家に莫大な借金を作ってしまう。
『もしダスティネス家の当主に何かが起こり返済が困難となった場合は、担保としてその身体で支払う』と約束させた上で、マクスの力で当主であるダクネスの父・イグニスに強力な呪いをかけ、ダクネスが自分と結婚せざるを得ない状況にまで追い込んだ。
なお、普通に考えればダスティネス家がアレクセイ家から借金する謂れがなく、領主として農家を救わなければならないはずのアルダープを職務怠慢として訴えることができたはずであり、事件後にダクネスも何故そんな約束を通していたのか疑問に思っていた。おそらく、これもマクスの力によるものと思われる。
しかし水面下で暗躍していたバニルの働きもあり、式に乱入し大暴れを始めたカズマ達にダクネスを奪還される。
その後は、公衆の面前で恥をかかされた事への八つ当たりも兼ねてマクスに暴力を振るっていたが、そこへ現れたダクネス(に化けたバニル)に騙され、自ら「契約の解除及び滞納していた代価の清算」と解釈される言葉を口にしてしまう。
その結果、『マクスが好む絶望や恐怖の悪感情を決まった年月分放ち続ける』という代価を支払う事となってしまい、悪あがきも虚しく嬉々として己を嬲るマクスによって地獄へと連れて行かれた。
引きつった笑みが最後のカットとなった彼の「どうか早めに殺してくれますように」という願いが叶ったかどうかは…、最早誰にも分からない。
バニル以外は真相を知るよしも無い為、表向きには"失踪"と扱われ、契約が解除されたと同時にマクスの力で隠蔽していた悪事も全て露見し、財産は没収され全てあるべき所へと戻った。
余談
ちなみに、マクスの契約の代価は契約者本人のみの責任であるため、息子のバルターを身代わりにしようとしたがバニルに一蹴されている。
またバニル曰く「召喚されたのが他の悪魔だったら、召喚と同時に八つ裂きにされていた」らしく、特別呑気で頭も悪いマクスだったからこそ、殺されず代価の滞納もできたに過ぎなかった。
アルダープもマクスの代価の内容を碌に聞こうともせず、バニルに内容を告げられるまでは歯牙にもかけていなかった(知っていたら「代価を支払う」とか言わなかっただろうが、どのみちバニルに見通されて暴露されただろう)。
結局、神器や悪魔の力で今まで好き勝手した分、バニルの暗躍で今までのツケを死後も支払い続ける羽目になったという、因果応報・自業自得と言うべき最期であった。
なお功労者であるバニルも、マクスのことを隠して暗躍していたせいで、イグニスに呪いをかけた疑いを向けられカズマ達に問い詰められる羽目になったのは別の話。
一応バニルは真相を話そうとはしたが、前置きにダクネスを煽ったせいで起こったドタバタ劇により、「カズマの私的財産を狙ったバニルのマッチポンプ」という形に認識されてしまった。
関連タグ
この素晴らしい世界に祝福を! このすば!の登場人物一覧 腐敗貴族