エイトセンシズ
えいとせんしず
小宇宙の真髄と呼ばれたセブンセンシズをも超える、第八の感覚。八識、阿頼耶識とも呼ばれる。
『聖闘士星矢』の世界に於いて、死者は全て霊魂となって黄泉比良坂に堕ちて冥王ハーデスの治める冥界に行くが、そこで死者が肉体を失う瞬間に初めて目覚める感覚である。
聖闘士の長年に渡る宿敵である冥王ハーデスは、神話の時代に本来の肉体を天馬星座の聖闘士に傷つけられて以降、肉体を眠りの神ヒュプノスに命じてエリシオンのハーデス神殿に保管し、魂が復活する度に現世で清らかな魂の持ち主(NDのアローンや、本編の瞬)に憑依して仮初の肉体を得て聖戦に挑んだ。聖闘士側は勝利を重ねたものの敵本陣の冥界へは侵攻が不可能で、冥王軍そのものを駆逐する事は出来なかった。完全決着を付けるには聖闘士も冥界に赴き、ハーデスの真の肉体を滅する必要があったが、冥界は死ねば誰でも行くことができるが冥界の理に支配され戦うどころでは無くなる。つまりハーデスと戦うには生きたまま冥界に行く事が条件であるが、それをなし得る方法こそがエイトセンシズである。
第七感を常に保ち続ける黄金聖闘士ですら、身に付けるのは並大抵のことでは無く、ハーデス編開始時点で目覚めていたのは、幼少時常に神仏と対話し続け生死の境をさ迷い、視覚を封じて小宇宙を高めていた乙女座のシャカのみであった(星矢達はハーデス城内部の冥界の穴に飛び込む際に最終青銅聖衣の加護による助力と気合で目覚め、アイオリア達は冥界に落とされて第八獄コキュートスで氷漬けになっていた所アテナの小宇宙の残滓で覚醒した)。
セブンセンシズと同様に小宇宙の増幅作用もあるようで、星矢がラダマンティスをふっ飛ばしたり、ロストキャンバスでもシジフォスが、目を潰してエイトセンシズに覚醒して危機を脱している。
また聖衣を神聖衣にするのにも、エイトセンシズまで小宇宙を極限に高める必要があるようである。(そう考えるならば、黄金魂では嘆きの壁を破壊する時点で戦死していたサガ、シュラ、カミュ、アルデバラン、デスマスク、アフロディーテ、アイオロスも最終的にアテナの霊血の加護を受けて覚醒したと思われる。)
身に付けるのはほんのひと握りの聖闘士ぐらいのものと描写されてきたエイトセンシズだが、ロストキャンバス外伝ではアスミタの関係者であるアヒンサーという仏荒らし(聖闘士から見て一般人)が会得しており、冥闘士版のシャカポジションである地魁星アタバクの冥闘士の作り出す曼荼羅に一度取り込まれながらも脱出したり、冥界へ行っても正気を保っていたりとトンデモな事をやらかしていた。
聖闘士星矢Ωにおいては言及こそされていないが、二期においてセブンセンシズを超える小宇宙「オメガ」が存在している。これは「エイトセンシズとは別軸で存在する究極の小宇宙」という位置づけらしい。(スタッフいわく)