概要
エバー航空は、台湾の大手海運会社「長栄海運」を核とする、長栄集団(エバーグリーン・グループ)の民間航空部門として1989年に創立された。但し、既にアメリカに長栄集団と一切の関係を持たないエバーグリーン・インターナショナル航空が存在していた事から、混同を避ける為、社名をエバー航空とした。
長栄海運は戦前南日本汽船(戦後に親会社の商船三井に吸収合併)に務めていた張栄発氏が戦後紆余曲折の末立ち上げた企業である。1970年代のエネルギー危機の際コンテナ船に注目し、積極的な導入を進め、その結果世界最大のコンテナ船企業となった。
彼の夢であった航空事業の参入だが、当時は中華航空(チャイナエアライン)・復興航空(トランスアジア航空)・遠東航空(ファーイースタン航空)の3社が激しく競合していた。
そんな中、海運事業で得た経験、安全性への重視(それまで台湾の航空会社は既に消滅していた民航空運公司を含め、事故のイメージが強かった。)、サービス向上(いわゆる「第四のクラス」を始めて創設)によって、設立から20年足らずのうちに復興・遠東両社を追い抜き、中華航空としのぎを削る、台湾を代表する航空会社へと成長を遂げている。
2017年5月現在、日本国内へは10の空港に就航しており、全日空と共同運航を行っている。(創設時の添乗員教育は全日空を参考にしていた。全日空の前身の一つ、極東航空は商船三井の子会社関西汽船の支援を受けていた。)
2013年6月18日に全日空などが加盟しているスターアライアンスへ正式加盟した。
台湾最大の航空会社であるチャイナエアラインとはライバル関係にあり、度々航空事故を起こすチャイナエアラインと比較すると、エバー航空は安全面で好評価を得ている。また、子会社のユニー航空も運用実績はなかなかのもので、今現在同社の死亡事故は空港職員のうっかりで銅線付きのバッテリーと有名人の荷物の中にあったガソリンが持ち込まれそれらが火災を引き起こしたと思われるユニー航空873便火災事故(犠牲者1名)しか起きていない。
日本国内の就航地
2024年9月現在。季節便は★印。貨物便ありの空港は◎印。
サンリオとの提携
航空会社では初めてサンリオと提携し、サンリオキャラクターが描かれた特別塗装機を運行している。2017年5月現在合計6種類の塗装がある。
その他
同じスターアライアンスメンバーであるANAとほぼ同じ時期に、同じように機内販売にて乗務員制服のフィギュアシリーズを売っていたことがある。(参考)