ギルドとは?
この項目における「ギルド」とは、TCG『マジック:ザ・ギャザリング』の背景ストーリーの舞台となる次元(異世界)の一つであるラヴニカに存在する「ギルド」と呼ばれる10の組織のうちの一つである。
オルゾフ組の概要
オルゾフ組とは?
オルゾフギルドは富こそ力であり、体制が富を生み、罪悪感が体制を生むという信念に基づいて立ち上げられた。このギルドは宗教と高利貸し、そして犯罪組織を合体させたようなものである。大仰な階級制度の構成員たる僧侶や執行官や幽霊の審議官が、罪悪感に縛られた下僕や負債にまみれた霊、そしてスラルからなる信徒の集まりを統治している。オルゾフギルドの構成員の多くは自分達が統治することでラヴニカを最良の状態にできると心から信じており、権力を確かに手にするためには方法を選ばない。ラヴニカ人の多くはオルゾフを堕落した組織としてみているが、彼らが保証する富や名声、そして長寿に引き寄せられている。
ただ、ラヴニカ社会が平和でなければ安心して金儲けができないため、
大規模な社会不安が発生した際は、時としてどのギルドよりも素早く解決の為の行動に出たり復興事業に動く事もある。
ギルドの色
ラヴニカの各ギルドはギルドごとに2色が割り当てられているが、
白黒の2色がギルドの色として割り当てられている。
社会秩序を重視する白と個人の利益を重視する黒が合わさった結果、社会秩序の維持に必要かつ個人の力を示す指標となる金銭(経済)を支配している。
オルゾフの役割
- 聖職者:無意味な宗教に従事する者
オルゾフの中層階級の多くはギルド内で何らかの公式な宗教上の階級を保持している。それは下位の奉仕者から上位は司教にまで至っている。オルゾフの聖職者は他の次元の宗教従事者と比較して不実に見えるかもしれない。
彼らは信念に従っているが、その信念は神的象徴よりも権力の流れを中心としている。聖職者達はその職務から階級名を賜る。罪討人はオルゾフの教義に従わない者を罰する。放免者は信者達をその罪から解き放つ、通常は何らかの贅沢な贈り物もしくは支持と引き換えに。
- 死をもたらす者:生命を奪う専門家
オルゾフの殺し屋は複雑に入り組んだ職務であり、多様な分類がある。中には死刑執行人がいる――司教達の正当な裁きを振るう巨人達。また密告者や信頼できない協力者との「仕事の関係を断つ」幽霊の暗殺者がいる。
他は、脅威を除去することによって大衆を守る栄誉ある兵士達である。オルゾフが誰かを「終わらせる」と決めたならば――オルゾフの構成員でも、ギルド外の何者かでも――オルゾフは援助を打ち切ることによってそれを伝えることを好む。オルゾフの殺害はしばしば名刺の類に署名される、もしくは複雑な儀式とともに誇らしげに宣伝される。
- 騎士:美徳と悪徳の模範
騎士身分は、その忠誠と技能を何らかの形で証明したオルゾフの構成員へと授けられる栄誉ある地位である。一人の人物が騎士となるたびに、その者は自身の何らかの特質を表すような称号を賜る。
この特質は伝統的に、正しき美徳である必要はない。例として、償いの騎士は過去の罪を償う行いから騎士となったのかもしれない。絶望の騎士はオルゾフ組の敵へと災いをもたらした者なのかもしれない。
- 行政官:細字の整備者
オルゾフは代理人、顧問、管理者、計理士、相談役、そして急使といった者達の小さな一団を雇用している。彼らはギルドの業務と経営上の活動を管理する。
通常、これらのギルド構成員達は様々な名称を持ちながらも、行政官と呼ばれている。中には強大な法術士がおり、彼らはまた時に弁術士とも呼ばれている。彼らは契約を実施し、真実を語ることを促す「真実の輪」を作ることができる。
また鋳造者もおり、金を貸し様々なラヴニカ市民の債務を記録し続けている。行政官の中には貿易商人もいる。彼らは資産(合法もそうでないものも)の流れを調整し、外部の者との取引を計画する。
他には故買人のように、物品を隠匿し運搬して検問を通過させる者がいる。司教やオブゼダートの面々のようにけばけばしくはないが、行政官達はギルドにてかなりの実力を振るっている。彼らはしばしば、いかにしてギルドが各構成員達の枠組みを越えて強く団結するかの鍵を握るためである。
- スラル
肉から構築され、価値を失った硬貨で作られた仮面で顔を覆うスラル達は、オルゾフの身分階層において最下層に位置する。彼らは下僕として魔法的に創造され、主に付き従う、伝言を届ける、もしくは聖堂の入り口を見張る姿を見ることができる。熟達の死司祭やスラル使い達はより大型のスラルを創造することができ、より奇妙な用途に用いることもある――飛行乗騎、駕籠持ち、もしくは武装して歩く保管庫として。オルゾフの精鋭の中にはスラルを流行の装身具のように扱う者がおり、甘やかされたペットのように、貨幣を連ねた鎖で彼らを繋いでねり歩く。
- 天使:拘束されぬ自由
オルゾフで天使は稀な存在である。天使は伝統的に信仰と共同社会の顕現であるため、ほとんどの天使は富と強欲のギルドへと加わることを良しとしない。だが時折、ある天使がボロスの単純化されすぎた原理と軍隊構造に幻滅し、正しい尊敬を見出す場所を求める時がある。ボロスの中で一兵卒となることを切望する天使には、オルゾフの中で聖像として力を振るう機会が与えられる。オルゾフの天使は処刑人、司令官、司教、もしくはその他高位の公職に就きうるが、むしろ彼女らはしばしば自身独自の職務を作り出すことを好む。天使は自身の命令規約に従って動き、能率的かつ無慈悲にそれを遂行する。
- 霊魂:アンデッドの債務者
オルゾフのギルド員が死亡した時、その者がギルドへと負っていた債務が通常は残っている。構成員の事情から死後も労役が継続することはしばしばあり、これはオルゾフがいついかなる時でも何百もの霊魂の下僕を支配できる理由となっている。注意すべきは、これら霊魂債務者達はオブゼダートの幽霊議員達とは大いに異なり、苦境にあるということである。オブゼダートは不死の地位と独裁的権力を獲得した者達である。
ギルドマスター(ギルド指導者)
幽霊議員オブゼダート
オルゾフギルドは幽霊議員の集まりであるオブゼダートによって支配されている。オブゼダートの面々は定命の姿を捨てた後でも富と権力を維持している。オブゼダートは不死者とも呼ばれ、限りある生という宿命を出し抜くことに成功し、死の敷居を越えてからも意識(と強欲)を保持している。不死者は大抵、病的に肥満した、だが弱々しく青ざめてぼんやりとした高司祭や貴族の姿で現れる。彼らは偏執症的で悪意に満ちた独裁者で、時には手間暇を惜しまずに野心家の手下を妨害し、噂を吹聴する者達を潰し、敵となり得る存在に探りを入れる。彼らは富、尊敬、そして忠誠を心から欲する。オブゼダートがギルドの部外者と直接交渉することは滅多になく、たいていはその公的な大特使、テイサ・カルロフを通じて取引をしている。
後にケイヤの手で全員殺害された。
他ギルドに対するオルゾフ組の態度
アゾリウス評議会
「彼らは目的よりもその過程を崇拝しています。ですが我々は彼らの厳格な秩序への献身を称賛します。それは帝国を築く最初の煉瓦の一片なのですから」
ディミーア家
「ディミーアはいくつかの面で、我々の写し鏡です。それゆえに我々が創造しようとするもの全てにとっての脅威です。我らの内に加えるか、さもなくば滅ぼすかを見極めねばなりません」
イゼット団
「興奮した迷子の子供です。忠誠を学ぶ機会さえあれば良き駒となるでしょう」
ラクドス教団
「危険な存在です、彼ら自身にとっても他にとっても。長命と富への脅威です。彼らを統制しなければなりません」
ゴルガリ団
「死は終わりではない、それは真理です。ですが虫と茸で帝国を築けはしません。彼らは衛生と富と自尊心を失った我々のようなものです」
グルール一族
「グルールは訓戒の童話です。彼らは、あらゆる文化が強力な指導者を欠いたらどうなるかという実例です」
ボロス軍
「ボロスの視野は限られていますが、彼らの遂行への意志は有用です。彼らの情熱は彼らを遊ばせる操り紐となります」
セレズニア議事会
「彼らは統一された世界という展望を我々と同じくします。ですがあのドライアド達は、自然という偽りの祭壇へと貴重な法を犠牲に捧げるでしょう」
シミック連合
「彼らは歴史の奥深くへと根付いています。ですが彼らの関心が生命を拡大させることだけで止まったなら、彼らはその来歴の少なくとも半分を失います」
関連リンク
外部リンク
『プレインズウォーカーのための「ギルド門侵犯」案内 その2』
『マジック:ザ・ギャザリング』公式サイトにおけるラヴニカ次元の紹介ページ