ギルドとは?
この項目における「ギルド」とは、TCG『マジック:ザ・ギャザリング』の背景ストーリーの舞台となる次元(異世界)の一つであるラヴニカに存在する「ギルド」と呼ばれる10の組織のうちの一つである。
セレズニア議事会の概要
セレズニア議事会とは?
セレズニア議事会とは、「調和」、「平等」、「一体」といった共同体主義を理念にし活動するギルドである。表向きには環境保護団体のような体裁をとっている。
自然とひとつになることを目的にもしており、それを世界に広げようとする行動がしばしば他のギルドとの対立を引き起こしている。
ギルドの色
ラヴニカの各ギルドはギルドごとに2色が割り当てられているが、
白緑の2色がギルドの色として割り当てられている。
セレズニア議事会の組織構造
ギルドの目的は各構成員の個性をすべて取り込み、議事会の道具へと変化させることである。
故に共同体であることを何よりも重視し、その中のすべてのものはその役割に関わらず平等であるという、いわば「全体主義」的な思想を持つ。その構成員は無私無欲で他人に尽くすものたちであり、傍から見れば洗脳的・狂信的集団であるようにも見える。
指導者はセレズニアのパルンでもあり、「自然そのものの顕現」「世界魂」とも呼ばれるマット・セレズニア。
そしてその声を伝えるドライアドのグループである議事会、ひいては部分的に意識を共有しているセレズニアのメンバー全員が指導者と言える。
言ってしまえば、クラウドコンピューティングのように、個人が持ち得た知識や経験を、マット・セレズニアというサーバーを通じて、構成員全員に共有される仕組みである。
過去にはディミーア家のサデックの手により、マット・セレズニアが抹消されかけたが、ボロス軍のウォジェク(警察組織)兵士アグルス・コスらの尽力により辛うじて阻止された。
その後、長らくマット・セレズニアは休眠状態となってしまい、セレズニアは弱体化しそのまま消え去るかに思われたが、トロスターニがマット・セレズニアとのリンクを回復させ、セレズニアは復興された。
ギルドマスター(ギルド指導者)
上述の通り、マット・セレズニアという概念的な存在を指導者に掲げる共同体構造の組織なので、指導者と公に呼ばれる者は存在しない。ここではギルドの中心人物と言える者を紹介する。
トルシミール・ウルフブラッド
セレズニアの福音者であるエルフの狼乗り。
彼が言った「我らと共にあるならば、すべてが平等だ。それまでは、お前の存在は無い。」という言葉はセレズニア議事会という組織の概念を指し示していると言えるだろう。
なお、小説などでもその存在はぼかされており、未だに謎の多い人物でもある。
トロスターニ
消滅寸前のセレズニアを復興させた中興の祖であるドライアドの女性たち。
上半身は人間に近い外観だが、下半身は木になっており、この部分で三つの身体が一つに繋がった姿をしている。
元々は長女シィム、次女セス、三女オーバからなるドライアドの三姉妹であったのだが、長らく交信が途絶えていたマット・セレズニアと接触したことで、セレズニア再興の使命を託されて一つの存在となり、新たな名前を名乗るようになった。
カードとしての初出は『ラヴニカへの回帰』に収録された「セレズニアの声、トロスターニ」。
イマーラ・タンドリス
葦のようにほっそりとした体格と柔らかく上品な顔立ちを持つ、優雅な立ち振舞いの女性。
孤児院のような施設を運営しており、過去には初のプレインズウォークの際に記憶を失い、宛てもなく彷徨っていた幼き日のジェイス・ベレレンを保護していた事もあり、彼にとっては最も古い知人となっている。
議事会からは強力なエレメンタルを使役する能力を授かっていたが、『ドラゴンの迷路』における迷路競争の走者となった際に、マット・セレズニアへのフィードバックに影響が出てしまうと考え、一時的にリンクを切断する際に返上していた。
カードとしての初出は『ドラゴンの迷路』に収録された「イマーラ・タンドリス」。
他のギルドに対するセレズニア議事会の態度
アゾリウス評議会
「いつの日か、彼らはその心を馬鹿げた外面の法から解き放ち、議事会の声に従うことを学ぶでしょう」
オルゾフ組
「彼らは、その個人的野心という命なき牢獄で迷っているのです」
イゼット団
「一人の過酷なエゴが支配する、悪戯のおせっかい焼き。失敗して破滅なさい」
ラクドス教団
「服従するまで、彼らは自制しなければなりません」
ゴルガリ団
「あの腐り這いつくばる者達は、虫と死を弄ぶ代わりに我々のやり方からより多くを学ぶことができるでしょうに」
グルール一族
「なんという無駄……臭くて無意味で破壊的な無駄、それだけです」
ボロス軍
「いずれ彼らは戦いに疲れ果てるでしょう。その時には、セレズニアの優しき抱擁がお待ちしております」
ディミーア家
「命の真の贈り物を決して味わうことのない、統率なき殺戮者達からなる幽霊の軍勢です」
シミック連合
「共同性と憐れみを持たない、生命と自然をねじ曲げる者達は失脚するでしょう」