オート9
おーとないん
『ロボコップ』シリーズに登場したマシンピストルでハリウッドのSF作品に登場するM41AパルスライフルやM1L1三銃身突撃銃、盛田式アサルトライフルなどと並んで有名な架空銃である。
当初はハリウッドでは定番だったデザートイーグルをそのまま持たせる予定だったが、バーホーベン監督に「スーツを着て体格の大きいロボコップにはサイズが小さすぎるから映える銃が欲しい」という理由でこちらが考案された。(当時はまだ.50AEのDEは存在していない。)
ベースはベレッタ93Rが使用されており、非常に大型化されたサイトとバレルが特徴的だが、これは空砲を作動させるための改造も兼ねている。
設定上は三点バースト射撃だが実際にはフルオートを指切りでバーストに見せている。2点バーストや4点バーストに時折なっているのはそのため。
なお、劇中で快調に作動しているように見えるが、大型化したパーツのせいもあり撮影ではジャムが酷かった上、ガンプレイもやりにくかった模様。
3以降はベースが調達しやすいベレッタ92Fになったことでディテールが若干異なっている。このベレッタベースのオート9プロップは後に『シン・シティ』で流用された。
設定上の装弾数は50発でそれもあってか劇中ではリロードをほとんどすることがない。
また照準が大型化されているものの、劇中では視界に表示される十字のHUDで狙っていた為に殆ど使用されていない。
基本はロボコップの右大腿部に収納されており、有事に合わせて取り出す。
続編である『ロボコップ2』では失敗作のロボコップ2が装備していた他、ボブに奪取された後にもう一丁登場している為おそらく量産品と思われる。
2014年のリメイク版ではTSR66というテーザー銃とM2バトルライフルに変更されたことで登場しない。
右大腿部に収納されるのはM2バトルライフルの方である。架空の外装であるため分かりにくいがどちらもベレッタ92Fがベースとなっている。
インドネシアではどうみても本銃を意識したと思しきピンダッドPS-01というPDW弾薬のピストルが開発されている。弾薬も独自規格の5.56×21 ピンダッド弾という5.56×45mm弾の全長を縮めた物を使用するキワモノである。
その未来感ある外見から現在でも根強い人気があり、度々他の作品に登場することがある他、トイガンも定期的に再版が行われている。
映画公開から間もなく登場したMGC製の固定スライドガスガンはパッケージにロボコップのイラストが載っているが、版権におおらかな時代であった事もあってか無許可で制作されたものである。
しかし、軽くて安かった上に外見のクオリティが高かったおかげでスタッフに気に入られスタント用として2以降で撮影に使用されている。
KSCではMGCの金型を引き継ぐ形でガスブローバックガンとモデルガンが発売されており、現在もなお改良された新モデルが作られ続けている。
オート9Cという3点バーストが簡略化されフルオートになった廉価モデルも発売され入手は容易である。