概要
ゲーム『アーマード・コアⅥ』3周目以降限定のシナリオルート『賽は投げられた』ルート終盤、主人公621とエアは、結社『オーバーシアー』の生き残りと敵対する事になった独立傭兵支援プログラムオールマインドの真意を探るべく、恒星間入植船ザイレムを脱出し、バスキュラープラントを望む事が出来る宙域に到達する。
「よう…待ってたぜ、野良犬…」
そこで待っていたのは、ウォルターの『HAL826』とカーラの『フルコース』を完膚なきまでに叩き潰したAC『マインドγ』を駆る、技研都市で戦死した筈のG5イグアスだった。彼はオールマインドのコーラルリリース計画の道具として意識を取り込まれ、オールマインドが独自に開発していたAC『マインドγ』の操縦者として、621との勝負に挑んでいたのである。
しかしマインドγすら敗れ、切り札の『ALLMIND』を投入。戦闘途中、第四世代強化人間であるが故に『幻聴』が聞こえる身体であったイグアスは、621とのタイマンの邪魔であると言いたいかの様にオールマインドやエアの干渉を跳ね除け、『ALLMIND』を完全に我がものとする。そうして本当の意味での一騎打ちに臨み、そして621への劣等感と憧憬を口に敗れ去ったのである。
そうして多くのレイヴンが、コーラルリリースエンドに辿り着いたその先で目の当たりにしたのは、幻覚の産物である筈のオールマインドの身体を取り込み、TSを果たしたイグアスの姿であった。
つまるとこただの集団幻覚である
経緯
解説の前に ひとつ昔話をしよう
ある神絵師がいた
時間を捨て 二次創作に没頭した男だ
バズった創作が山ほど生み出された
LAS91214式オールマインドも そのひとつだ
善良なツイッタラーがいた
男の二次創作を目し ACVIに火を点け…
…この話には教訓がある
…621
昔話は終わりだ 解説を始めるぞ
始まり
10年越しの新作ということもあって新規プレイヤーも過去作プレイヤーも温かく出迎え、想像を超えたクオリティと、これまでにない程フロム脳を刺激する数多くのフレーバーテキスト、含みのあるセリフや匂わせ描写からSTVによる大まかな人物像のデザインが公開される等によって、登場人物の想像図といった定番の二次創作から大豊娘娘やアーキ坊やといったありもしない集団幻覚まで幅広く無からなんか火がついて盛り上がり、連日X(Twitter)でも何かしらのワードがトレンド入りする日々を送ったアーマードコア6。それをプレイする一人のユーザーがいた。
その人は、ACシリーズはVIが初めてであり、此度ACVIを手に取ったのは、火が付きまくってる二次創作の中にあるLAS91214氏が描いたオールマインドが理由であった。
あまりにも音声からイメージできる要素の押さえ方が的確過ぎるデザインから、本来バラバラに描かれるキャラクター想像図でもほとんどのユーザーがこのデザインを踏襲して描いてしまうほどのクオリティに惹かれたユーザーは、そのままACVIを1周し、このオールマインドと出逢えることを楽しみについに3周目の「賽は投げられた」ルートに足を踏み入れた。そうして愛するオールマインドにあれやこれやと手玉に取られながらも最終ミッション、「コーラルリリース」にまで到達する。オールマインドと一つになれると期待して。タンクACに推しうちわみたいなデカールまで貼って。
そして待っていたのは前述のとおり、オールマインドと一つとなり、621を今度こそ屠らんと待ち構えるG5イグアス。
本来ならばここで思うのは「イグアス!?死んだはずでは?」という驚愕や、「見せ場のなかったお前がまさかのラスボスとは…」という期待の感情であろう。
しかし彼は違った。
は?
待て待て待て(スタートボタン押して止めた)
えっ、待ってよオールマインド
そんな男取り込むくらいなら!!!!!俺を取り込めよ!!!!!!!!!!!!!!!
やめろ!!!!!何が「イグアス、貴方はオールマインドと一体になったじゃ!!!!!!!!!!なんで最後に寝取られが発生しとんねん!!!!!殺すゥ……………………殺す
お前だけは殺す必ず殺す
…と
「自分が恋い焦がれていたオールマインドは別の男(イグアス)とねんごろになっている」という斜め上すぎる解釈であった。これがBSSかNTRかは意見の分かれる所であるが当ユーザーはNTRだと思っている。
その後しっかりイグラスを滾らせた憎悪と共に沈め、無事コーラルリリースを成し遂げた。
しかし、クリア後もその怒りは冷めやらず
お前ら全部知ってて黙ってたのか!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!お前ら!!!!!俺の旅の果てが!!!!!!!!!!こんなお前!!!!!お前!!!!!!!!せめてオールマインドと戦わせろ!!!!!
と大暴走。終いにはオールマインドに選ばれた(取り込まれた)イグアスに
ああああイグアス、イグアスゥ……………………俺ァお前が……妬ましい……………………
と隣の芝生は青く見えるとばかりのクソデカ感情を吐露した。
このユーザーの一連のリアクションは「その発想は無かった」とばかりに拡散、関連ワードがトレンドに入るまでに至る。
爆誕
そうして、コーラル…というかイグアスに脳を焼かれ、一躍時の人となった氏がイグアスへの恨みつらみやゲームの感想をしつつ、何度も何度もイグアスとオールマインドと自分の感情を咀嚼し続けた末に見えた一つの声が…
!?
「オールマインドに取り込まれたイグアスということは、今のイグアスはオールマインドの肉体そのままなのでは」というこれまた斜め上すぎる新解釈を爆誕させ、Xに新たなるルビコンの恵みを湧出させたのであった(一応発想の元となった火種自体はこちら)。
この新たな恵みに「新しい、惹かれるな…」とばかりに未だ方々に火をつけて二次創作の火を絶やさなかった他のユーザーが群がり更に解釈を広げ、ネタにし、ナマでイった結果、遂に新たなレイヴンの火として燃え広がったのであった。当然「オールマインドTSイグアス」はそのワードのまんまトレンド入りした。
余談
元々、自分の描いたオールマインド事前イラストに「よぅ、野良犬ゥ……」をつけて引用リポストをする、「行為の途中にオールマインドが限界を迎えたらイグアスに変わってイグアスが喘ぐのか(要約)」という旨のポストを投稿するなど、オールマインドとイグアスが二心同体であるという解釈をしていたが、そこから数時間もしないうちにオールマインドTSイグアスという概念を単語化し、絵としても具体化したのであった。
その後
AMTSイグアス概念を星々に伝播した氏は、オールマインドだけでなくイグアスも愛そうと決意。しかしオールマインドとイグアスが取り込まれ一つとなっている所から目を逸らすわけにはいかず、熟慮の末に辿り着いたのが「オールマインドとイグアスの同棲現パロ時空」というさらなるルビコンの恵みであった。
発売から日数が立って俯瞰して物語がみられるようになる中、リリース計画の粗が目立ち、ネタにされるにつれ「オールドンマイ」とまで言われ始めたオールマインドを、レッドから先輩と慕われるくらいには身内への人当たりは良かったのではないかという要素からなんだかんだ言いつつ甲斐甲斐しく世話をするG5イグアスの同棲関係で、作中で幸せになれなかった彼女達を今も幸せにしている。