概要
アーキバス・コーポレーションのロゴをモチーフにしたマスコットキャラクター、所謂ゆるキャラである。
CMへの出演はもちろん、社員の名刺にも描かれており、時にはアーキバス主催のイベントに着ぐるみとして派遣されるなどアーキバスの顔として活躍している。
アーキバス系列の工場見学の締め括りに案内される販売セクションでは、宣伝を兼ねて様々なグッズが売り出されており、これが一定の成果を上げたことから近年では民生向け事業の要として商品化に一層の力を入れるようになる。
中でもアーキ坊やは老若男女問わず人気が高いことから、戦場の過酷な環境下におけるストレスを軽減する目的で、アーキバス主力部隊にもアーキ坊や関連グッズの携行が推奨されるようになった。半ばジョーク的な試みだったにもかかわらずその効果は高く、「お守り」として支給されたアーキ坊やのぬいぐるみを友人や相棒と称して肌身離さず持ち歩く者や、ノーズアートとして自身の機体にアーキ坊やを描く者もいたとされる。
「戦争屋の誹りを免れるための客寄せパンダ」と揶揄されることも多いが、ルビコン3で暮らす人々は過酷な日々の中で精神を擦り減らす者も少なくなく、アーキ坊やはそんな人々の心に潤いを与える清涼剤として、今日を生き抜くための原動力として、一企業のマスコットという枠を超えた大きな役割を担っているのである。
都市伝説
人気者の宿命故かアーキ坊やには下記のような都市伝説がルビコニアンの間で流布している。
- アーキバスの再教育センターでは、収容者たちがアーキ坊やについて泣きながら勉強させられている。
- センター内は壁一面にアーキ坊やのポスターが貼られ、24時間「アーキ坊やのテーマ」が流れ続けていて、授業の時間になるとアーキ坊やが教壇に立ち、アーキ坊やの素晴らしさや歴史について洗脳じみた「教育」を行う。
- アーキ坊やの理解度を試すため、時々テストをしてランク付けを行い、高成績を残した者は上位ランクに格付けされる。
- 収容者たちは最終的に身も心もアーキ坊やに変えられて、上位ランカーはそのまま各地に派遣されたり、再教育センターの教官になったりする。
- しかしランクの低い者はファクトリーに移送されてアーキ坊やの様々なグッズに加工されてしまう。
- 収容者のほとんどは企業の機嫌を損ねた人間で、「ヴェスパー部隊に戻りたいよう」といつも泣いている者もいる。睡眠時間もほとんど与えられず、逆らうとランクを下げられる。
- こうしてアーキバス・コーポレーションは可愛いアーキ坊やをみなさんに提供できるのです。
これらの真偽のほどは定かではない(アーキバスは当然否定している)が内容が内容だけに、アーキバスのイメージダウンをもくろむベイラムをはじめとしたライバル企業が拡散した流言飛語であるという見方が通説。
こういった動きは裏を返せば、ルビコンの文化経済圏において各方面が無視できない・利用価値があると判断するほどの影響力をアーキ坊やが得ていることの証左でもある。アーキ坊やを貶める輩に再教育が必要なのは当然として、こうした反響も認知度の高さの表れであると好意的に受け止めるアーキバス関係者や登場初期からのファンも多い模様。
真実
以下、本作ストーリーの重大なネタバレはあんまり含まれておりませんので注意!
…何度周回しても作中のどこにも見当たらない?
それもそのはず、何故ならこの「アーキ坊や」は完全な『無』から生じた二次創作キャラクターである。上記の概要も全くのデタラメである。
本当の概要と事の発端
事の発端はわっしー氏投稿の二次創作から始まった。
アーキバスの企業ロゴに手足と顔を取っ付けたラクガキの中から採用の丸印が付けられたゆるキャラで、当初は「アーくん」と命名しようとしたが、わっしー氏の旦那が「アーキ坊や」と命名した。
特徴的なシルエットと二色しかない配色、着ぐるみ化しやすい太い短い胴手足、企業ロゴまんまの顔の造形、描くのに1分も掛からない簡潔なデザインという、マスコットキャラに求められる要素が100点満点な形で混ざり合わさったソレは、多くのC4-621の心を鷲掴みにした。
アイビスの火の如く燃え広がるミーム
かくして誕生したアーキ坊やは、発端になった投稿から数時間もしないで数多くのFAが投稿され、中には作中で使用可能なエンブレムまでもが登場した。
しまいには、アーキ坊やを目当てに『ACVI』を始めたという初心者まで現れる始末である。話が…違うっすよ…。
アーマード・コアから生じる二次創作といえば、明確に描写されない登場人物達の容姿を描いたイラスト、ACや登場兵器の美少女化等がメジャーであろう。
しかし、アーキ坊やがこれらの二次創作と一線を画しているのは、本編には影も形もおろか、微粒子レベルですら存在しない幻覚という事に尽きる。
そこから更にベイラムのマスコットの「ベイ太郎」が作られたり、作中屈指の憎まれ役であるV.ⅱことスネイルのお気に入りでアーキ坊やを溺愛していたりと、様々な派生ネタまで生まれている。
特にベイ太郎は敵対陣営のマスコットキャラであるため、両者が一堂に会すると企業の代表として沽券をかけた死闘が始まるのがお約束となっている(申し訳程度の原作再現)。
作中のとある人物のセリフを引用するならば「一度生まれたものはそう簡単には死なない」
コーラルの増殖の如く浸透するアーキ坊やは何処へ向かうのだろうか……?
遂に一度はV.Ⅷペイター役の下川涼氏がX(旧Twitter)のプロフィールに書くまでに至った。(現在は削除済み)
(しつこいようだが個人の二次創作から始まっているミームであり、公式では無い。あまり声優さんに迷惑を掛けない様にしよう)