カジット・デイル・バダンテール
かじっとでいるばだんてーる
CV:稲葉実
秘密結社『ズーラーノーン』の『十二高弟』の1人に名を連ねる、死霊系魔法詠唱者(マジック・キャスター)。
ある目的のために自らをアンデッド化させる方法を長年探し求めており、かつてズーラーノーンの盟主が実行したという『死の螺旋』の儀式こそがアンデッド化への道と目してからは、弟子達と共にエ・ランテルの墓地区画に潜入し、意思を持ったマジックアイテム『死の宝珠』に負の魔力を溜め込み続け、『死の螺旋』の再現を画策している。
本人曰く5年前から入念に準備を重ねていた様で、その間に儀式を邪魔する者への対策も並行して進めており、意外に侮れない戦力を隠し持っている。
人物像
後述の奇怪な容姿に相応しく、性格は計算高く卑劣。更に、目的のためなら手段を選ばない。
スレイン法国出身で、元は英雄に憧れているだけの一般市民に過ぎなかった。
幼い頃に脳の病で母親を亡くしてからは、その蘇生の方法を探し求めて魔法詠唱者の道に足を踏み入れるが、普通の蘇生魔法では生命力の低い者を生き返らせる事は出来ないため、別の方法を模索。人間の寿命ではそれを結実する時間が足りない事に気付き、人間を捨ててアンデッドになる事を画策する。
何十年にも渡って研究を続ける内に、その執念と狂気に目を付けたズーラーノーンの勧誘を受け、その一員に加わり彼らの支援を受けながら悲願達成に邁進していた。
信仰心は既に捨てているらしく、洗礼名の“デイル”で呼ばれる事を嫌っている。
容姿
禿げ頭に小柄で痩躯、アンデッド染みた彫りの深さがある不気味な顔、古びたローブなど、少し生気を得たエルダーリッチにしか見えない奇怪な容姿を持つ。
一見すると老人に見えなくもないが、そこまで歳を食っている訳ではないらしい。
アンデッドモンスターの使役に特化した生粋のサモナータイプの魔法詠唱者で、第三位階までの死霊魔法を行使でき、アンデッド達を使役しつつ強化魔法で支援する戦いを得意とする。
現在は死の宝珠のバックアップを受けて能力が向上しており、第六位階までの魔法を無効化(カジット本人は絶対耐性だと思い込んでいた)する特性を持つ“骨の竜(スケリトル・ドラゴン)”2体を切り札として隠し持っており、第一から第二位階までの魔法を使える弟子達を手勢として率いる。
ただし本人の純粋な戦闘力は高弟達の中でもさして高い訳ではないらしく、死の宝珠によるバックアップ込みでも、クレマンティーヌに比べればかなり弱い。
また元々狂っていた性格が、死の宝珠による洗脳で無自覚なまま更に歪んだ方向に進んでおり、作中に登場した際は既に影響を受けてしまっている状態にある。
作中では、リイジーからの依頼を受けてンフィーレアの救出に赴いたモモンとナーベと対峙。
自身はナーベと戦い、上述の骨の竜を使役し絶対的な優位を信じて疑わなかったが、モモン(アインズ)の命によりプレアデスのナーベラル・ガンマとしての力を解放した彼女の第七位階魔法、《二重最強化・連鎖する龍雷(ツインマキシマイズマジック チェイン・ドラゴン・ライトニング)》によって骨の竜は消し炭にされ、カジット自身は最期まで母を求めながら黒焦げとなった(アニメでは跡形もなく焼き尽くされた)。
WEB版のみの登場人物。同じくアンデッドと見間違いかねない外見の持ち主だが、カジットとは違いこちらはれっきとした老人である。