概要
ゲーム「天穂のサクナヒメ」における稲作はかなりガチめに作られており、農林水産省のガイドラインを見てやった方がいいとすら言われている。
その中でも、トライフォース農法・ルイセンコ農法と並んでサクナヒメ三ダメ農法として有名なのが、このカルタゴ農法。
天穂のサクナヒメと言うゲームにおいて、塩は調味料としてだけでなく、除草剤・防虫剤として一定の効果をもたらすアイテムであり、稲作パートにおいては雑草を抜く手間を省くために重宝される。
しかし、農業というのは何事も「過ぎたるは猶及ばざるが如し」という言葉が当てはまる。
この塩を田んぼにやり過ぎると塩害のバッドステータスが入り、現実の農業さながら、稲が枯れてしまう。
詳細
当然のことながら「天穂のサクナヒメ」というゲームをやる人間は、その多くが農業などやったこともないド素人である。
その為、肥料や雑草抜き、その他さまざまな農業にまつわる事柄の複雑さや仕事量の多さに戸惑い、何をどうすれば良いのか、基本的なことも分からない。
結果、トライフォース農法こと、とにかく肥料の質をマックスに高める手法を使い、病気害虫雑草祭りという、どこからどう手を付ければいいのかも分からないバッドステータスの数々に悩まされることになる。
そんな中手に入る塩は、病気・害虫・雑草全てに効く便利アイテムとして登場し、更には塩の副作用である毒性を緩和できるアイテムが塩とほぼ同時期に手に入ることもあって喜び勇んで飛び付くのだが、これは初心者に仕掛けられた、制作側による一種のデスコンボである。
なにせ毒性と塩害は別のステータスなので...。
ご丁寧にも日頃の食事の排泄物にも塩分が含まれているため、塩分量の管理は怠らないこと。
対策
掛け流し(入水樋と出水樋を両方開きっぱなし)にすると塩害ゲージが徐々に減少する。
また、土中の過剰な塩分が原因なので、緊急で対処したい場合は『剪枝の妙薬』を与えよう。
由来
歴史好きの人ならば一目瞭然なのだが、名前の由来は古代ローマが敵国カルタゴを焼き討ちにした後、農業が出来なくなるよう土壌に塩を撒いて滅ぼした伝説から。
由来からしてNG臭がぷんぷん漂うが、塩を撒いたのはローマ人であり、撒かれたカルタゴへの風評被害とも言える。
このような事が起きないためにも、カルタゴは滅ぶべきである。
緑の革命
カルタゴ農法とトライフォース農法を組み合わせることで、トライフォース農法の最大の問題点である「雑草の増殖」とそれに伴う「栄養の占有」(害虫は雑草の増殖に伴う副次的なモノなのでここでは関係ない)を逆手に取り
過剰に増えた雑草が栄養をかっ喰らうことで同時に多すぎる塩も吸収し塩害をモロに喰らって駆逐、それによって塩が減って稲の方は最低限のダメージで済むうえ、元より栄養は過剰気味なので充分育つ余地が残る、というように力づくでコメの生産量を増やす方法。
名前の由来は、まんま歴史上に存在する数少ない成功した農法から。(参照:Wikipedia)
最適とは言えないが上手くやれば安定した収量を確保でき、1つの解と言える。
しかしその途中過程で塩を増やしすぎるとあっという間にカルタゴ行、かと言って肥料を増やしすぎればトライフォース行、と繊細な調節が必要なためかなりの上級者向けテクニックである。
また、肥料の確保が難しい離島では海水の塩分を希釈し、これを稲が枯れない程度に薄めた塩水を散布して離島の土壌と合うように調節している。
実際に隠岐の島では“藻塩”という海藻を煮詰めて作った貴重な塩をこれを稲が枯れない程度に薄めた藻塩液を散布して “藻塩米”を作っている。(参照インタビュー, 同記事のPDF)
ちなみに米以外でも、台風で塩害を受けた際に多くの葉物野菜が塩害を受けたがネギは被害が少なく通常よりも甘みが増していたことから生まれた海水を使用して育てる“九十九里海っ子ねぎ”、茨城県鹿嶋市の収穫前に海水を散布する“汐菜キャベツ”、高知県高知市一宮徳谷地区の汽水域で土壌の塩分濃度の高い地域で育てる“徳谷トマト”等の塩の利用が行われている。上記の隠岐の島での藻塩を使用した農法は米以外では古くから行われており、米はこれを利用している。
余談
なお、現実でも土壌に塩を撒く行為は撒いた場所に草木が生えなくなるどころか配管やコンクリートすら腐食させ、周りを深刻な環境破壊に追い込むため、絶対にやめてほしい。
関連タグ
除湿剤:空気中の水分を集めるのに塩化カルシウムを利用しているものが多く、中にたまった水(塩化カルシウム水溶液)をプランターや花壇等に捨ててしまうと塩害を受けてしまう。