概要
戸塚慶文の漫画『アンデッドアンラック』に登場するUNLUCK-不運-の否定者(ひていしゃ:世界の理を否定する業の器になった者)。別称で「(運-ラック-の)器」とも呼ばれる超能力者。
存在特性として、当代の「器」が死亡すると否定能力「UNLUCK-不運-」は世界の誰かへ悲劇を伴って発現(移行)する理屈。つまり物語で描写される能力特性が、時代や国家を超えて連綿と継承される不条理があった(また、その時々で「器」となった時期・人物などによって性質へ差異も生じる)。
本稿では、否定能力「UNLUCK-不運-」にある能力特性【キスの不運】を抜粋し解説する。
能力特性【キスの不運】
否定能力「UNLUCK-不運-」は、物語の始まりからUNDEAD-不死-の否定者・アンディの検証で、到来する不運の理屈・指標が理解されていく。
先ず否定能力「UNLUCK-不運-」の基盤・根幹となる【接触による不運】を、第一印象は最悪だった不死者・アンディが実験台となって解明していき、結果は『接触面積』『接触時間』『好感度』『接触の価値』によって、何かの不運が来る性質と分かった。
特に『好感度』『接触の価値』は、いわゆる心情変化に関わる理屈。「(運-ラック-の)器」が、その接触でどれ程に心を動かされたかで、やって来る不運の〝何か〟かが大きく左右されると、彼は身を挺して実証してきた。
でも知ってた。
当代UNLUCK-不運-の否定者・出雲風子は、これまで不運に苛まれる人生を顧みて、きっと特大不運が来る接触はアレだと。
幼少期の回想、まだ風子が8才の頃。両親の海外出張を空港で見送った時のこと。一週間も離れ離れになるため、愛しさから家族は沢山の抱擁を交わした。
その数十分後。
幼い風子の眼前で、両親の乗った飛行機は爆炎に包まれた。
原因不明のエンジントラブル。機体は爆発炎上し両親含め二百七十人が死亡した。
そして第一話終盤現在、18歳になった風子へ迫る危機。彼女の身代わりになると言う不死の男・アンディへ駆け寄り―
少女は男性の頬へキスをした。
そして数分後、急ぎ現場を離れた風子は不死者に落下する隕石、特大の不運が来る光景を目の当たりにした。
「器」に背負わされる業
否定能力「UNLUCK-不運-」にある理屈の一環『好感度』『接触の価値』が特大になる行為であったキス。ある日突然に否定能力が発現(移行)する理屈も整合すると、きっと歴代の「(運-ラック-の)器」は不幸な恋愛、不十分な愛情表現を余儀なくされたと察せれる。
ただでさえ唇が何かへ触れる場面・瞬間とは、自然とドギマギ=『好感度』『接触の価値』が特大となって不運が付与になってしまう。それが最愛の他者であれば尚更…。
当代UNLUCK-不運-の否定者・出雲風子に遭った、最愛の両親(パパとママ)を死なせてしまった悲劇のように、歴代UNLUCK-不運-の否定者は辛い業を背負わされてきたと想像できる……。
能力戦闘へ昇華
UNDEAD-不死-の否定者・アンディと巡り会った当代UNLUCK-不運-の否定者・出雲風子は、組織(ユニオン)と関わった事で世界の真実へ立ち向かう戦いを知り、自分のような悲劇を否定するため不運の能力特性に向き合っていく。
それは第一話であったように風子が「頬に口付け(チークキス)」をしたり、
優しく愛おしくな感じの手付きでアンディが「唇へ口付け(ベーゼ)」だったり。
そうして不死の男へ最大特大の不運-数分後に隕石落下とか-を来させる特攻が、物語初期の常套手段であった。
この能力背景から、本作の関連創作によってはアンディと風子の男女が『キス寸前』『キスシーン』といったロマンチックな構図も散見している。
参考動画
🎥初めてだぜ 首切られながらのキスってのは/#アンデッドアンラック 名シーン紹介 第17話「OUTSMART」より #undeadunluck - 公式shorts・YouTube
本作らしい血みどろ交じりなキス。
🎥【鬼リピ】時間がねぇ もらうぜ/ CV:中村悠一 #アンデッドアンラック 名シーン紹介/第9話「Return」より #undeadunluck - 公式shorts・YouTube