概要
戸塚慶文の漫画『アンデッドアンラック』に登場するUNLUCK-不運-の否定者(ひていしゃ：世界の理を否定する業の器になった者)。別称で「（運-ラック-の）器」とも呼ばれる超能力者。
存在特性として、当代の「器」が死亡すると否定能力「UNLUCK-不運-」は世界の誰かへ悲劇を伴って発現（移行）する理屈。つまり物語で描写される能力特性が、時代や国家を超えて連綿と継承される不条理があった（また、その時々で「器」となった時期・人物などによって性質へ差異も生じる）。
本稿では、否定能力「UNLUCK-不運-」にある能力基盤【接触の不運】を抜粋、それと能力対策なども併せて指示・解説する。
能力特性【接触の不運】
否定能力「UNLUCK-不運-」は、物語の始まりからUNDEAD-不死-の否定者・アンディの検証で、到来する不運の理屈・指標が理解されていく。
先ず否定能力「UNLUCK-不運-」の基盤・根幹となる【接触による不運】を、第一印象は最悪だった不死者・アンディが実験台となって解明していき、結果は『接触面積』『接触時間』『好感度』『接触の価値』によって、何かの不運が来る性質と分かった。
特に『好感度』『接触の価値』は、いわゆる心情変化に関わる理屈。「（運-ラック-の）器」が、その接触でどれ程に心を動かされたかで、やって来る不運の〝何か〟かが大きく左右されると、彼は身を挺して実証してきた。
この『接触』は、具体的に言うと「（運-ラック-の）器」の素肌や頭髪に触れた・触れられた相手（他）を指す。殆どの場面・日常では『接触面積』『接触時間』によって、その他者へ軽傷～重傷に遭う不運が来る。
例えば―
- 髪の毛とかに一瞬（接触）当たった他者は鳥の糞に当たる（時間・面積［微］
- 素手で他者の肩へ数秒（接触）手を置いた後、その相手は天井の一部が頭に落下して気絶（時間・面積［中］
- 素手のままｷﾞｭっと握手（接触）をして、手が離れた後の他者は事故に遭い大怪我を負う（時間・面積［大］
ある日突然に否定能力が発現（移行）する理屈も整合すると、きっと歴代の「（運-ラック-の）器」は知らずの内に周囲の人達が大小様々な不運へ見舞われる異常な日常で、自ずと「自分には他人を不幸にする業がある」と悟る所感があったと推察される。
実例として、本作『アンデッドアンラック』の女性主人公・出雲風子は8歳から約10年間も不運体質に苛まれる日々へ耐えてきた。
幼少期の回想、同級生の男子が自分へ接触したのを機に大怪我を負い、子の母親が出雲家へ訴えに来た際、ここ最近はお宅の子（風子）と関わった子どもが何かしらな不運で怪我をしてると攻めた。当時は両親を幼くして亡くし、唯一の家族だった祖父が弁明する後ろで、じっと目に涙を貯めて耐えるしかなかった幼い風子。別の回想では、人知れず世界に超常の現象が蔓延っているなんて知る由もない学校の先生に心配されるが、当時の風子はぎぃと作り笑いで一人で絵を描くのが好きと痩我慢。先生たちは、そっと暖かく少女を見守ってくれた。そうやって当人は段々と他者から距離を置く生活に変わっていった。頑張って小学校は卒業したが、中学では長く続かず中退。夢見た高校生活や青春を謳歌する夢の一端を叶える事が出来ず、鬱屈した引きこもりの少女時代を過ごしてきた。
そして物語冒頭にて、そんな生活を約10年も過ごした後に、推しの漫画が完結したのを機会に投身自殺を決行するまで追い詰められる、辛い心情を抱えて生きてきた。
だが変わる。
2020年8月1日、東京新宿駅の某所にてUNDEAD-不死-の否定者・アンディと偶然の邂逅をした。
この奇縁で、本項の始めみたいに否定の業「UNLUCK-不運-」を解明へ、さも楽しげに触れて検証される無理矢理であったが、いつ振りかの気兼ねない触れ合いは、彼女の心を徐々に癒していた。
能力対策
当代UNLUCK-不運-の否定者(ひていしゃ：世界の理を否定する業の器になった者)である出雲風子の見た目から読み取れる様に、能力特性【接触の不運】は直接に「（運-ラック-の）器」の素肌や頭髪へ触れなければ否定能力は発動しない。この理屈もあって、他者へ接触しそうな場面では赤ニット帽をｸﾞｯと深く被り、なるべく顔肌・頭髪が触れないようにする仕草も多い風子。
 | 風子が初登場時から異様に肌の露出をせず、長袖長ズボンに手袋とニット帽を身に付けた姿が代表的な対策。また彼女の場合、触れる前提の行為である散髪へ行けず、物語の始まり時点では超長髪にもなっていた。 |
 | それで髪の毛が他者に触れてはいけないと、上着へ押し込む着こなし方をしていた（では自分で理髪は出来ない事は無いだろうが、当時は10代の乙女として繊細な女心で不実行だったと察せられよう）。 |
 | そして第一話で、理容師の経験もあったアンディに短髪へ整えて貰った風子。その後は勿論、彼には約10年分の「思い出」もあった頭髪とかに触れた分の不運－数分後に落雷が直撃－が来た。 |
彼は不死者である事から、彼女の否定能力で死なないとはいえ、不要な接触で不運が発動しないよう相方のアンディが平常時や緊急時に手袋を嵌めているのは、接触不運の対策によるため（正確には、成り行きで男に寄生してしまった服のUMAクローゼスが生成している衣服類）。
そして本作の関連創作によっては、この能力対策を反映された描写がある作品も散見される。
能力戦闘へ昇華
UNDEAD-不死-の否定者・アンディと巡り会った当代UNLUCK-不運-の否定者・出雲風子は、組織(ユニオン)と関わった事で世界の真実へ立ち向かう戦いを知り、自分のような悲劇を否定するため不運の能力特性に向き合っていく。
顕著な戦闘例として、手袋を外して不死の相方・アンディへ抱きつき、理屈の一環である『接触面積・時間』を稼いだ不運を付与＝他に不運を充填(チャージ)させ、不死の相棒が敵対者へ特攻する戦法に昇華させている。
| ガッチリおんぶ | 不意打ち接触有り | Go Ready | 頬っぺたﾑﾆﾑﾆ | あっくっついちゃった | いいね 上等だ |
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この能力背景から、本作の関連創作によってはアンディと風子の男女が『おんぶ』『抱っこ』といった密着の構図も散見している。
参考動画
🎥ひゅ～～～/#アンデッドアンラック 名シーン紹介 第11話「Rio de Janeiro」より #undeadunluck - 公式shorts・YouTube
うっかり素手で握手してしまい、手を離した後に来た落下物は…。
