概要
CV:福島潤
戸塚慶文の漫画『アンデッドアンラック』で、世界の理(ルール)「服」を司るUMA。
物語序盤から登場。《対未確認現象統制組織》に捕獲されていたが脱走し、その逃亡先で取り憑いた男性主人公・アンディへ不服にも屈服してしまった事で彼の服代わりを担い、偶然的に主人公達の運命を共にする事となった不遇な苦労人(苦労服)。
女性主人公・出雲風子からは「クロちゃん」と呼ばれており、それに因んでアンディからは「クロ」と呼ばれている(※ペットではありません、愛称です)。
姿形
クローゼスの本体はネバッとした質感を感じさせる不定形の体。
生きている人間に取り憑くと、その人物が望む服に化ける。その後は、服の何処かに(主に上着へ)クローゼスの顔が浮き出る。その顔はまん丸の目に、悪戯っ子のようなギザ歯のある口と、愛嬌ある顔立ちをしている。これが浮き出る他に、グニョンと顔の部分だけを伸ばす事ができる。
UMA像
世界の理(ルール)「服」を司るUMAだけあり、自身が化ける服の仕立てに並々ならぬ拘りがある。これが仇となり、クローゼスは成り行きでアンディへ取り憑いた際に「丈夫で壊れても再生して呼んだらすぐ来る」と無茶苦茶で要望過多な注文に逆ギレし、更に彼から「ダセェな お前」と煽られて憤慨。その後に遭遇した不運から、注文にあった「壊れても再生する」へ応えても、依然としてアンディは「再生まで15秒… おせーな もっと早くだ」と不服だったため彼を服従できずクローゼスは否応なしに屈服し、そのまま彼らの運命へ道連れ関係が結ばれてしまった…。
またこの性格ゆえにか、ある案件で少女漫画家風の恰好(某T先生に似た姿)に化けた際、風子から「漫画家にみえない」と言われクローゼスはショックを受けていた。
好物は「毛糸」であり、体(服)を構成する材料にするためか美味しそうに食べる(Twitterのおまけ漫画より)。(物語の幕間で)風子から毛糸玉の差し入れを貰ってるようで、この恩に応えてアンディのあんぽんたんな行動を制止する際には彼女へ協力している(しかし、その方法がアンディへ不運が来るようにするため、必然と彼へ取り憑くクローゼスも痛い目に遭ってしまうのだった)。
能力
世界の理(ルール)「服」を司るUMAであるため、幾つかの「衣服」に関連する能力を有している。
服従能力
クローゼスが取り憑いた人間が最も欲している「服」および「服飾品」に化ける事で相手を魅了すると、その人間を服従させる事ができる(言い換えれば、クローゼスに屈服した状態)。この状態(フェーズ)になると、クローゼスは屈服した人間の意識を否定でき、身体の自由を奪われた者は勝手に動き暴力を揮う「人形(マネキン)」と化す。
作中では、組織(ユニオン)の基地内で逃亡先である取り憑いた男性職員には「組織の女ボスみたいな軍服」になったり、女性職員の場合には「組織の紋章(エンブレム)」に化ける事で、相手を絶対服従の状態(フェーズ)にして暴れまわった。
この服従関係は、取り憑いた操作対象の人間が行動不能・(一瞬でも)意識不明になることで解除され、ネバッっとした本体の姿に戻り、新たな取り憑き先(宿主)を探す。この時は近くの人間へ憑りつこうと動き回り、また「服飾」の影響を受けやすいためか女性を優先に取り憑く傾向にある。しかし絶対の条件ではないためか、女性との間に男性が割り込むなどの障害があると簡単に防がれてしまう。
服の仕立て
現在は、上記で述べたように取り憑いたアンディの不条理な注文になんとか応えても、彼が依然として不服なため体を乗っ取ることが出来ずにいる。以後は、アンディが状況によって望む衣服へ化けている。
そして物語的には、あの案件に直接関わる重要な役割を果たすUMA(キーパーソン?)となっている。因みに、アンディが「下半身のアレを隠す意識が希薄で優先順位が低い」ため、変化する際には下半身ではなく外見を優先して化ける不服(あんだかな…)な状態にいる(Twitterのおまけ漫画より)。
服飾品への変化
腕時計といった「服飾品」へ化ける際には、それらの機能も忠実に再現できる。この能力により、組織(ユニオン)の紋章(エンブレム)に化けた際、これへ付随する通信機能を発揮する事も可能にしている。
pixivのクロちゃん
上記のように「服」のUMAであるため、クローゼス本体の姿ではなくアンディの「服」に顔が出現している作品へタグ付けもできる。
そのため作品投稿サイト「pixiv」で、本稿の「クローゼス」がタグ付けされる、またはタグ付けされた作品で何処にクロちゃんの顔があるか、本作の本編であの案件みたいに探す楽しみが生まれるのかもしれませんね。
関連項目
ヴェノム・・・本体がネバッっとした体、人間に取り憑く習性、普段は主人公の体に潜んでいるなど、クローゼスとの類似項がある。因みに、少年ジャンプ+で連載された「デッドプールSAMURAI」にて「クロちゃん」というヴェノムの同族が登場している。
キルラキル・・・「服」を題材としたSFアクション作品。これでもかと「服」に関連する展開が緻密に織り込まれており、クローゼス的に見応えがありそうな物語。
鮮血(キルラキル)・・・上記の作品「キルラキル」に登場する、クローゼスのお仲間みたいな人工生命体(特殊繊維で製作された意思を持つ黒いセーラー服)。それもあって鮮血に因んだクローゼス関連作品も散見され、あの人物が不埒(けしからん?)な恰好になったりしている。