CV:関俊彦
※pixvではただの「鮮血」で登録されている方が圧倒的に多い。
概要
主人公・纏流子が身に纏うことになる、意思を持つ黒いセーラー服。
次回予告担当。
テロップでは「鮮血(生きたセーラー服)」と表記される。
極制服のように、着た者に強力なパワーを与える「神衣(カムイ)」の一つ。
流子の父の遺産であり、彼女の家の隠された地下フロアでゴミに埋もれていたが、袋田隆治に負けた流子が美木杉愛九郎によって地下に落とされボッシュート式に落ちてきた流子が先の戦闘で負った傷口から流れる血を吸収したことで目覚め、「もっとだ…もっと血をくれ…」と、ほとんど力尽くで彼女に自分を着させた。
血を得ない限りは戦闘形態にはなれず、ただの服同様であるため、普段は流子が制服として身に纏っている。
どうやら流子以外の人物には声が聞こえないらしい。
そのため、流子が「鮮血」と会話している姿は、他からは「流子が服に対して独り言を言っている」ようにしか見えず、満艦飾家の人々にすら「あれがなきゃいい子なんだが」「よっぽど友達がいないのかしら」「私たちだけは受け入れよう」など流子が散々に言われる結果になっている。
幾度となくボロボロになったり、明らかに破れたような音がしたり、挙句戦闘中に一部を切り取って布片をばらまいて相手への目隠しに用いたりもしているが、次の場面ではどこにも欠損や遜色が見受けられないため、ある程度の再生能力を備えているようだ。
(目隠しに使用した際は良く見ると切った布片が再び切断面に集まって再生している)
鮮血曰く「(サイズが流子に)ぴったり」だが、どう見ても丈が足りていない。
マコの母・好代の手によって洗濯されてアイロンを掛けられて以来、その良さを知ったらしく、アイロン掛けが非常にクセになっている模様。
生きていてもやはり服である。
戦闘フォーム「人衣一体」
「鮮血」単体では胸下から腹部にかけて口がパックリと開いた顔のようなデザインだが、血を吸う事で戦闘服の形態になることが可能。
この形態となると恐ろしく露出の多い衣装となり、鮮血の口にあたる部分により胸部から腹部に掛けてが丸出しになってしまう。
また、流子の髪型も少々変化し、頭には赤い角のようなものが二つ付き、色も、前髪の一部だけ赤かったのが、下部全体が赤く染まるようになる。
満艦飾又郎「すげえ露出だぜ!」
これは、男勝りで前のめりな性格の纏流子ですらかなり恥ずかしくなる恰好であり「好きでやってんじゃないよッ!」と反論の声をあげている。
しかし、神衣としての能力は本物であり、こう見えても防御力は凄まじく、二つ星極制服を来たボクシング部部長・袋田隆治のパンチでもビクともせず、逆に鋼鉄グローブを粉砕してしまう程。
更にパワーを発揮する際にはサスペンダーが小気味よい音を立てて締まり、スカートと襟から水蒸気めいた風が排気され、赤い部分が発光する。
また、肩のアーマー状の装備に加えて背部にはブースターが備わっており、ジェットによるダッシュを行うこともできる。
当初は、流子が戦闘フォームを恥ずかしがっていたために、「鮮血」曰く「着てくれていない」状態にあり、「鮮血」による血の消費が激しい上に本来引き出せるはずのパワーにも深く劣るままでいたが、第3話にて流子が戦う構えとして改心、人衣一体(じんいいったい)として最大の力を引き出せるに至った。
完全な人衣一体は露出が更に上がり、襟がスラスター付きの巨大な肩アーマーに変形する。
この状態になると、片太刀鋏が武滾流猛怒(ぶったぎるもーど)にパワーアップし、更なる力を引き出す事が出来る。
極制服を来た者を撃破(戦維喪失)すると、細切れになった極制服から光る生命戦維の中核・「絆糸(ばんし)」がひらひらと舞い、「鮮血」に吸収される。
その詳細は後述。
また9話以降、美木杉愛九郎は「鮮血」が短期間で多量の絆糸を摂取したことや、「鮮血」の急速な進化に危機感を募らせており、「最悪の場合」を想定して動向を見守っていたが……
鮮血閃刃
第9話の蟇郡苛との戦いでは、蟇郡の鉄壁の防御形態である縛りの型を内側から破る為に見せた形態変化。
元々想定されていた形態ではなく蟇郡苛の三つ星極制服が状況に合わせて二段変身をするのを見た「鮮血」が自分でも可能と考え、ぶっつけ本番で会得した。
スカート、肩アーマーなどの全身のいたる所に無数の棘が、両腕に長い爪が生え全体的にかなり刺々しいデザインとなった。
鮮血疾風
10話において蛇崩乃音の「奏の装」の飛行能力に対抗すべく無茶をして覚醒させた形態変化。この形態では全身が飛行に適した形状に変形し、スカートからジェットを噴射して空を舞う。
暴走流子
12話にて乱入してきた針目縫の告白と挑発に流子の怒りが頂点に達し、文字通りブチ切れ、「鮮血」の意思さえ飲みこんで暴走。
顔は緑色、全身のパースはぐちゃぐちゃになり、片太刀バサミは右腕と一体化した怪物となり果てた。
リングはおろか闘技場さえ破壊する圧倒的パワーを発揮する一方、数分内に収まらなければ失血死という命の危機に瀕することになる。
この暴走に対し、鮮血の性能を探りに来た針目、この暴走を予見し防ぎに来ていた美木杉愛九郎と黄長瀬紬のヌーディスト・ビーチの二人、そして針目の目論みを中断させようと「純潔」を展開した鬼龍院皐月による四つ巴の戦いに発展。
美木杉たちは戦維膠着弾によって「鮮血」の機能停止を狙うも、針目の妨害と暴走流子の動きに翻弄されて手が出せず失敗。針目は終始暴走流子と遊ぶように戦うだけ。
皐月は一喝して流子の目を覚まそうとするが、それが効かないと分かると攻めて自分の手で決着をつけんとぶつかり合う。
……が、その真っ只中にマコが乱入。
暴走流子と人衣一体の皐月が生み出す拮抗の余波をもろともせず、それどころかその波長を泳ぎきって流子に到達。
さすがにこのマコの行動力には、皐月も目を丸くせざるを得なくなった。
流子に辿り着いたマコは流子の体が上げる熱にも負けず思いの丈をぶつけ、流子に渾身の張り手を連発。
誰にも止められなかった暴走を見事に止めてしまったのだった。
その他の着用者
ちなみに人衣一体自体は流子でなくともあの姿になることに恥じらいの無い人物であれば可能である。
4話では大暮麻衣子が「鮮血」を奪い、人衣一体を果たしているが、鮮血が麻衣子への協力を拒んだため力は発揮できなかった。
21話では「純潔」を着せられた流子を止めるため、皐月が人衣一体を行っている。
→鮮血皐月
美木杉は初の人衣一体で戦闘を行えている皐月に感心しており、実際に麻衣子が戦闘を行っていたとしても、負荷に耐えられた可能性はかなり低い。
また、21話ではマコが一時的に着ており、縫からの攻撃から守っている。(このとき鮮血はマコから一時的に血液を得て活動を維持している。)
マコは鮮血を着たまま鬼龍院羅暁に洗脳された流子の精神世界に飛び込み、命がけで説得しその洗脳を解いている。→鮮血マコ
再び鮮血を身にまとった流子は、皐月とマコ、ふたりの血液も流れている鮮血を「純潔なんて化け物よりよっぽどあったかくて、着心地がいい。」と語り、その言葉に鮮血は、嬉さのあまり滂沱の涙を流している。(服のくせに。)
余談ではあるが、19話で鮮血がマコの母である満艦飾好代に「私がもう二十歳若かったらあなたを着てあげるんだけど」「おばさん…!」といった微笑ましいやりとりもあったせいか、こんなイラストも。
後に判明したことだが、戦闘形態の露出度が高い理由は『人体への接触面積を必要最小限にすることで、生命戦維に呑まれることを防ぎつつ力を引き出す』為であるらしく、皐月曰く「人間の知恵」。
皐月が着たときの「純潔」に関しても同様(あちらは「鮮血」以上に危険が大きいため、「鮮血」より露出度が高くなっている)。
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以下、最終回ネタバレ注意
「神羅纐纈」を身に纏い、通信衛星から直接地球上の生命戦維を操るべく、宇宙へ飛び立った鬼龍院羅暁。
流子と「鮮血」は、「純潔」や仲間の極制服を取り込んで『鮮血更衣』の姿となり、後を追う。
そして死闘の末、「神羅纐纈」の『絶対服従』能力までも吸収した「鮮血更衣」は、生命戦維の活動を停止させ、敗北を悟った羅暁は自決して果てた。
しかし長い戦いが終わったと思ったのもつかの間、「鮮血」が崩れ始める。
「神羅纐纈」の強大過ぎるパワーを吸収した為に、その体は限界に来ていたのだった。
成層圏を落下する摩擦熱で炎に包まれながらも、「鮮血」は流子をかばい、そして感謝の言葉を残して燃え尽きていった。
楽しかったぞ、お前に会えて・・・
泣くな、流子・・・セーラー服とは卒業するものだ・・・
これからは好きな服を着ろ・・・私よりも可愛い服をな・・・