概要
哺乳綱有袋目双前歯亜目カンガルー科キノボリカンガルー属に分類される動物の総称。
12種がニューギニア島、2種がオーストラリア大陸のケアンズ周辺に分布する。
樹上生活に適応したカンガルーで、前脚の力や鉤爪が発達し、長い尾は樹上でバランスをとるために使用される。地上棲のカンガルーと違い、後肢を交互に動かして前後に歩くことができる。
雨の多い熱帯雨林に棲むため、休む時は頭を後ろ足の間に入れて丸くなり、背中のつむじを1番高い位置に置き、毛並みが全て地面の方へ向かうようにする。雨に濡れても雫が下へしたたり落ち、地肌を濡らさずにすむ。
食性は植物食で、木の葉、果実などを食べる。
普段は単独で暮らし、朝と夕方に活動するが、人間が増えた地域では避けるため夜行性になっている。熱帯雨林の伐採に伴い、いずれの種も個体数が減少し、絶滅の危機にある。