概要
学名の意味は「前のニオイネズミカンガルー」。
体長1.5m、体高3m。
オーストラリアの有袋類の中で一番複雑な歴史を持っているのが、カンガルー科の仲間達である。カンガルーと言うと、コアラに次いで可愛くて有名な動物だと思っている人も多いだろうが、そのイメージはほんの最近のことなのである。驚いたことに、化石を調べていると、昔のカンガルーの中に、このプロプレオプスのような肉食の者がいたことが分かったのある。
この肉食カンガルーは頑丈な顎と鋭い牙を持ち、その特徴から肉食性だったと考えられている。現存するネズミカンガルーの仲間から分化・大型化し、捕食者への進化を遂げた種だと推測されている。
中には我々人類よりも大きくて、体高は3mにもなるのだろうか。
その肉食カンガルーことプロプレオプスがいた時代、既にオーストラリアには原住民がいたが、そのプロプレオプスのような肉食カンガルー達やティラコレオ等の肉食有袋類、そしてメガラニアのようなオオトカゲに人間も食べられたのかも知れない。残念ながら、彼らは絶滅してしまったが、もし彼らが現在でも生きていたら、オーストラリアでのキャンプ生活がもっとスリリングになっていたのだろう。
幸か不幸か、現在殆どのカンガルーの仲間は、ごく一部の雑食性の種類(主に植物やキノコを食べ、副次的に昆虫を摂食する程度)を除くと全て草食動物である。