キマロキ編成
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きまろきへんせい
国鉄でかつて運転されていた除雪作業用の編成。
札幌鉄道局苗穂工場の工作課長であった羽島金三郎が1926年に欧米の除雪車を視察研究した成果に考案したとされる。
機関車+マックレー車+ロータリー車+機関車の頭文字を取って「キマロキ」と呼ばれる。
通常、線路の除雪にはラッセル車が使用されるが、これだけでは線路の両側に高い雪の壁が
できてしまい、除雪が困難になる。
そこでまず、機関車に牽引されたマックレー車が雪の壁を崩し、線路に落とす。
そしてロータリー車が羽根車で遠い所に吹き飛ばす。このようなプロセスで除雪を行う。
状況によっては編成を切り離して「キマ」「ロキ」をそれぞれ続行させつつ徐行運転で対応したこともあった。
キマロキ編成でも対処しきれない豪雪の際には編成にラッセル車や車掌車、手作業で除雪を行う職員を乗せる職用車を組み込んで運転されることもあった(昭和中期までは道路網が発達しておらず、鉄道輸送の重要度が今よりも高く、何が何でも除雪して運行を再開する必要があった)。
しかし、キマロキ編成の仕事を1両でできるDD53型ディーゼル機関車や、除雪モーターカーの普及でキマロキ編成の出番は徐々に少なくなり、廃止された。
現在は小樽市総合博物館(キ800+キ601)と名寄市北国博物館前(59601+キ911+キ604+D51398+ヨ4456)に保存されている。
記録映画「雪にいどむ」
北陸、上信越地方を襲った三八豪雪の映像。キマロキでも歯が立たず、先述のようなロキヤキマロキラ編成(ロータリー車+機関車+職用車+機関車+マックレー車+ロータリー車+機関車+退却用ラッセル車)も運転された。
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