キュケオーン
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きゅけおーん
キュケオーンとは古代ギリシャの料理である
おおまかな伝承から、大麦の挽き割り粉とミントを調合する食べ物と飲み物の中間のような料理だった事が判明している。
語源は『かき混ぜて濃くする』という意味を持ち、穀物をベースにした粘性の高い液状の料理、つまり麦粥として紹介されている。
レシピを再現した人々によると、カスタードのような甘い味がする粥の食感とのこと。
古代ギリシャのホメロスが記したとされる叙事詩『オデュッセイア』には、次の話が載せられている。
トロイア戦争から故国イタケーに帰るために海をさまようオデュッセウスであったが、旅の途中に魔女キルケーの住むアイアイエー島にたどり着く。キルケーはオデュッセウス達を歓待するふりをして料理に毒薬を混ぜ、まずオデュッセウスの部下たちを豚に姿を変てしまう。
次にキルケーは毒薬を混ぜたキュケオーンをオデュッセウスに差し出すが、ヘルメスから薬草モーリュを受け取っていたオデュッセウスは魔法を打ち消し、観念したキルケーはオデュッセウスの部下たちも元に戻した。
オデュッセウスは結局キルケーとともに1年過ごしたが、部下の帰還を望む声でようやくキルケーのもとを去ることを決意し、キルケーは別れを惜しみながらも、セイレーンやスキュラといった危険を忠告し彼らを見送ったのであった。
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